Emancipation / Prince * 1996 EMI

90's Male R&B
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  普通のアーティストにしたら、人生3回分くらいの多作で曲を残してくれたプリンス。偏執な信者でもないので、“グレイト!さすが〜”と思えば、ワケのわからん録音もあるな〜って感じで聴いてましたが、ずっと気になる人でした。あまりの天才的多様性についていけてなかったとこはありますが、根底にあるソウルのルーツを感じさせる面も多々あり、そこがヤケにお茶目だったりして親近感が湧くトコロ。そんな殿下、一時的にせよ結婚してた頃の幸せに満ちた解放感あるアルバムがコレ。ワーナーとの確執で契約を無理矢理終了させる為に荒いアルバムをヘンテコリンなマーク名義で乱発してた殿下でしたが、久々のフテ腐れてない“純新作”として話題に。サンプル盤をしょっちゅうくれる御用達CDショップのおネエちゃんから頂戴し、ラッキーにもすぐに聴けた3枚組でした。
 そんなことで本作。60分3本勝負というボリュームで及び腰になりそうですが実に充実した内容。殿下にしては珍しくカヴァーが堂々と4曲も入ってるのも特徴。ソウル・クラシックのカヴァーを聴くと、その人のセンスやスキルが見えたりしますが、コレは凄いって思ったのがスタイリスティックスの「Betcha By Golly Wow!」と、デルフォニックスの「La, La, La Means I Love U」。共にルーツを大事にしつつ、狂おしいほどのファルセットで歌われ、アレンジも含め絶品中の絶品。同時に90年代の楽曲もカヴァーで、シタール使用で見事なスウィート・ソウルとなったボニー・レイットの名曲「I Can't Make U Love Me」、ジョーン・オズボーンの大ヒット「One Of Us」も。新曲のほうはタイトルどおりの解放感に満ちたモノで、普通のR&Bファンにもウケそうな曲が連打。冒頭のミディアム・ファンク「Jam of the Year」からナイス・グルーヴで、仲間のロージー・ゲインズもソウルフルに絡みます。90's R&B的な「Right Back Here In My Arms」、ジャイヴ・スウィングの「Courtin' Time」、ベタなファンク「We Gets Up」、アイス・キューブをサンプリングの「Mr. Happy」、生粋のポップな感性が光る「In This Bed I Scream」など、ヤケに分かりやすいアプローチが多いのが嬉しいです。2枚目が本作セールス・ポイントと言っていい極上メロウ攻めで「One Kiss At A Time」、本作を象徴するポップ・ヒット「The Holy River」、大作「Friend, Lover, Sister, Mother/Wife」など、お得意のファルセットを駆使してバッチリ聴かせます。これまた毒ポップ秀作「Sex In The Summer」、密室ファンク組曲「Joint 2 Joint」も聴きどころ。3枚目もクールに決めるファンク「Style」や、淡々ながら実にキャッチーな「My Computer」とエエ曲、放り込んできます。オーラスのタイトル曲「Emancipation」もプリンスお得意のミディアム・ファンクで素晴らしいです。
「ヤケクソ期を脱してゴキゲンさんで作った力作。カヴァー演っても凄いです!」

Betcha By Golly Wow


Emancipation



テーマ: Soul, R&B, Funk | ジャンル: 音楽

La La Means I Love You / The Delfonics * 1968 Philly Groove | Home | Xscape / Michael Jackson * 2014 Epic

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