Tanx / T.Rex * 1973 EMI

最近のロックにはついていけてないくせに、10代の頃に聴いたものなんかはしつこく未だに愛聴してたりなんかして。そんな中で完全に後追いながら、ロック・アイコンみたいな感じで死後も伝説のように語られてたマーク・ボラン。興味津々やったもんです。グラム・ロックも聴いたれっとなった時、ビジュアル的に多分コレが一番良いハズって思ったのがT.REXでした。雑誌を見ててもゲイリー・グリッターとかの写真見ててもなんかゲテモンっぽくて見た目でパス、眉毛剃ったデヴィッド・ボウィも最初はちょっと気色悪い感じで敬遠。80年代、店頭で並んでたのは3枚の廉価盤(メタル・グルーとグレイテスト・ヒッツと本作)だけだったので、インスピレーションで選んだのがコレ。結構、パンクとかも聴いてたので最初“思てたのと、違う!”となったのですが、元を取るために聴き込むとナカナカのお気に入りに。私生活のパートナーがソウル・シンガー、グロリア・ジョーンズ(←Tainted Loveの人)だったからか、コーラスや弦アレンジがソウルっぽくてクール。強烈なブギーのイメージもありますが、元々のフォーキーな面もあるのがよろしおます。
さて中身。ライナーノーツに東京録音2曲含むってのが書いてあって一気に親近感アップしたのですが、その2曲が何とも素晴らしい。まず最も愛着あるスロウ「Electric Slim & The Factory Hen」はマークの哀愁声が冴えまくる大傑作で、今でもよ〜く聴いてます。泣きのストリングス・アレンジに、ギターに絡み付くミッキー・フィンのコンガも絶妙。もう1曲の「Shock Rock」は18番ブギー系でと、これぞT.REXって感じで即お気に入り。他もヒット・シングルは含まれてないですが、ノリの良いカッコええ曲が多く「Country Honey」や「Born To Boogie」はその典型。オープニングとなった魅力的な2部構成「Tenement Lady」や、ポップにサックスも効いた「Mister Mister」あたりも好曲。リラックスした感じの「Highway Knees」から、奥さんの影響か実にソウルっぽい「Left Hand Luke And The Beggar Boys」のエンディングもGoodです。
「やっぱグラム・ロックといえばT.REX。ブギーなギターに、コンガですわ!」
Electric Slim & The Factory Hen
Country Honey
ひるのまり
No title