音系戯言

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Puzzle People / The Temptations * 1969 Motown

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 バレンタインってことでオヤジの義理チョコと違って、息子はときめきモードでチョコもらってハイ・テンションでした。青春やね〜。そんな中、今頃知ったのがテンプテーションズのリード・ヴォーカルとして活躍したデニス・エドワーズの逝去。平成も終わろうかとしている現在、昭和であった60〜70年代のアーティストも少しづつ来世へ旅立っていきます。オーティス・ウィリアムスがいる限りテンプスは続くと信じてますが、60年代後半に人気のデヴィッド・ラフィンに変わって看板シンガーとなったデニスも、グラミーまで獲ったテンプス栄光の時代に貢献した一人でした。70年代のテンプスのイメージといえば、このデニスです。サイケデリック・ソウルと呼ばれたサウンドで、モータウンに変革をもたらしたノーマン・ホイットフィールドと共にヒットを飛ばした時代の代表作のひとつが本作。
 前作“クラウド・ナイン”のヒットもあり、より加速化したモータウンのファンク化。その先頭を走っていたのがノーマンとテンプスの一連の作品で、数あるヒットでも大好きなのが「I Can't Get Next to You」。迫力あるバリトン・ハスキー・ヴォイスで歌い上げるデニスを中心に、ポール・ウィリアムス、エディ・ケンドリックス、メルヴィン・フランクリン、オーティス・ウィリアムスのオールスター・メンバ−がスリル満点にマイク・リレーしていくナイス・ファンクです。歪んだファズ・ギターも絡めたビートルズ・カヴァー「Hey Jude」、ワウワウ・ギター・カッティングでスライ・ファンクっぽく迫る「Don't Let The Joneses Get You Down」や「Message From A Black Man」など総力戦で新しいモータウンを打ち出してます。アイズレーズのカヴァー「It's Your Thing」もよりサイケな感覚。ロジャー・ミラーのカヴァー「Little Green Apples」はポールの熱いソロ歌唱が光ります。サイケなイントロながら従来のモータウン曲に近い「You Don't Love Me No More」ではエディが縦横無尽のファルセットを披露。そして個人的には一番好きな流れが、デニスの「Since I've Lost You」、ポールが丁寧に歌う「Running Away」の部分でモータウン王道の曲調で、コーラス・ワークも含めサイケじゃないとこが奏功です。アイズレーズからマーヴィンでも有名な「That's the Way Love Is」も、ポップにデニス&ポールがまとめてます。で、〆はやっぱサイケ・ファンク路線の「Slave」で7分以上の熱演。この辺は好き嫌いが分かれるかもしれません。
「テンプスに凄い声量と共に、新たな芽吹きをもたらしたデニス。R.I.P.」

I Can't Get Next To You


Since I've Lost You



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