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音系戯言

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A Brand New Me / Aretha Franklin * 2017 RHINO Atlantic

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 最近、エエもんが無いやないかとお嘆きの方に、これはイイ!って声を大にして言いたい企画盤が登場。素材の良い野菜や魚は、上質の塩や醤油で極上の味に仕上がるってことを見事に証明してみせた素晴らしき内容です。その主旨はアレサ・フランクリンの黄金期アトランティック時代の油が乗った歌声を素材に、現代の技術を駆使しオーケストラとのリアレンジ・コラボを実現。パティ・オースティン指揮するゴスペル・クワイアに、豪華なロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の音を重ねたリミックス仕様で、ハッキリ言って新譜と同じ感覚で接っすることが可能な新鮮な仕上がり。もちろん仕掛け人はエルヴィスやロイ・オービソンの名曲をリフレッシュさせ成功を収めた、ニック・パトリックとドン・リードマン。今回もロンドンのアビイ・ロード・スタジオで緻密な芸術的な仕事です。オールド・ソウルの感触が苦手なリスナーにも訴求力が確実に増す、素晴らしいリボーンです。
 中身は、いきなり代表曲「Think」で若き日のアレサが現代にタイムスリップしてきて豪快にスウィングです。そして「Don't Play That Song」がさらに素晴らしき出来栄えで興奮。バカラック・ナンバー「I Say a Little Prayer」はロイヤル・フィルとの予想通りの相性の良さで、クワイアも絶品のリフォームです。スティーヴィー作の73年ヒット「Until You Come Back To Me」もこちらの方が良いのではと思ってしまう極上仕上げ。タイトル・トラックとなった71年の「A Brand New Me」、不朽の名唱「(You Make Me Feel Like) A Natural Woman」、「Oh Me Oh My」あたりも、オリジナルの良さも損なわず上品に聴かせます。“Hey Now Hey”に収録の佳曲「Angel」もイントロからして新たな感触です。また、元々ゴスペル・ライクな曲のリアレンジは冴えまくりで、エルトン・ジョンの「Border Song」、インプレッションズPeople Get Ready」なども新鮮な響き。特にビートルズの「Let It Be」はポールも喜ぶに違いない弦と管、クワイアがミルフィーユ状態で豊かな味わいを生み出す見事な出来栄え。終盤も、よりゴスペル・チックでこれまた絶品と言うしか無い「You're All I Need To Get By」から「Son Of A Preacher Man」を経て代名詞のジャンプ・ナンバー「Respect」で鮮やかなフィニッシュ。こういうプロフェッショナルな仕事の音こそが次世代のボトムアップにも繋がると確信です。
「予想以上にウケて、続々登場のロイヤル・フィル企画。またアレサが新たなユーズド・ビジネスを推進です!」

I say a little prayer


Don't play that song


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