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音系戯言

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The Gold Experience / Prince * 1995 Warner

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 万物流転。いろんなコトが変化していくのは当たり前ですが、それによって馴染みの人に嫌なことを言うのは辛い。でも、そうしなければ共倒れになってしまう。ビジネス・パートナーでは必ずある因果応報、違う局面になった時には多分、仕返しされるのを覚悟でやるしかないです。そんなことで、常にゴールドのように輝いていたいですが、そうもいかんのが成熟化時代。SDGsで行くには新陳代謝も大事です。ワーナーと決別して幸せを掴んだ殿下も、熟成を極め2014年にはワーナーと復縁しています。互いに成長して、またくっつけばイイんです。自己を磨き続け輝き続けたプリンス、90年代の一幕です。
 内容は、殿下ファルセット・メロウの中でも一二を争う傑作「The Most Beautiful Girl In The World」が収録ってことで名高いアルバム。(権利関係が複雑なのか、ストリーミングでは未だオミット) 94年のラヴ・シンボル・マークに改名宣言して、プリンスという名前を捨てた時の最初のシングルとして、評判を呼んだシングル・ヒットでした。盗作騒ぎもあったものの、後の妻マイテに捧げた、アレンジを含め絶品というしかない美しい名曲です。ここでの普遍的メロウは96年“Emancipation”でのスタイリスティックスデルフォニックスのカヴァーと地続きです。ホント、素晴らしいです。エキセントリックな印象が多い人でもありましたが、こういう伝統的な美しいソウルを演っても一級品です。他はそこそこの曲が多いですが聴き応えはあります。冒頭のエロさを打ち出した「P Control」は手癖で作ったようなイージーなファンクですが、続くK-1のテーマ曲でも使われた「Endorphinmachine」はロッキンなプリンスが全開。妖しくギターも絡めたアイズレーズ的スロウ「Shhh」は何気に素晴らしい出来です。お得意のキャッチー・ファンク「We March」では当時NPG関連で絡んでいたマーヴィンの娘、Nona Gayeの声も登場。プリンス流のポップ感性が溢れる「Dolphin」、J.B.の流れにある原始的ファンクをベースに殿下自身のラップで仕上げた「Now」など、結構カラフルな展開です。より無機質にファルセットで押し通す硬質ファンク「319」、フォーキーで優しい感覚の「Shy」を経て、後半戦の「Billy Jack Bitch」はなかなかのインパクト曲。当時お気に入りだったというフィッシュボーンをサンプリングしていて、殿下の個性が上手く出た良質ファンクです。マイナー調の切なさを押し出したバラード「I Hate U」では、やはり美しいファルセットに魅了されます。サビでメジャー展開でパっと世界を変えるのもグッときます。そしてシングル曲「Gold」。いつもながらの仰々しいラストです。
「別離と革新をセットで乗り越えてきた才人。お見事です!」

The Most Beautiful Girl In the World


Billy Jack Bitch


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