Street Songs / Rick James * 1981 Motown

最近、ファンクにまで食指を動かしている模様の音楽好きの我が息子。レッチリだけかと思ってたら、ZAPPや、このリック・ジェイムスまで会話に出てきてビックリしました。教えたわけでもないのに勝手に探してきて聴いてます。モータウンがMCAに身売りするまででは、最後のモータウン・スターとも言える人、リック。先輩格のテンプテーションズのリユニオンをプロデュースしてたのもこの人でした。80年前後にファンクを土台にポップなアプローチでご活躍でした。
そんなことで全盛期はプリンスの好敵手と言われた熱きファンカー。冒頭を飾るヒット「Give It to Me Baby」はファンクなベース・リフに、シンセ、ホーンを絡めたモダン・ファンク。とにかく、これが猛烈にカッコいいです。個人的にはリックといえば、まずこの曲が浮かびます。後半に登場の「Call Me Up」もタイトなグルーヴが光る同タイプの好曲。MCハマーがサンプリングした「Super Freak」も有名で誰もが知る曲ですが、ハマーのお陰で曲自体が陳腐化した感もありました。基本、軽快なアップテンポ・ファンクがメインで「Ghetto Life」では先輩テンプテーションズも援護射撃、最後の「Below The Funk(Pass The J)」まで要所はファンクで締めます。一方で「Make Love To Me」のようなセクシャルな好ミッドもありますが、リックのヴォーカルは好みが分かれるところかも。その中で、鮮度を保って君臨するのが、スロウの「Fire and Desire」。デュエット・パートナーはTeena Marieで、曲の格上げともなる素晴らしき歌唱を披露です。
そして新世紀になって登場したデラックス版は81年当時のライヴが丸ごと追加で、これがマジ極上の内容。「Introduction〜Ghetto Life」から失禁必至の熱さで迫ります。前作オープニングの「Big Time」、前々作から「Come Into My Life」と怒涛のファンク攻撃にオーディエンスもかなりの盛り上がりで応えます。「I'm A Sucker For Love」や「Square Biz」ではTeena Marie本人も登場する彼女の曲でのファンク攻め。「Fire It Up」、「Love Gun」、「Mary Jane」と重要曲連発で、この時期での人気が窺えるエラい盛り上がりです。「You And I」から最新ヒットだったオーラス「Give It to Me Baby」までスロウ一切なしの体力勝負。
「ロックな感覚も持ち合わせたスタイルで時代を彩ったファンク・ヒーロー。マーヴェラス!」
Give It To Me Baby
Super Freak
波野井露楠
No title