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音系戯言

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Runnin' Out of Fools / Aretha Franklin * 1964 Columbia

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 クイーン・オブ・ソウル、アレサが永眠。近年手術したというニュースの後、昨年までステージもこなしていたので安心していましたが残念な知らせとなりました。とはいえ、ここまで素晴らしき音楽を幅広い世代に渡って届けてくれたのは、本当に感謝です。アレサを聴き始めたのは兄貴の持ってたレコードが最初で、アトランティックでの名曲、お気に入りで何度も聴いたフィルモア・ライヴ、相性抜群だったカーティスとのコラボ、強烈だったブルース・ブラザーズでのインパクト、90年代ローリン・ヒルとの邂逅と様々な場面でワクワクさせてくれました。そして生前最後に届けられたロイヤル・フィルとの共演作はアレサも喜んだに違いない素晴らしいリアレンジ作品でした。“I Say a Little Prayer”のようなバカラック作品なんか、凄まじい出来でガッツポーズ連発でしたから。個人的にはオーケストラとの相性の良さで再発見だったのが、アトランティック以前のジャズ・ポピュラー色強いコロンビア時代。ここは瑞々しい時代のアレサと共に偲びます。
 本作はダイナ・ワシントンやブルック・ベントンを手掛けたクライド・オーティスが仕切った22歳のクールなアレサの記録。しっかりとルーツのゴスペルも感じさせてくれる見事な作品集。この時代のスマッシュ・ヒット「Runnin' Out of Fools」を軸に、ウィズ・ストリングスで比較的R&Bカヴァーも多く取り上げているので取っつきやすいです。前半に掴みではアイネス・フォックスの「Mockingbird」、ナンシー・ウィルソン「How Glad I Am」といった当時のヒット曲を取り上げていく中、ディオンヌ・ワーウィックのバカラック作品「Walk On By」では絶妙の肌触りを提供。またブレンダ・ハロウェイの名スロウ「Every Little Bit Hurts」あたりも最高の仕上がりで、流石アレサ!となります。なんというか、この若さで凄まじき貫禄、存在感をあらためて感じます。またベティ・エヴェレットで知られる「The Shoop Shoop Song」、バーバラ・リンの「You'll Lose a Good Thing」、ベイビー・ワシントン「I Can't Wait Until I See My Baby's Face」、ブルック・ベントン「It's Just a Matter of Time」と、当時のポップR&Bヒットも実にしなやかに聴かせます。特にメリー・ウェルズのモータウン・ヒット「My Guy」は実にキュートで、ヤング・アレサの独特の魅力がたまりません。終盤に登場のポップな「Two Sides Of Love」、アトランティック時代に通じる「One Room Paradise」もキュートな魅力が満載。ソウルの女王的存在感ではアトランティック期で異論無しですが、この時代のポピュラーな感触のアレサも絶品なのです。しつこいですが、ロイヤル・フィル共演作を気に入った人は是非とも聴いてほしい売れなかった時代のアレサ珠玉の歌唱です。
「数々の名唱をありがとうアレサ。まだまだ聴かせていただきます!R.I.P.」

Running Out of Fools (1964
)


Walk On By





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