Home / Delaney & Bonnie * 1969 Stax

Atlantic, Stax
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スワンプ・ロックの中心的存在として知られる夫婦デュオ、デラニー&ボニーの実質1stアルバム。というのも、黒すぎて一旦お蔵入りになって例の69年エレクトラ・デビュー作が売れてから出されたから。クラプトンが南部指向に突き進んだのも、ブランド・フェイス時代に前座だったこの夫婦に刺激され、そのままデラニー&ボニーへライヴ参加、そこからデレク&ドミノスでのレイラとなったくらいKeyとなった夫婦です。それはさておき、アーシーなアプローチで成功したデュオですが、この1stは目をつぶって聴いたら完全なるスタックス・ソウル。特に奥方ボニー・ブラムレットの歌声はアイク&ティナアイケッツに在籍してたこともあるくらいで歌い方から声質まで黒人シンガーのそれと変わらず、というかそれ以上に黒い。プロデュースもマーキーズのドン・ニックスとドナルド・ダック・ダンで、バックもブッカーT.&MG'Sやアイザック・ヘイズなので、まさにあのサウンド。スタックス唯一の本作は、ダン・ペンのフェイム録音同様、ブルー・アイド・ソウルと呼ぶには、あまりにリアルなソウル・ミュージックです。
 さて中身。多くの白人アーティストがソウル・サウンドを目指して創ったモノとは違い、ごく自然なサザン・ソウルとして聴けます。デビュー・シングル「It's Been A Long Time Coming」で幕開けですが、R&Bチャートでヒットするも黒人系のラジオ局DJが彼等が白人アーティストだと知り流さなくなった曰くつきの自作名曲。キング牧師暗殺の頃なので、時代的に不幸でしたがココでのデラニーからボニーとリレーで歌われるゴスペル・チックな高揚感溢れる歌唱は絶品。ソウル・チルドレンと間違えそうです。ボニーがメンフィスの名ライター、ホーマー・バンクスと書き上げた「A Right Now Love」に「Pour Your Love on Me」や、S.クロッパーとエディ・フロイドが書いた「We Can Love」と、メンフィス・ホーンズも冴えるサザン・ソウルがバッチリ。おなじみ「My Baby Specializes」はウィリアム・ベル&ジュディ・クレイやソウル・チルドレンも歌った名ジャンプです。ウィリアム・ベルの名スロウ「Everybody Loves A Winner」、エディ・フロイドのジャンプ「Things Get Better」は本人の名唱でも知られる曲ですが、特に前者のデラニーの歌唱はシビれます。とどめがアーマ・フランクリン〜ジャニスでヒットした大傑作スロウの「Piece of My Heart」。もう名演というしかないボニーのソウルフルな絶唱に惚れ惚れです。現行盤は6曲プラスながら曲順も無茶苦茶になって、「A Long Road Ahead」から始まる暴挙。後のスワンプ・ロックっぽいモノ中心に追加です。
「ルーツ・ロックの中心となった重要なユニット。ナチュラルな白人ソウル、ココにあり!」
It's Been A Long Time Coming


Piece of My Heart



テーマ: 洋楽CDレビュー | ジャンル: 音楽

Nightmares...and Other Tales from the Vinyl Jungle / J. Geils Band * 1974 Atlantic | Home | A Man Needs A Woman / James Carr * 1968 Goldwax

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