The Rolling Stones / The Rolling Stones * 1964 Decca

こちらはストーンズ初のEP盤でございまして、あの1stアルバムより3ヶ月に出されたミニ・アルバムみたいなもん。オフ・ホワイトのバックにダークスーツがビシッと決まるジャケが最高です。デビュー直後の'63年にロンドンで録られたものですが、この頃殆どオリジナルを演ってない時ですので全て敬愛する黒人音楽のカヴァーとなっております。同年に出た「5×5」とかと一緒に'80年代にドカーンとLPサイズで我が国でも発売されてました。
内容は真っ黒けながら充実の4曲で当時のレパートリーを一気に聴かせてくれます。コレが無いと寂しいChuck Berryカヴァー「Bye Bye Johnny」で勢いよくスタート。疾走感抜群で荒削りながらMickが歌うことでオリジナルよりワイルドさが増す好演です。そしてBeatlesも演ってたMotownクラシック「Money」。完成度ではJohn Lennonに軍配ですが卑猥さでは断然Stonesって感じです。後半はArthur AlexanderのR&B名バラード「You Better Move On」で朴訥とした雰囲気がたまらん名演です。締めくくりはAtranticのCoastersのヒット曲「Poison Ivy」で他の曲同様、オリジナルに忠実ですがMickが歌うとわけ分からんマジックが生まれるのは確かで、なんで今迄支持されたのかが何となく分かります。短いながら本当に楽しんで演奏してるのが伝わる初期の名演集です。
「今も生き抜くバンドは最初からちょっとちゃいまっせ」
You Better Move On
Bye Bye Johnny
k.m.joe