HAPPENINGS / BAHO * 1992 EDOYA

今週、涙したのは息子の前で復活ホームランを放ちお立ち台で男泣きしたジャイアンツ村田選手と、関西音楽シーンの大物で皆に愛されてた石田長生氏の永眠のニュース。石やん、早すぎるやろ〜。またどっかの小屋でもっかい見たかった。初めて知ったのはThe Voice&Rhythmで毎週出てた関西ローカルのTV番組。スタイリッシュなギターに、トーク・コーナーに芸人達と普通に参加してる石やん。そしてCharとのギター漫談で名を馳せたアコースティック・ユニット、BAHO。ギターもバカテク、喋りもおもろい、と関西人が誇る最高のミュージシャンでした。元々、盟友上田正樹とのバッド・クラブ・バンド、ソー・バッド・レヴューと関西音楽シーンの隆盛に大貢献してきた人。若き日には単身メンフィスへ乗り込みメンフィス・ハイ・スタジオでウィリー・ミッチェルにも認められたソウルな足跡もリスペクトです。生で初めて観た、もんたよしのりのバンドでも抜群の存在感でした。シンガーとしても大名曲“Brother & Sisters”などを歌っていて、誰かのバックでも、フロントでも常に人を楽しませることのできる魅力的なミュージシャンでした。ここはBAHOとしてのアルバムで追悼です。
このBAHO。80年代後半に東のバカ、西のアホを掛けあわせたユニット名でアコギでライヴを繰り広げる、東のCHARと西の石やんが気が向いたら演ってたお気軽なライヴ・ギター・デュオ。でも演ってることは超テクニカルで、喋りネタの合間に曲を演るみたいなトコが粋でした。CHARも「どんどん喋りかけてくる関西の客の対応も、MCも自然に鍛えられた」と語ってます。このライヴ盤は楽しいMCも、客の笑い声もいっぱい収められた江口寿史ジャケもイカすアルバムです。ちょうどCHARがピンク・クラウドを休み出した時、積極的に活動してて“Black Shoes”や、このアルバムでも演奏してる「All Around Me」なんかの二人のプレイは絶品でした。関西にいるギタリストが皆、誇りに思い憧れたもんです。笑っていいともにも出たもんね。曲というよりもお馴染みネタ「Diamond Head」では石やんの喋りも遊び心満載のギターも冴えまくりです。石やんが歌う「アミーゴ」に「HAPPINESS」も楽しさ満開で、ゲストで金子マリが歌ってるシンディ・ローパーの「Time After Time」もホンマええ感じです。ラストにはスタジオ曲「Anytime」が収められていて、これがまたクール。二人のセンスが上手く融合したシティ・ファンクでこれはバンド・スタイルです。
「石やん、カッコええ音楽をおおきに。藤井の裕さんや、清志郎とかと雲の上でも楽しく演ってください!」
HAPPINESS
ALL AROUND ME
goldenblue
No title