Gravity / James Brown * 1986 Scotti Bros

James Brown
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長年ジェームス・ブラウンを聴いてきて、有名で売れたアルバムながら聴くことが少ないのが本作。なかなか良いアルバムなのですが、J.B.の全体像からすると違和感を凄く感じるから。低迷を極めたJ.B.が80年代半ばに華麗なる復活を果たした記念碑的な作品であるにもかかわらずです。基本的に今迄、セルフ・プロデュースか、それに近い作り方をする人としかやってこなかったJ.B.が、初めてがっつり神輿に乗せられた作品で、同じファンクでも明らかに感触が違います。曲もあらかじめ用意されたプロデューサーであるダン・ハートマンによるものが全曲。でもこの白人ディスコ系ミュージシャンであるダンがJ.B.を愛するがゆえに、時代に取り残されたJ.B.を80年代の感覚で蘇らせ、世間の目を再び神に向かせたという意味では功労者。全盛期が凄すぎたのでコレと比べるのは酷かも。ココで這い上がり、この後に再びヒップ・ホップ世代のフルフォースと激黒の名作を作り上げたのも本作があってこそ。映画ロッキーにも出演し「Living in America」を歌い、非黒人にもアピールできたのも大きかった。J.B.の存在自体、私もココで知りましたから。とはいえ、ここで組む人がレジー・ルーカスやジャム&ルイスだったらどうなってかと思うと、それも興味深いです。他の作品と比べるとあまり聴かずにきましたが、ダン・ハートマン feat. J.B.作品と思えば、非常によく出来たコンテンポラリー・ファンク・テイスト・アルバム。
 アルバムは冒頭から“これはホンマにJ.B.の曲か?”といった雰囲気の洗練ファンク「Gravity」が登場。なんかたいしたことないみたいに書いてますが、J.B.らしくないだけで、ハートマンが進化を意識した新作ファンクは相当上質。「Turn Me Loose, I'm Dr. Feelgood」や「Goliath」、「Repeat the Beat (Faith)」はさらに強靭なファンク曲。嬉しいのが盟友メイシオ・パーカーのサックスが全編で再び鳴り響いてるトコです。でも相変わらずステージでは昔のファンク傑作を演り続けたのは、演奏陣も当時バンドのSoul G'sではなく、“コレは俺様のホンマの作品じゃない”と感じてたからでしょう。でも、あまりに有名な大ヒット「Living in America」だけは、聴衆も求める中、自らも気に入ってか、自分のバンドにもリプレイスしガンガン演ってました。このスタジオ盤では当時、注目のスティーヴィー・レイヴォーンも話題作りかソロを弾いてます。スティーヴ・ウィンウッドも参加のスロウ「How Do You Stop」もらしくないですが良い曲で、他のライヴ盤でも演ってます。また平凡ファンク「Let's Get Personal」ではアリソン・モイエも歌ってます。
「史上、最も聴きやすいJ.B.のアルバム。これがあって箔が付きました!」

Turn Me Loose, I'm Dr. Feelgood


Living in America



テーマ: アルバムレヴュー | ジャンル: 音楽

Juicy Fruit / Mtume * 1983 Epic | Home | Snakeman Show 急いで口で吸え / スネークマン・ショー * 1981 Alfa

コメント

No title

JBは死んでからも 何度もお墓をあばかれて
 DNA鑑定されてるんですね

遺産相続のため 安らかに眠れないのもかわいそう

この時代のCDはないけど  台風一過にあいそうなJBを聴きたくなりました♪

2015/09/09 (Wed) 20:50 | ひるのまり #- | URL | 編集
No title

ezeeさん、毎度です。
僕もこれがJBデビューでした。伝説にたがわない熱さと湿度の高さにのぼせあがりましたが、後々にほんまはもっとしぶき吹くくらい熱いことを知って失神しました。

2015/09/09 (Wed) 22:00 | goldenblue #- | URL | 編集
No title

★ひるのまりさん
 死ぬほど働いたJ.B.のオヤジさん。
 まだまだゆっくりできてないのですね。。
 音の遺産はいいけど、金はもめるんですね〜

2015/09/10 (Thu) 22:56 | ezee #- | URL | 編集
No title

★goldenblue さん
 ロッキーVSドラゴ!
 おばちゃんパーマのJ.B.もインパクトありました。
 そん時はなんにもイイと思いませんでしたが、こんなに長いつきあいになるとは。信念を貫く男はちゃいまんな〜

2015/09/10 (Thu) 23:02 | ezee #- | URL | 編集
こんばんは

ビートルズやストーンズが、不思議と一曲もJBをカバーしてないのは、やはりJBの、あのシャウトあってこそ!と敬意を払っていたからなのでしょうか…黒人音楽にそれほどこだわりのないザ・フーなどは、だからこそ却って気軽にカバーできたと。“Hot Pants”しか聴いてない私がエラそに言うことではありませんが…

ウーンっ!

KETSU da set!

2015/09/20 (Sun) 19:16 | Booty☆KETSU oh! ダンス #- | URL | 編集
No title

★Booty☆KETSU oh! ダンスさん
 ロジャー・ダルトリーは凄いJ.B.が好きやったみたい。
ストーンズは初期に共演して圧倒されてカヴァーなんかするもんやないと思ったのかも。でもソロでミックはThinkやってますヨ!

2015/09/21 (Mon) 00:59 | ezee #- | URL | 編集

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