Smokey & Friends / Smokey Robinson * 2014 Verve

聴きたいなぁと思ってた、少し前に出た御大スモーキーの新作デュエット・アルバム。やっと聴けました。50年前から活躍してる人の新作。こうやって活躍し続けてくれてるのは、嬉しいことです。初期モータウンからミラクルズで活躍し、モータウンのボード・メンバーにもなり、コンポーザーとしても数多の名曲を量産。70年代ソロになりメロウな名盤も発表し続け、80年代はあの“We Are The World”にも参加っていう音楽界の生き字引みたいな70代現役。全曲、お馴染みの名曲ということもあって、ビルボード・チャートでも上位に食い込む売れ具合だったのは嬉しいハプニングでした。
さてデュエット曲。現在の一線級の人が次々に登場で楽しい限り。まず登場なのが英国のピアノ・マンElton Johnで、いきなり大物同士の共演。曲は激名バラード「Tracks Of My Tears」で、オルガンを配したアレンジもグレイト。エルトンは若い時より渋みのある声になったけど、スモーキーは若い時の声と同じなのが驚愕です。一言、絶品! ビートルズでもお馴染み「You Really Got A Hold On Me」はSteven Tylorってことで、エアロスミスにスモーキーがジャムりにいったみたいな感触。後半にギャーギャーわめくスティーヴンに苦笑です。Miguel、Aloe Blacc & JC ChasezとR&B新鋭が参加した定番「My Girl」はジョン・メイヤー(←私、なぜかコノ人の友達と今仕事してます)もギター参加。ほっこりスロウ・ジャムにニンマリです。英国の白人R&BシンガーJessie Jとのメロウ名曲「Cruisin'」は白眉の出来で、原曲のテイストそのままにソウル濃度を上げた仕上がりに大満足。本格派ソウル・マンJohn Legendは「Quiet Storm」でのいぶし銀共演です。イントロで“最高の詩人”とリスペクトし、一瞬ジョンの曲だったっけと思うくらい見事な融合で堂々渡り合います。テンプス最初のヒットとなった「The Way You Do (The Things You Do)」ではすっかりシンガーとなった元グッディー・モブCeeLo Greenが登場。原曲の高揚感がアップデートされてて好感触です。いまやベテランのヒップ・ホップ・ソウル・クイーンMary J. Bligeは「Being With You」で、こちらも原曲の旨味そのままに、一等賞とも思える素晴らしい仕上がり。これは意外な収穫。なんで出できたのか分からんJames Taylorはマーヴィンのヒット「Ain't That Peculiar」で、これはなんちゅうことないブルージーな出来。そしてまた素晴らしいのが女性シンガー2人で、Sheryl Crowとの「Tears Of A Clown」に、Ledisiとの「Ooh Baby Baby」で、共にミラクルズ時代の作品。今の時代にも、普遍的で分かりやすいヒッツビル・モータウンのポップさやメロウネスが欲しくなる名曲です。最後はテイク・ザットの才人Gary Barlow。「Get Ready」をディスコ・ポップにアップ・デイト。曲、リフもカッコいいので、なかなかの楽しさです。やはり全編で特筆すべきは、全盛期から何ら変わらないアノ声のスモーキー節が聴けるトコ。
「この聴きやすさ、何回もリピート、間違い無しです。みんなに愛されてるスモーキー、いつまでも現役で!」
Album Sampler
My Girl - Smokey Robinson, Aloe Blacc & JC Chasez
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