Monster on a Leash / Tower Of Power * 1991 Epic

Funk
tower mon

  もはや過去のファンク・バンドとして認知されつつあった80年代後半のT.O.P。ヒューイ・ルイスのバックなどでアルバイトしながら、コツコツ活動しつつも、不遇の時を経て復活の狼煙をあげたのが本作。80年代後半、全盛を極めた音楽のデジタル化。「何でもコンパクトにしたら、ええっちゅうもんちゃうぞっ」という揺り戻しみたいなモンも起こり、堂々バンドとしてメジャー・ディールでの復活でした。管の数も減らさず10人編成という非合理ともいえるメンバー構成で、です。全世界のファンク・ジャンキー推定5億人が一斉ガッツポーズです。中心にいるのは勿論、親分エミリオ“ミミ”カスティーヨ(Ts)とステファン・クプカ(Bs)のサックス両巨頭。ブイブイいわしてます。鬼の2フィンガー・ベースでミュートした16ビートを刻み続けるベーシスト、フランシス・"ロッコ"・プレスティアも健在で狂喜乱舞でした。
 さて中身。どれもスッ飛ばして聴かなくてはならないのが、中盤にそびえ立つ「Believe It」。当時のNHKで放送されたライヴや、大阪に見に行ったライヴでも必ずオープニングでブチかましてた目が覚める鮮烈ブリブリ・ファンク。イントロのペットの隙間を縫って入り込むクプカの地を這うバリトン、オーロラのような見事なホーン・アレンジに、お得意のヴォーカル・コーラス・ワークも効かしたスタイリッシュで独特のファンクが君臨です。この時期に加入してた凡庸な白人ヴォーカル、トム・ボウズも頑張ってますが「なんか歌とるわい」と見事な霞み具合です。全体も、70年代の鬼気迫る演奏より、ソフィスティケイトされた感もありますが根本はなんも変わらず。1発目の「A Little Knowledge」から快調なファンク道。ロッコのフレージングも絶品です。TOPらしさ満開の「Attitude Dance」、ミミが自らダミ声で切り込む「Funk The Dumb Stuff」と要所に配置されたファンク系は、音処理こそ洗練されてますがバンドらしさを体現した名演。お得意の変なリズム構成の「Miss Trouble」もおもしろいです。80年代を支えたヒューイ・ルイスも作者に名を連ねる、タイトルともなったファンク「Keep Your Monster On A Leash」はそこそこ。一方では、70年代の香りも残す憎い「How Could This Happen To Me」や「You Can't Fall Up」など、もう一つの看板でもあるチル・アウト系も快調。ただ久々のメジャー復帰だったせいか、明らかに万人受けを狙ったくだらん曲もあったりするのが玉に瑕。聴きやすくてもTOPらしくないのはダメです。で、〆はホーン・アレンジが圧巻のインスト「Mr. Toad's Wild Ride」。
「シンセ・ホーンに慣れてきた80年代の後、“ワシらをナメんなよ”と稲妻のように切り込んだ意欲作。流石です!」

Believe It


Attitude Dance


テーマ: ゴスペル/ブルース/R&B/ソウル/ファンク | ジャンル: 音楽

Inner Child / Shanice * 1991 Motown | Home | Friends / Dionne Warwick * 1985 Arista

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