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音系戯言

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Body Heat / Quincy Jones * 1974 A&M

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 子供の頃、何がいったい凄いのか分からんかったのがクインシー・ジョーンズ。表層しか見てなかったので、プロデューサーって存在も単なる裏方くらいしか思ってなくて、パフォーマーが一番偉いと思ってましたから。マイケル・ジャクソンのプロデューサーやって言われてもピンと来ず、We Are The Worldを仕切ったっていってもダン池田(←古い)みたいなもんやと思ってました。オールスター集結のアルバムのリーダー・アルバムなんかも、宴会好きのオッサン幹事みたいな認識。ですが、数々のジャズ〜フュージョン〜ソウルでの功績を眺めると、スコア・アレンジを主体としたプロデュース&リーダー作品のクオリティの高さに驚愕します。ただのご意見番やと思ってた私がアホでした。“愛のコリーダ”みたいなディスコ・ソウルもイイですが、グルーヴィーなフュージョン・ソウル期も絶品です。
 そんなことで、この74年作。なんといってもメロウ・ソウル傑作「If I Ever Lose This Heaven」です。ナンシー・ウィルソンの素晴らしいカヴァーで知りましたが、Mimiこと宮本典子、アヴェレージ・ホワイト・バンド、G.C.キャメロンもエエ感じでカヴァーしてます。作者でもあるリオン・ウェアと、歌姫ミニー・リパートン、アル・ジャロウで歌われていて、張り詰めたAメロと開放感に満ちたサビの対比が美味しすぎます。バックでしれっと流れる流麗なギターは、やはり必殺仕事人デヴィッド・T・ウォーカー。そっちにも耳を奪われる、なんとも贅沢な料理です。きっかけはコノ曲でしたが、他も聴きどころ満載で、冒頭のタイトル曲でルーファス&チャカも演った「Body Heat」、「One Track Mind」もリオン・ウェアとのコラボ作品でエロいグルーヴが心地良し。クインシーとデイヴ・グルージンの共作「Boogie Joe the Grinder」でのアーシーなファンクもたまらんグルーヴです。ノーマン・ホイットフィールド期のテンプス・ファンクみたいな「Soul Saga (Song of the Buffalo Soldier)」、ベナード・アイグナーの美しいスロウ「Everything Must Change」など、他もソウル・モードに移行した歌ものがメインとなってます。Valdyってシンガーのカヴァーで、右トラックから聴こえるデヴィッド・T・ウォーカーにシビれる「Just a Man」も激メロウでイケてます。アート・ブレイキーで有名なジャズ・スタンダード「Along Came Betty」は唯一のインストでメロウに調理。リラックスした感じながら気品を感じる仕上がり。
「旬の素材、職人を起用して自分のサウンドを最良の環境で表現したマエストロ。レベル高すぎ!」

If I Ever Lose This Heaven


Boogie Joe, The Grinder



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