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音系戯言

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Gettin' Down to It / James Brown * 1969 King

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  秀作を多く残したライヴは別モンとして、アルバムよりもシングルに注力していた60年代のジェームス・ブラウン大先生。革新的な試みを繰り返し、傑作ファンク金字塔ヒットを連発。好奇心旺盛で常にチャレンジングな姿勢を崩さないハードワーキングな仕事への取り組みは、想像を超えたイノベーションを導きました。これは改革を必要とする現代社会にも学ぶべきものがあります。R&Bのみならず、真のエンターテイナーとして、シナトラやレイ・チャールズも視野に入れていたのはカヴァーやライヴからも感じとれますが、ジャズ・ヴォーカルに真面目に取り組んだのが69年の本作。インスト・アルバム等で聴けたようにジャズへの接近はここで唐突にあったものではないです。自らの発掘というDee Felice Trioをバックに、上手い歌がじっくり聴けます。喚いてるだけのシャウタ−と揶揄するバカなリスナーにも聴いていただきたい本格的なジャズ・ヴォーカル作です。
 冒頭に登場するのは、ライヴなどでも聴ける御大お気に入りのボビー・ヘブのヒット「Sunny」。当時のJ.B.レヴュー歌姫であるMarva Whitneyとのデュエットでスウィンギーに聴かせます。ピアノ、ベース、ドラムのトリオ編成が基本ですが、アポロ・ライヴでも印象的だった「That's Life」や、「Strangers in the Night」、「Willow Weep for Me」などシナトラでお馴染みのナンバーもしなやかにキメてくれてます。そして大注目なのが革命ファンクのジャズ・ヴァージョン「Cold Sweat」。これがまた猛烈にカッコよろしくて、源流と言われるマイルスの“So What”をも連想させます。さすが御大、どんなアレンジでもバシッと聴かせます。そしてギタリストのカッティングも加わった名ファンク「There Was A Time」はインストでの仕上げ。こちらもサンプリングもされたクールな仕上がり。中盤以降はこちらもシナトラが歌ってた「Chicago」でスウィングした後に、ナット・キング・コールやエラ・フィッツジェラルドで知られる「For Sentimental Reasons」、スタンダード「Time After Time」と味わい深い歌唱で魅せます。じっくり歌われる「All the Way」を経て、「It Had to Be You」でもスウィンギーなJ.B.を堪能できる仕組みですが、やはりフランク・シナトラがJ.B.に与えた影響は相当のものだったことがうかがえます。最後は再びギタリストも加えたカルテット編成での「Uncle」。御大のお唄は登場しないインストですが、ボッサ風味で粋に〆てます。
「意外にジャズも相性良しだった御大。番外編ながら充分に成功作です!」

Cold Sweat


Sunny


Comments 2

片山ニク

このコールドスウェット いいですね〜!!
他の曲も良さそう
このアルバムは早速注文しようと思います
ご紹介ありがとうございました

2018-05-06 (Sun) 20:05 | EDIT | REPLY |   

ezee

★片山ニクさん
 たまに聴くと新鮮でいいんですよね、JBのジャズ・アルバム。
 自分をなぞるようになったディスコ期よりもイケてます!

2018-05-07 (Mon) 23:19 | EDIT | REPLY |   

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