Just Enough To Get Me Cool / Freddie Waters * 1977 October

Southern & Deep
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 長年、雑な編集盤1枚だけが出回っていて、しっかりしたリイシューが待たれていた男、フレディー・ウォーターズ。レーベルを渡り歩いてシングル盤中心に録音を多く残した人で、まさに記録はなくとも記憶に残るシンガーとしてファンが多かった人。1枚モノのアルバムとなると唯一となるのが本作です。サム・クック系のディープで滑らかなハスキー・ヴォイスは、一聴で琴線を刺激するなんとも魅力的な声で、シングル愛好家の人達だけが楽しむのはもったいない人です。コレだけ何でも再発されるこの御時世、マイナー・レーベルでマスターが無かったのかもしれませんがもっと早く聴かれるべき人でした。こんだけレアと云われていた本作も、いまや普通にストリーミング配信でガッツリ聴けるのはありがたや〜。
 中身はなんといっても、人気No.1の感動スロウ「I'm Afraid To Let You Into My Life」。ちょこっと売れたみたいですが、ディスコが盛り上がってきた時代にこのディープさは、かなりエエ曲なのに不運でした。もう10年早ければ、もっと大御所になれてたかもっていう名唱です。ローンチのタイミングはどうあれ、男の哀愁を感情たっぷりに歌い上げる、泣きの歌唱は時を超えた名曲といって差し支えない傑作。これだけで一気に持っていかれます。コレが飛び抜けて良いですが、他も伸びのある心地良いハスキーが楽しめます。冒頭のファンキーな「Just Enough To Get Me Cool」、エレピが主導するまったりミディアム「Being For Real Is Where It Is」とハイ・サウンドを意識したような安定したサウンドで聴かせます。あちこちでサム・クックの影がチラつくフレディの誠実な歌も見事に黒光り。「One Way Ticket To Love」のようなスロウでのディープな歌い込みには、やはり耳が釘付けになってしまいます。ワウ・ギターにストリングスを絡めたニュー・ソウルな「I'm Gonna Walk Right Out of Your Life」なんかは曲もソコソコ。でも、普通のシンガーが歌ったらフリー・ソウルやと言って片付けられそうなダンサー「Your Love Is The Kind I've Been Waiting For」や、「Fighting A Losing Battle」あたり、持ち前のディープな歌い込みでガッツリ聴かしてくれて、これはたまらんです。ミディアム「The Sun Is Always Shining」で隠さずともモロに出るサム・クック・マナーはマジ絶品。最後はファンキーな「Shake Down」で軽快に〆ます。ただし Eddie & Freddieとして発表のシングル「Make Like」を始めとするボートラ4曲は、当時のファンク・バンドの二番煎じっぽくてイマイチ。
「ディープ・ソウルの桃源郷、フレディ・ウォーターズ。素晴らしいリイシューです!」
I'm Afraid To Let You Into My Life


テーマ: ゴスペル/ブルース/R&B/ソウル/ファンク | ジャンル: 音楽

Feelin' Lucky / High Fashion * 1982 Capitol | Home | The Fame Recordings / Dan Penn * 2013 Ace (FAME)

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