The Singles Volume Eleven 1979-1981 / James Brown * 2011 Hip-O

James Brown
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 “大将、もうかってまっか”と、いかがわしさ満開のジャケがたまらん、J.B.ポリドール期最後のシングル集11弾。もう時代はクール&ザ・ギャングでさえポップなディスコ・アプローチに変化してた時期。まともにプロモーションもしてもらえず、ドサ回りの日々。ファンクの神様も、居心地が悪かったことでしょう。この時代の御大のご活躍といえば、映画「ブルース・ブラザーズ」への牧師役として存在感抜群の登場。レイ・チャールズの楽器屋のオヤジも良かったけど、ガッツリ持っていったのはキャブ・キャロウェイと、やはりJ.B.でした。でも1970年前後でのモーゼ十戒のような、すべてが神のために道を開けた凄まじき時代からすると、場末の哀愁感さえ漂ってますが、ファンク魂は失わなかった大先生。この後、しばらくしてロッキーのテーマと共にシーンの第一線に返り咲きます。80年代後半にはHip Hopの連中にも威厳を示し、その後は逮捕→投獄。もうむちゃくちゃですが、かまへんのです!
 79年の「Star Generation」でスタート。これまた前集に続いてディスコ調なのですが、ハッキリいって大先生にしてはショボい出来。新鮮な風を送り込んだブラッド・シャピロと組んだ「The Original Disco Man」も、御大がオリジナル・ディスコを宣言しなければいけないような悲しさ。曲も炭酸の抜けたサイダーのような刺激のないモノです。しかしながら哀愁あるスロウ「Regrets」は、しょーもないモダン・ソウルよりイケてます。「Sometimes That's All There Is」もクールなグルーヴで、しっかり神の片鱗は見せます。でも「Stone Cold Drag」や「Let the Funk Flow」あたり肝心のディスコ・ファンクがお寒いのが致命的。また中野サンプラザでの日本ライヴとなる「Get Up Offa That Thing」と「It's Too Funky in Here」は、セントクレアやマーサ・ハイ、ジミー・ノーラン擁するお馴染みのバンドもノリが良くナカナカの演奏です。そして、焼き直しながら結構イケるのが80年「Rapp Payback (Where Iz Moses)」で、T.K.仕様が奏功したのか、本集最大のハイライトとなってます。同セッションでの「Stay With Me」や「Smokin' & Drinkin'」も聴きモノで、後者はマイルドながら、ブリブリのベースも頼もしい真性ファンク。思わず“流石!”となります。「Give That Bass Player Some」も、お馴染みのファンク・スタイルでやや安心。懐メロにしかなってない「I Go Crazy」なら、インスト「World Cycle Inc.」の方がクールです。そしてオマケに70年代後半曲の12" Version集も埋め合わせ的に収録されてて、こっちはそれなりにイケてます。「Eyesight」や「It's Too Funky Here」、「For Goodness Sakes, Look At Those Cakes」あたりは必聴。ファンクの手本は、長尺版でガッツリ示します。
「初心者が買ってはいけない低迷期シングル集。ほんまはこんなモンちゃうけど信者は必須!」
SMOKIN' & DRINKIN'


テーマ: ゴスペル/ブルース/R&B/ソウル/ファンク | ジャンル: 音楽

The Hi Records Single Collection / Quiet Elegance * 2013 solid (Hi) | Home | Eleven / Incognito * 2005 Dome

コメント

素晴らしい解説!
愛ですなあ…
ところで私は今JB人形を
作っていますが
(帰ってきたJBというテーマ)
出来たらお知らせに来ますね^_^

2015/04/07 (Tue) 14:47 | 片山ニク #- | URL | 編集
No title

★片山ニクさん
 J.B.に関しては、コレもしょ〜もなぁと思って聴いても、かなりひいき目に体が受けつけてしまいます。愛ですわ。
帰ってきたJB、楽しみにしてます!

2015/04/08 (Wed) 21:58 | ezee #- | URL | 編集

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