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音系戯言

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McCartney II / Paul McCartney * 1980 Parlophone

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 最近は結構な頻度で来日してくれるようになったポール・マッカートニー。後期高齢者に突入も元気で、今年の新作も良さそうな予感です。リアル・タイムでポールの最も古い記憶は小学生の時、報知新聞の1面を飾った来日直後の逮捕勾留・公演中止のニュース。その頃はどんな人物かもあまり知りませんでしたが、その騒ぎの後、しばらくしてテレビのヤングOh! Oh!で流れたPVで知ったのが傑作「Coming Up」。当時は動く姿が見れるのも珍しかったので、釘付けで見入りました。数十年経った今でも最高の曲やと思ってます。色んなスターに扮したコミカルで楽しいビデオに、今から思うと“Soul Man”あたりのスタックス・ソウルにインスパイアされたようなシンプルでカッコいいリフ、ダンサブルなビートに子供だった私まで魅了されました。後で知ったのですが、生前のジョン・レノンもなんやかんや言いつつコノ曲を絶賛したそうです。私も今でもポールで3曲選べって言われると、“No More Lonely Nights”と“My Love”とこの曲って感じです。
 そんなことでポールが実質的にほとんど一人で宅録したというソロの2作目。昔、LPで聴いたときは「Coming Up」以外はピンと来なかった作品ですが、台風で会社も明日休みとなったので久々にゆっくり聴いてみました。そもそも「Coming Up」は、日本公演が中止になり結果的にそのままフェイド・アウトしたウィングスが、本作発表の前年からツアーでは披露していた曲。いわばウィングス最後の曲ともいえる傑作で、来日数週間前に行われた79年のカンボジア難民救済コンサートでも既にウィングスを従え本曲が披露されてます。現在のデラックス・ヴァージョンでは、ニュー・ウェーヴな感触も絶品なスタジオ版に、そのロング・ヴァージョンや、アメリカではシングルA面扱いだったウィングスとの熱い79年ライヴ・ヴァージョンも収録。そのどれもが秀逸で楽しめます。他の曲はというと、ニューウェーヴやテクノ・ポップに目配せしたポールらしい好奇心溢れる内容ですが、らしくないところもあり残念ながら全曲手放しで最高とは言えません。YMOに影響をうけたようなインスト「Front Parlour」や「Frozen Jap」まであって??となりますが、その線では「Temporary Secretary」なんかのブッ飛んだ感触は悪くないです。まだポールらしいスロウ「Waterfalls」や「One Of These Days」も、なんとなく不発気味。'50s風のR&R「Nobody Knows」や「Bogey Music」もええ感触ながら、ポールにしてはそこそこです。79年のお手軽クリスマス・ソングで今や定番「Wonderful Christmas」もデラックス版には収録。
「ズバ抜けた感覚と才能で、最後に盟友ジョンを奮い立たせたポール。やっぱええ男です!」

Coming Up





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