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音系戯言

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Brunswick Complete Singles Collection / Tyrone Davis * 2015 Solid (Daker)

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現役時代の落合博満を想像させる、シカゴ発のヒット・メイカー、大選手タイロン・デイヴィス。ソウルを歌うために作られたようなディープ・ヴォイスを巧みに操り、テクニック的にも最高レベルの歌技を駆使し、長年に渡って愛され続けたシンガーです。押し引きの絶妙さなどは、なんど聴いても惚れ惚れするもので、丁寧な歌唱からワイルドなシャウトまで絶品。地元後輩からも称賛を受け続け、シカゴ中心に全国区で影響を与えた重鎮。各々の時代の各レーベル、ダカー、コロンビア、マラコなどで名唱を残してますが、絶対的に外せないのがシカゴ・ソウル全盛、60年代後半から70年代のダカー時代。ミシシッピー生まれのタイロンが、シカゴに移って成功を収めた最初の時代です。
 なんせシングル・ヒットが多く、アルバムでは聴けない曲もあるのでこのシングル集は超オススメです。ファースト・ヒットとなった68年「Can I Change My Mind」からドラム&ベースでしっかりスウィングさせ、ホーンで要所を盛り上げる素晴らしきウィンディ・ソウルが炸裂。タイロンの適度な伸びのある塩辛ハスキーが心地よく響きます。ブルージーな「A Woman Needs To Be Loved」はオーティス・クレイにも通じる激ディープな歌唱も聴かせます。ファースト・ヒットの二番煎じ的な「Is It Something You've Got」みたいなのもありますが、ポップチャートでも3位を獲得「Turn Back The Hands Of Time」ではストリングスも加わり、より洗練されたシカゴ・ソウルの最良の部分を提示。ここらはプロデューサーであったウィリー・ヘンダーソンやアレンジャーのトム・ワシントン、センス抜群のバック・ミュージシャンの貢献も高し。クイントン・ジョセフ(ds)やバーナード・リード(b)らがしっかり脇を固めます。重量感に躍動感を掛け算した独特のリズム構築に、タイロンの熱いヴォーカルが乗ると、これぞシカゴ・ソウルっていった身震いするほどの音の塊となります。何気ないシャッフル「I'll Right Here」なんかも、カッコいいベースラインに乗ってタイロン節も輝き倍増。スロウとなると極端にサザン・ソウル然とするのがタイロンの特徴で、「I Keep Coming Back」なんかは典型的なパターン。この辺は分かっていてもヤラれます。「Just Because of You」、「Let Me Back In」あたりは絶好調で、もうたまらん域に達してるのが「Could I Forget You」や「You Keep Me Holding On」。シカゴ・ソウルの真髄、ここにありです。72年「Come And Get This Ring」に至っては神の領域に突入したかと思うほどの“絶品ソウル”を提示。アレンジ、歌唱、共に完璧の100点満点です。以降、ウォーキング・テンポで聴かす「If You Had A Change In Mind」や「Without You In My Life」、ヒットした「There It Is」など、70年代の進行と共に落ち着いたつくりになっていきます。レオ・グラハムが絡み制作陣が変化した74年頃からの「I Wish It Was Me」あたりの洗練された感触も魅力。75年、サム・ディーズ作の「Homewreckers」やこれまたヒットの「Turning Point」あたりは堂々たるベテランの風格です。
「全51曲、燦然と輝く男前ソウル。 広角打法で長短打連発です!」

Turn Back The Hands Of Time


Come And Get This Ring





Comments 2

片山ニク

まいどです!
タイロンさん 大好きですわ
このシングル集は良さそうですね〜

ウォーキングテンポって好きなんですよ
turn back the hands of timeも
ええ感じで歩けます〜

2019-11-25 (Mon) 15:17 | EDIT | REPLY |   

ezee

★片山ニクさん
 ちゃ〜んとド真ん中ソウルを聴かせてくれたタイロン・デイヴィス。
 ウォーキングのお供にも最適ですな。快調に歩けそうです!

2019-11-26 (Tue) 18:41 | EDIT | REPLY |   

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