Forgive This Foolish Man / Various Artists * 2003 Hi

Southern & Deep
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嗚呼メンフィス・ソウル、っていっても、今や壊滅状態で歴史遺産のようなものですが、60〜70年代のそれは一種のブランド。そこでファンにはヴィトン、エルメス並の存在感なのが、スタックスやこのハイでの音源。そのハイ・サウンドをウィリー・ミッチェルと共に、シンガー、ライターとして支えた職人ドン・ブライアントが37年振りの来日です! 私にディープ・ソウルの沼に引きずり込んだ、たいして売れもしなかったドンの大名曲「I'll Go Crazy」も堂々披露。奥方のアン・ピーブルズに書いた“I Can't Stand The Rain”や、一緒に来たフィートのケニー・グラッドニ―(b)と“Dixie Chicken”なども演ってくれた六本木ビルボード。まさに歓喜の夜(←オッサンばっか)でした。サザン・ソウルが人気の日本では著名なドン・ブライアントも、本国では無名の域らしいですが、コレはそのドンよりもさらに無名でシングルだけで終わった名演も集めたハイの男臭いコンピレーション。10年以上前の編集ですが、当時飛びついたナイスなCDでした。
 中身は冒頭のOtis Clay、Don BryantでもうK.O.で、ハイでクリーンナップを打ったSyl JohnsonO.V. Wrightを要所に抑えながら、誰それ?ってな人もズラリ並ぶシャブリ尽くしたい人向けの内容。ハイ好きにはたまらん音、てんこ盛りです。Joe Lって人の「I Can't Stand It」では、これぞっていうハイ・リズムが堪能でき、鼻の穴も膨らみます。ソウル・チルドレン結成前65年頃のNorman West「Hey Little Girl」や「Burning Bridges」にも実に塩辛な声にグッときます。Atlanticブレイク前のPhillip Mitchellの73年シングル「Turning Over The Ground」や、メル&ティムも歌った自作曲「The Same Folks」の自分版も良好。Bobo Mr. Soulなる変な名前の男が歌う「Hitch Hike To Heartbreak Road」など最高級クラスのミディアム・ジャンプ。この人、実は80年代ボー・ウィリアムスと改名してキャピトルでソロとなったアノ人です。後年、再評価も著しい名ライターでもあるGeorge Jacksonのシビれるバラード「I'm Gonna Wait」も収録。T-99なるグループの72年グレイテスト・スロウ「Sweetness Ain't Sweetness No More」は必聴と言える、ディープ好きには秒殺クラスの好曲。71年にシングル1枚で消えたというEddie McGee「What Made You Change Your Mind」もなかなかのミディアムです。後にABCでアルバムも組まれたヴォーカル・グループThe Masqueradersの74年作「Wake Up Fool」なんか絶品と言っていいクラス。また80年代後半には花開いたWillie Claytonの75年ハイ時代 「Hello, How Have You Been」のスムージーな歌唱、インディでもならした Bobby McClure「Was It Something I Said」 等の男気あふれる歌唱も捨て難い魅力です。他も、Gene Andersonに、Willie Walkerなど、阪急・高井や阪神・遠井吾郎のような人達も続々登場です。最後はサウンド・曲共に最高ながら歌がトホホなTeacher's Editionの「I Wanna Share Everything」で〆。でもタイトル通り、許します。
「サザン・ソウル中毒者向けの濃ゆい内容ながら、好きモノにはたまらん内容。酔えまっせ〜」

I'll Go Crazy - Don Bryant


Wake Up Fool - The Masqueraders



テーマ: Soul, R&B, Funk | ジャンル: 音楽

Bridges to Babylon / The Rolling Stones * 1997 Virgin | Home | Trying To Live My Life Without You / Otis Clay * 1972 Hi

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