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音系戯言

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Grits & Gravy / The Fame Gang * 2015 BGP

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 微妙な人間業で快感をもたらすグルーヴの奥深さ。60〜70年代で各地のスタジオで活躍したミュージシャンのサウンドは、レーベルの個性ともなってます。MSFBのフィリー・サウンド、デトロイトのモータウン、メンフィスのスタックスハイ・レコード等のハウス・バンドにはアール・ヤング、ベニー・ベンジャミン、アル・ジャクソン、ハワード・クライムスといった名ドラマーを擁しており素晴らしきグルーヴを醸し出しておりました。そういった中でも、時に最強とも思えるのがマッスル・ショールズのフェイム・ギャング。そこでの要のドラマーがフリーマン・ブラウンで、ベーシスト、ジェシー・ボイスとの黒人コンビによるリズム・セクションは、キャンディ・ステイトンのフェイム録音などで聴ける素晴らしき音。ロジャー・ホーキンス等の白人チーム“スワンパーズ”が独立した後の、フェイムのコアなメンバーで構成されたナイス・サウンドです。あまり情報も表に出ることも少なかった裏方仕事でしたが、近年の熱心なリサーチやリイシューの中で脚光を浴び、しっかり聴くことができるようになりました。
 そんなことでフェイム・レコードの屋台骨となったミュージシャンFame Gangの最盛期を捉えたインスト集。本来は強力なシンガーとの協業でこそ、その良さは明確化しますがインストで聴いてもなかなかのモノ。J.B'sにも勝るとも劣らないグレイトな音が体感できます。まず聴きたいのが69年シングルの「Grits And Gravy」で、超強力なリズム・セクション、タイトなホーン隊、アーシーなGカッティングにオルガンが織り成すスーパー・グルーヴにKOされます。「Twangin' My Thang」や、スライの「Stand」、「Shortnin' Bread」、「Groove Killer」等も軽快ですが、オルガン主体の「Shoalin'」あたりのクールな質感は格別。「Turn My Chicken Loose」や「Soul Stutterin'」ではミーターズの影響もしっかり感じとれます。インプレッションズ「Choice of Colors」、ジミヘンHey Joe」などは落ち着いたカヴァーも聴かせますが、アイズレーBrosIt's Your Thing」やエドウィン・スター「Twenty Five Miles」はしっかりファンクしてます。ハービー・ハンコックCanteloupe Island」まで演ってますが、「Sax Appeal」、「Shufflin'」や「Muscle Soul」等で魅せるシンプル且つ土臭いグルーヴがフェイム・ギャング真骨頂といえる気持ち良さ。エイト・ビート主体で豪快なフィルインを織り交ぜながら、絶品のスネアさばきでナイス・グルーヴを構築のフリーマンのドラミングが聴きモノ。
「彼等のようなアルチザンによってブランドとなったサザン・ソウル。ええ仕事です!」

Grits and Gravy



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