Illmatic / Nas * 1994 Columbia

East Coast
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 ヒップ・ホップがむちゃむちゃカッコ良かった頃の1枚。Gファンクで西海岸が注目されてきた頃に、本家本元のN.Y.が巻き返しを図った94年頃。その中で大本命と目されて、シーンから大歓迎されて登場したのが、このNasでした。ちょうどスヌープの1stが93年に出て「これは、イケる!」と興奮してた最中、ウータンやらNas、ビギーなんかが出てきた頃です。今、振り返ると凄い状況でした。ミュージシャン・シップも無く、音楽の構造が分からずとも、機材の進化でセンスさえあれば台頭できるようになった頃です。最初は「そんなもん、あかん」と思いましたが、あまりのビートのカッコ良さに降参。ただリリックの内容は、ストリートの現状をラップしたもの。本質的に理解するわけでもないので、あくまでビート、ライミング、サンプリングのセンスの良さで聴く機会が激増した大注目盤でした。
 登場したと同時に“ボブ・ディラン以来の偉人”とまで言われたNasでしたが、個人的に注目だったのはその当時のサウンド・クリエーターの先鋭が揃って参加したコト。バンド仲間のブラザーが「しょーもない」と言ってタダでくれたので、ラッキーに転がり込んできたNasでした。ゲットーの現状をシニカルな視点でラップした内容は、ややダークな色調でしたが、即効でハマったのが傑作「Life's A Bitch」。1stヴァースのAZのラップから、Nasになだれ込む展開が鳥肌モンのクールなトラック。“人生はクソ、ただ死んでいくだけ。だから今をハイになって生きるぜ”という刹那的すぎる内容ですが、クイーンズ・ブリッジの土地事情を知ると同情するようなリリック。でも、その二人のラップにクールなサウンドは恐ろしくカッコよく、覚えてマネしたもんです。そして、ブレイクのきっかけとなった「It Ain't Hard To Tell」は時流に乗ったMJの“ヒューマン・ネイチャー”ネタ。少し前にSWVが“Right Here”で一世を風靡したサンプリング・トレンドでしたが、ここでサウンドを構築したのがLarge Professor。これ以外も「Halftime」、「One Time 4 Your Mind」と大活躍です。プロデュース陣も豪華さが話題でしたが、「N.Y. State Of Mind」、「Memory Lane」、「Represent」と貢献したDJ PremierもKeyパーソン。「One Love」のQ-Tip、「The World Is Yours」のPete Rockと、他もループ中心のN.Y.サウンドの集大成的展開。またXXの20周年仕様には、最初期のアンリリースド「I'm a Villain」ほか、フリースタイルやドープなRemixもガンガン収録でオススメ。「Life's A Bitch (Arsenal Mix)」も激ヤバです。
「なにかと引き合いに出される歴史的重要盤。ダークかつクールです!」

Life's A Bitch (Arsenal Mix)


テーマ: HIPHOP,R&B,REGGAE | ジャンル: 音楽

Flush / 大橋純子&美乃家セントラル・ステイション * 1978 Phillips | Home | Blues Is King / B.B. King * 1967 ABC

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