Sons of Soul / Tony Toni Toné * 1993 Mercury

90's Male R&B
tonys t

 ニュージャック全盛期でも一際オールド・ソウルやファンクネスへの憧憬を顕にしていたトニーズの連中。90年代に新しい形のソウルの雛形を提示してくれた強力な傑作です。60〜70年代のソウル黄金期のテイストを、ニュージャック世代の手法で見事結実させて、おばはんからギャルまで誰もが“美味い!”というお菓子を作り上げました。素晴らしき若さ溢れる前作、おっさんもガッツポーズした次作のちょうど中間に位置する絶妙なバランスで聴かすモンスター作品です。兄ドウェイン(g)と弟ラファエル(b)、そして従兄弟のティモシー(ds,Key)の3人はこれの後、各々名プロデューサーとしても手腕を発揮して、まさに“ソウルの申し子”として面目躍如の活躍をしてくれます。ラファエルはルーシー・パール、会心のソロ作と、今世紀もパフォーマーとしても大活躍です。
 冒頭のポップでアーシーな「If I Had No Loot」はスクラッチとかもやってますが、ノリはオールドSTAX的なものでニヤリ。「What Goes Around Comes Around」でニュージャックな香りを漂わせながら、生ベース主導でハネさせる「My Ex-Girlfriend」といったアップも完璧ですが、中でもホーンもバッチリ効かせた生グルーヴを巧みに活かした「Tell Me Mama」が白眉の出来。マジで感動の気持ち良さです。UKのアシッド・ジャズ的な感覚も盛り込みます。今も変わらないラファエルの大人なのにキッズ・ソウルのような甘く伸びのある歌声が魅力満開。続く「Leavin'」では、後のラファエル・ソロ作でも極めるモータウン・ポップを再構築。ん〜今聴いても、楽しい展開。中盤のメロメロ・タイムでは、ブラコンの流れを汲んで上手く昇華させたドウェインの「Slow Wine」、本作スロウのハイライトといえる絶品スロウ「Pillow」と、極上の流れで構築。さらにデ・ラ・ソウルATCQのようなビートで聴かす「I Couldn't Keep It To Myself」や「Gangsta Groove」、「Tonyies! In The Wrong Key」のようなヒップホップ・ソウルも挟み込んでくるから、たまりません。J.B.のようなブレイクで始まりラガマフィンも放り込む「Dance Hall」も面白い出来。後半もブレイク・ビート的なファンク「Fun」、メロドラマ風大作「Anniversary」から、スモーキーの曲にジョージ・ベンソンが絡んだようなドウェインの「Weather For Two To Make Three」の〆まで凄まじき完成度。
「90年代前半R&Bの絶頂を思わせるソウル絵巻を完成させた3人の才人。ズバ抜けてます!」

Tell Me Mama


Leavin'


Pillow


テーマ: HIPHOP,R&B,REGGAE | ジャンル: 音楽

If I Had A Hammer / Willie Hightower * 1969 Capitol | Home | Ordinary Story / Kipper Jones * 1990 Virgin

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