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音系戯言

偏見に満ちた音楽観をだらだらレビュー。 あくまで保有音源整理の為と、自己満足備忘録。黒人系(R&B・SOUL・Hip Hop)とロック中心。リアルな音はココにある!!

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ezee イージー

  • Author:ezee イージー
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2012.03
30
Category : Cool Groove
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
love tam



 “この人、ほんまに日本人か?”っていうようなメジャー級ヴォーカリストに稀に遭遇することがありますが、その中でも最高峰クラスに位置するのがELI(ex.Ellie)嬢。90年代にFM802でパワープレイされてたラヴ・タンバリンズ“Midnight Parade”。流れてきたエリ嬢の歌声を聴いた時、マジで黒人の声やとしか思えませんでした。すぐにファンになっちゃうくらい魅了される声で、渋谷系だとかヘチマとかを超越した次元での本格派ヴォーカリストやと確信。インディーズだったので、音楽ファンの中では大ブレイクの注目歌姫だったにもかかわらず、一般的な認知度が低かったのが残念の極みです。バンド内の確執もあったりでアルバム1枚であっさり解散し、その後のソロではちょっと方向が変わって個人的には嗜好が違うようになっちゃいましたが、今でもマイペースで活動しているのは嬉しいところ。本人の思うところではないかもしれませんが、本気でマネージメントされてメジャーがバックアップしたら今の10倍は評価される人やと真剣に思います。例えばジョン・レジェンドのようにThe Rootsと組んでアルバムでも作ったり、大編成ビッグ・バンドと組んだりしたら鳥肌モンやのになぁと夢想しちゃいます。
 そんな事でエリ嬢の評価を揺るぎないモノとした2枚のシングルを収めた編集アルバム。失礼ながら唯一のオリジナル・アルバムよりお薦めです。まずは93年の1stヒット「Cherish Our Love」。ジャズ・ファンクやらニュー・ソウル系の音を90年代風のフィルターを通した音で、コンガやオルガン、ストリングス系の音を使ったアレンジも秀逸ですが何といっても目立つのはエリ嬢のヴォーカル。後半のフェイク部分など単にソウルフルって言葉では片づけられないツボを押さえた歌唱。スタカンっぽいですが黒さはこちらの方が数段上です。そしてブレイクしまくった「Midnight Parade」。レニー・クラヴィッツが演るようなアーシーなミディアム・ファンクで、イントロでのラップっぽい語りから稲妻が走るカッコええ曲です。独学で学んだという英語の発音も完璧で、最初聴いたら洋楽にしか聴こえないくらいの本物オーラ充満。また「Spend The Day Without You」も心地良くスウィングする秀作でスルーできません。他は、フォーキーな「Baby Why」、ボッサ風のジャクソン5カヴァー「Never Can Say Goodbye」や、チルアウト系の「Love Space」、キャロル・キング彷彿の「Secret Summer」、レゲエ調だった「Love Is Life To Women」の弾き語りヴァージョンなど、ゆったり聴ける曲が中心。それぞれ、平均点以上なのですが先の圧倒的2曲には敵いません。
「まさに10年に一人の逸材、エリ嬢。今後の再ブレイク、期待してます!」
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2012.03
27
Category : Man's World
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
go husa

  90年代前半、市場を席巻してたビーイング一派。B'zをはじめT-BLANにDeenやらWandsやら・・よう似た音ばっか金太郎飴みたいに出しやがって、こらぁ長持ちせんぞっと斜に構えて眺めてました。(といいつつカラオケでは結構、歌ってましたが・・) しかし認めざるをえないグッジョブもあったのも事実。名企画盤“Royal Straight Soul”や、一連の房之助氏のライヴ盤など、職人的アーティストにもスポットを当てしっかりと評価を高めたのは功績。本作録音場所も、私の地元京都にあるアーシーなライヴハウス磔磔のような小屋じゃなく、今は亡き六本木ピットインで録られてるってのもミソ。アーバンな感覚で演奏される、モダン・ブルースには持ってこいでした。これまで憂歌団を聴くようなファン層くらいしか耳にしなかったブレイクダウン時代の房之助を女子大生までもを購買層とした手法は流石でございました。
 さてこのライヴ。何と1曲目からオーティス・ラッシュの「I Can't Quit You Babe」とズッシリしたへヴィー・ブルース。ええ根性してます。続く「Too Many Cooks」はジェシー・フォーチュンって人のカヴァーで、これが強烈にカッコええ曲。盟友・小島良喜もカッコええピアノを奏でます。フレディ・キングの「Same Old Blues」まで演ってる冒頭ブルース3連発で、ルーツ愛を見事に表現。しかし日本人離れした歌唱に度肝を抜かされます。中盤は歌心溢れる渋い名曲系カヴァーの連打で、ライチャス・ブラザーズ「You've Lost That Lovin' Feelin'」、ウィーク・エンダーで御馴染(←古い)BS&Tの「Spinning Wheel」とタイトで安定した演奏と共に熱い歌を聴かせます。中盤に登場する、房之助による英詩オリジナルでのファンキー・ブルースな「Mama Mama」、「Go Back To The Basic Thing」、AORの香りもする「Pick Yourself Up」も総じてカッコ良し。そして終盤も有名曲カヴァー連打です。ミラクルズ「You Really Got A Hold On Me」、ジョニー・テイラー「Part Time Love」、B.B.キング「Rock Me Baby」などアーバン・ブルース風に仕上げてますが、ゲストの今は亡き塩次伸二氏のギターも聴きモノです。最後はブルー・アイド・ソウルの傑作「Everytime You Go Away」で感動的な締め。
「愛すべきグレイト・シャウター房之助。踊るポンポコリンだけと、ちゃいまっせ!」
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2012.03
24
Category : East Coast
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
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  すっかり俳優業が忙しいというコモン氏。激渋のヒップホップ作品を90年代から連発してましたが、最近ちょっとご無沙汰でございました。ちょこちょこ客演では姿を確認してましたが、1年程前のThe Roots & John Legendの“Wake Up Everybody”ではカッコいいラップも披露して流石の存在感でした。とにかく今のエレクトロ系の音からすると、オールド・スタイルかもしれませんが武骨でソウルフルな音構築は健在。オッサンのハートにグッと迫ります。97年の傑作“One Day It'll All Make Sense”でタッグを組んだプロデューサーNo I.Dと久々のがっぷり四つの展開も大注目です。弟子のカニエもやらなくなったような、ヒップホップ黄金期彷彿のザラついた音に嬉しくなります。
 ド頭の詩人Maya Angelouが参加した「The Dreamer」はソコソコですが、最初によっしゃとガッツポーズなのが男気満載のNasも登場の「Ghetto Dreames」。チャラけた雰囲気一切無しのムサい世界。パーラメンツの正統派ノーザン・ソウル期“Let's Make It Last”を使用したトラックも硬派でグレイト。またELOの“Mr. Blue Sky”使いで度肝を抜く「Blue Sky」も新鮮に耳に響きます。続く地元シカゴのブランズウィック・サウンドも用いた「Sweet」、G.C.S.にテディペンのブルー・ノーツまで使用し70'sの香りが充満させた「Gold」と、センス抜群としかいいようのない音に塗れてコモンが快調に飛ばします。インプレッションズ“I Loved And I Lost”を使用した「Lovin' I Lost」もシカゴのソウル魂が炸裂で文句無し。エインズレー・ダンバー・レタリエイションを使用したという「Raw」や、ジェイムス・ポイザー参加の「Cloth」あたりも男気満載の音が掲示。これはたまりません。ケニー・ロギンスの曲が元ネタという「Celebrate」あたりキャッチーな感覚どドープな感覚がバランス良く同居で聴きやすさも抜群です。終盤にはJohn Legendも「The Believer」で登場。こちらもラップ嫌いの方にも訴え得る聴きやすさで、ジョンもいつもながらのソウルフルな歌声で絡みます。コレが気に食わんならRemix(ボートラ収録)の歌無しヴァージョンがオススメ。こっちは激硬派仕様です。最後はおやっさんのポエトリー・リーディング「Pops Belief」で締め。
「はたして今のティーンにはどう聴こえるのか。間違いなくHip Hopの良心が詰まったアルバム!」
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2012.03
21
Category : 10's Male R&B
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
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 近年ラファエル・サディークエリック・べネイ(←新作間近!)が真剣に取り組んだ、60~70年代のピュアなソウル・ミュージックへの回帰的アルバムの制作。元々、現代のサム・クックとまで評価する人までいるR.ケリー氏の本作は、ここに来てオールド・ソウルに最大限のリスペクトを表して制作されたものでした。キワどいエロ系のスキャンダルで話題になったり、お得意の官能的R&Bヒットもあって“汚れ”エロ・シンガーのパブリック・イメージも強い人でしたが、元々“I Believe I Can Fly”などゴスペル的名曲もチョコチョコ発表し実は多彩な面を持ってる人。NJSでデビューし、Hip Hopスタイルから何でも器用に取り入れてきましたが、ソウルの本質もしっかり理解しているアーティストであることを見せつけてくれました。
 アルバム序盤は、「Love Letter」などお得意のシカゴ・ステッパーズのスタイルで従来のファンも安心して聴けるケリー氏王道の心地良いR&Bを展開。「Number One Hit」や「Lost In Your Love」もその流れにあり春風を浴びながら聴きたい好チューン。ソロ初期のマイケル彷彿の「Not Feelin' The Love」や、70'sのスティーヴィ・ワンダーあたりの影もチラつく「Just Can't Get Enough」もかなりの好感触。しかし今回、凄いのはココから後。ノーザン~フィリーのいなたいソウルを体現しマーヴィン・ゲイ18番フレーズも織り込んだ「Radio Message」、桑原和男が出てきて“神様~”とでも言いそうな大袈裟なイントロから感動的なハチロク・バラードとなるシングル・ヒット「When A Woman Loves」、マーヴィン&タミーへのオマージュといって間違いないK. Michelleとのデュエット「Love Is」といった後半の流れは失禁間違い無しのベタベタ・60'sソウル攻め。よくぞここまで踏み込んだと感心します。終盤も、これまたスティーヴィー調「Just Like That」、さらにマーヴィンの“Just To Keep You Satisfied”に感化されたような「Music Must Be A Lady」と偉大なる先人からの影響を包み隠さず披露。本編最後のスロウ「How Do I Tell Her?」はサム・クックさえ彷彿させてくれます。そして泣けるのがシークレット・トラックとして収められ、マイケルへ捧げたセルフ・カヴァー「You Are Not Alone」。ご存知マイケルのNo.1ヒットですが、今また苦境に置かれた人にも贈りたい癒しの名曲です。
「ミドル・エイジ以降のファン層拡大に成功した力作。ただのエロ・シンガーやない事を立証です!」
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2012.03
18
Category : 90's Female R&B
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
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 デスチャ以前の90年代のガール・グループっていえばアン・ヴォーグ、TLCってとこがすぐに頭に浮かびますが、負けず劣らず素晴らしかったのがSWVの3人さん。最近、また集まって新曲を披露してて、それがまたエエ感じやったので久々に全盛期のにも手が伸びました。とにかくグレイト!っていうしかないサウンド・プロダクションに特徴あるココ嬢の甲高い声、気持ちええコーラス、キャッチーな楽曲とこの頃は最強でした。
 さてこの2nd。リミックスって言葉が市民権を得た頃、立役者でもあったプロデューサーAll Starが絡んだってことだけでも期待が大いに高まった作品でした。というのも前作からウータン・クランとの極上Remix“Anything”など、オリジナルを上回る勢いのRemixを世に送り出し、オリジナル至上するのがアホらしくさせた張本人がこのAll Starだったから。その彼が制作ってことだけで大丈夫って思った1stカットの「You're the One」から「Whatcha Need」のアップの流れは超グレイトで間違いなく本作のハイライト。ポップな中にもゴスペル的な要素もきっちり持ち込んだ絶品スロウ「Love Is So Amazin'」もAll Star仕事で、まさに本作の立役者。こんなカッコええR&B無いぞって当時マジで思わせてくれました。EPMDのEric Sermonも制作とラップで関与した「On & On」も激クール仕様で満足度高し。Hip Hopも今ほど鋭角的でなく、R&Bもフューチャーリスティックでない良き時代のヒップ・ホップ・ソウルとして最高の形を創り上げてます。中盤以降に立て続けのスロウも上質で、全くだれません。中でもネプチューンズの初期仕事「When This Feeling」あたり絶品でトロけさせてくれます。ネプは評判の「Use Your Heart」も手掛けてます。他も、これまた凄かったファーストを全編手掛けてたブライアン・アレキサンダー・モーガンがセンスよくまとめた「Fine Time」に「What's It Gonna Be」、「That's What I'm Here For」、ダリル・シモンズによる「You Are My Love」、ボトムがしっかり効いた「I'm So In Love」と、どれもココ嬢の特徴ある歌声に見事マッチング。またココだけでなく、タージがリードを取るステイプルズみたいなスタックス系「It's All About U」、美メロ職人チャッキー・トンプソンのお膳立てでリリーが歌う「Don't Waste Your Time」と、ホント抜け目の無いアルバム。
「当時の売れっ子音職人がSWVを題材に最高の仕事をした傑作。マジ気持ちエエ音、揃てまっせ!」
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2012.03
15
Category : 90's Male R&B
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
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 90年代半ば、ニュー・クラシック・ソウルの流れに乗ってトニーズのDwayne Wigginsが送り出した良質ソウル・アルバム。80年代以降デジタル化が進んでブラコン→ニュージャック、ヒップホップ・ソウルと新たな潮流が色々と出てきましたが、70'sのようなアナログ的生音回帰の動きがより鮮明になってきた時期。ディアンジェロやらソロやら面白いアーティストが続々登場してきて喜んで聴いてましたが、残念なことにクオリティに反してたいして売れなかったのがバイロン・ミッチェルことブルー氏。程良く90年代の音の空気もあわせ持っているところがミソで、単なる懐古趣味に終わってないのがええ塩梅です。
 さて中身。キッパー・ジョーンズなんかのバック・シンガーを経て24才という若さながら実力バッチリの歌声を素晴らしいサウンド・プロダクションの下で聴かせてくれます。影響を受けたシンガーがジェフリー・オズボーンにテディ・ペンダーグラス、そしてサム・クックっていうから信頼できます。いきなりジョニー・テイラーの“Disco Lady”のフレーズ引用の「My Ol' Lady」でオールド・ソウル・ファンもニヤける設定。前半はミディアム~スロウ「Let's Get Together」、「Hide And Go Get」、「Pillow Talk」と無難に構築ですが、凄いのが中盤以降。タヴァレス等を手掛けたベンジャミン・ライトによるホーン&ストリングスに加え絶妙のコーラスも気持ち良すぎるタイトル曲「Out Of The Blu」から、ドゥウェインのタイトなカッティングでスウィングする「Lip Service」あたり無敵。後半戦も、テディ・ペンが演るような90年代屈指のメロウ・スロー「Young Doctor Feel Good」、パーラのマザーシップ・コネクションも引用した「Jamaican Rum」と高品質トラックの連打で一切抜かり無し。終盤の、ドゥウェインによるDavid T並みのメロウ・ギターも冴えわたるスロウ「Clap Your Hands」に、アースの“Brazilian Rhyme”も見事に活用した傑作アップ「Most Wanted」もエクセレント!と言わずにいられない内容。最後もセンス良いエレピが心地良いミッドナイト・グルーヴ「Can We Vive」と聴かせます。
「おそらく歴史的に間違いなく再評価される人。真摯なソウル魂が今も色褪せず輝いてます!」
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2012.03
12
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 東日本震災から1年経って様々な情報が改めてメディアを通じて流れました。時が流れ復興のNewsばっか意識的に拾って、何となく安心した気になってましたが辛い現実は何ら変わってないことが多く自分の無知が情けなくなりました。追悼と同時に決して風化させてはいけない日であることを痛感ですが、まず家族やまともな衣食住がある生活が大事であって、それがあってこそ音楽も楽しめると身に染みました。自分も祖父母や兄を亡くした昔を思い起こし、ちっぽけな日常の幸せとか前を向く事がどれだけ大事かを再認識。我がの日常も文句ばっか言ってないで仕事があることに感謝しつつ、経済がしっかりしてないと国も元気にならないと自らにも言いきかせ日々活動です。
 さて何の為にもならん音楽紹介も淡々といきます。時は残酷ながらおかまい無しに過ぎていきますが、その変化の中で生きていくのが人間。実にしょーもない事で怒ったり沈んだりしてますが、刻々と流れる日々も悔いなく生きて行かなければなりません。そんな事を歌ったのがメイヴィスのおばちゃん。何とプリンス殿下のプロデュースで、最初“これミスマッチちゃうんか?”と心配したのも杞憂だった傑作です。圧巻だったタイトル曲の「Time Waits For No One」はゴスペルチックなメイヴィスの歌唱を最大限に活かした名スローバラード。殿下による粘着力あるギターに、シーラEのコーラスも印象的です。またステイプル・シンガーズ時代を彷彿させる優しいミディアムも高品質で「20th Century Express」や「Come Home」、「The Old Song」あたりは、昔からのファンも納得したに違いない力作。エレクトリック・ファンクも、サックスでエリック・リーズも絡む冒頭の「Interesting」始め「Jaguar」に「Train」と殿下印丸出しですが、意外とパシッとハマってます。何というかメイヴィスの新しい一面を引き出した殿下も流石のプロデュース・ワークです。おそらく新しいファンも増えたのでは。普通の80年代半ばのブラコンっぽい「I Guess I'm Crazy」なんかは、あまり印象に残りませんが歌力は流石の出来。この後、殿下のサントラにも参加し蜜月だったメイヴィス。プリンス独特のファンク・サウンドとも相性の良さを見せてくれました。宗教観の違いで2作のみのコラボとなりましたが、今また一緒に演ってほしい名コラボでした。
「過去の人になりつつあったメイヴィスを第1線に引っ張ってきた殿下。悔いのないエエ仕事してます。」
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2012.03
08
Category : Funk
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
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 最初、“フザけとんのか、真面目にやれっ”と思ったP-Funk。実は真面目にアホなことをやってると分かって尊敬の念に変わりました。 J.B.が全盛を過ぎた頃、P-Funkと称し一大帝国を築き上げたジョージ・クリントン。ファンカデリックとパーラメントの名義を巧みに使い分け、独創的なファンクを矢継ぎ早に発表したのは言わずもがな。90年代には西海岸中心に息子とも言えるHip Hop世代がP-Funkを再構築した“G-Funk”も登場し、何だかんだで今も脈々とその精神は黒人音楽の中に受け継がれてます。ブーツィ・コリンズやフレッド・ウェズリーといったJ.B.門下生の参加した強力グルーヴも魅力ですが、意外とカラフルでポップな感覚も垣間見えるのが惹きつけます。はっきりいって酒か××しながらラリって聴くとさらにエエ、どうしようもない変態系ファンクだけど、カッコええもんはしょーおまへん。
 さてパーラメントとして最終となった本作。後期の最重要人物ジューニーも一派に影響を与えた後の80年代初頭。いよいよ大勢での人力グルーヴも虫の息となりつつあった頃です。金の問題で一家離散しちゃったP-Funk軍団でしたが、ココでも魅力的な音をしっかり提示してきてるのは流石です。その中で、まず聴くべきなのが「Agony Of Defeet」。本作の立役者といっていいキーボードのDavid Lee Chongが変態的センスで大貢献。スヌープやアイス・キューブにもサンプリングにて引き継がれたパーティ・グルーヴで、カッコええブニョブニョ異次元音が大活躍。ベースは一瞬ブーツィかと思いますが、頭角を現してきていたDonnie Sterling。70'sパーラメントに近いスタイルのホーンも効いたファンク「Body Language」もDonnieのタイトなグルーヴで牽引。一方、ブーツィ・コリンズ丸出しなのが冒頭に置かれた「Crush It!」にタイトル・トラック「Trombipulation」で、この時期のソロ作同様、絶好調ぶりが伺える好トラック。バーニー・ウォーレルっぽい旋律の「Long Way Around」、新顔ライジ・カリーのスラッピン・ベースも光る「New Doo Review」、ブーツィ主導のトラックにジューニーが絡む「Let's Play House」と、全盛時からすると軽視されがちですがポップなアプローチは結構、魅力です。最後はワン・グルーヴで気持ち良く押し通すディスコ・ファンク「Peek-A-Groove」で締め。P-Funkの看板は汚さない変態グルーヴは健在でしっかり掻き乱してくれます。なお現行盤のボートラ「Oh I」は、次年度に出たファンカデリック名義作のパーラ版。ファンカ版の全編で鳴り響くファズ・ギターは排除したクールな仕上がりです。
「大所帯バンドが生き残りをかけたリストラ・洗練化を図った80年代。時代が移り変わる中、意地を見せた1枚」
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2012.03
05
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  評判だったラスト・ソウルマンことボビー・ウォマックの来日公演。仕事の都合がついた日にはソールド・アウトで涙をのみましたが、色んなリポートを読むと後悔しきりです。御年68才で体調不良もあり杖をついての登場で椅子に座ってのパフォーマンスのようでしたが、あの塩辛ディープヴォイスは健在だったようで会場も大盛上りだったとか。何とか回復して、もう1回でいいから来日して欲しいと切に願います。若き日のヴァレンティノス時代の“It's All Over Now”から歌い手としてもギタリストとしてもセンス抜群でほんと評価の高い人ですが、コンポーザーとしてもジョージ・ベンソンの“Breezin”やウィルソン・ピケット“I'm In Love”(←絶品中の絶品)の作者としてあまりにも有名。ロック系とも積極交流で、特にストーンズとは互いのアルバムに参加しあったりで見逃せない存在です。そんなボビーが70年代前半のブラック・シネマ全盛期にサントラとして発表した傑作がコレ。Hip Hop時代もサンプリングされまくった黒い音が満載です。
 まず映画のテーマ曲で、後年パム・グリアとサミュエル・L・ジャクソンのタランティーノ映画“ジャッキー・ブラウン”でもテーマに使われた超のつく名曲「Across 110th Street」でスタート。こんなに劇的で、ディープな名曲が他にあるんか?と思うBobby Womackの大傑作ナンバーです。ハード・ボイルドでファンキーなバック・トラックに緊張感溢れるストリングスが絶妙に絡みます。そして何より素晴らしいのがボビーの熱い歌唱。何回、聴いても震えます。これ聴くと敏腕刑事になった気分になり、止めている煙草にも火を付け首都高を大音量で聴きながらブッ飛ばしたくなります。ちなみにライヴでもオープニングで歌われたそうで、想像しただけでゾクっときます。またフォーキーなセルフ・カヴァー「If You Don't Want My Love」はロン・ウッドも後に取り上げたことで有名なスロウ。他にも男気溢れる「Do It Right」、リラックスした雰囲気の「Hang On In There」と聴きどころ多数です。かたや半分の曲のインストを演奏するのはジャズ・トロンボーン奏者J.J. Johnson。ビッグ・バンドで疾走感溢れる「Across 110th Street (Instrumental)」あたり、たまらん仕上がり。80年代前半までTV番組でも当たり前に活躍してたビッグバンド。いまやBGMもデスクトップ・ミュージック主体で味気ないですが、やっぱこういうクールな音は廃れてはいけません。ダン池田がボヤいて音楽界を追われたのも分からん気がせんでもないです。J.J.の方もエレピが光るファンキーな「Harlem Clavinette」、哀愁漂いまくりの「If You Don't Want My Love (Instrumental)」と充実トラックを提供です。
「後期高齢者にも達していない伝説のソウルマン、ボビー。まだまだ元気に稼いだってください!」
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2012.03
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 J.B.信者を狂喜させたシングル集の第6弾。殆ど神様状態でファンク道も極めつつあった'60年台終盤の音源ですのでハズレ無しです。2枚刃のカミソリが3枚刃になったような切れ味の進化が体感でき、脂のりまくりの御大が縦横無尽に暴れます。サウンドもJ.B.サウンドを支えた主要人物が出揃っていて、名前を見ているだけ興奮してきます。スウィート・チャールズ&クライド・スタブルフィールドのリズム隊に、単音の切れも抜群なジミー・ノーランのギター・カッティング。それに加え、ホーンはセント・クレア・ピンクニー、ピーウィー・エリス、フレッド・ウェズレー、メイシオ・パーカーと黄金の布陣。こっちの総理大臣は組閣のメンバーも、決して任命責任を問われない完璧さです。
 さてコノ時期、代表する曲といえば「Mother Popcorn」に「I Don't Want Nobody To Give Me Nothing」(←震える程のカッコええリズム&ホーン)、「Brother Rapp」、「It's A New Day」といった神風吹きまくりの傑作ファンクの嵐。ファンクの真髄を伝える曲では、これらの超メジャー級に加え「Let A Man Come In And Do The Popcorn」、“Mother Popcorn”のプロトタイプ「You Got To Have A Mother For Me」といった曲まで登場。マジで失禁の連続です。もうこの辺の録音は曲中ここぞという場面で“メイシオッ!”と呼ばれまくりで、伝統的なコンビ芸もたっぷり楽しめます。またエヴァリー・ブラザーズのスタンダードで、カーラ・トーマスにサム&デイヴ、インプレッションズ、デルフォニックスから竹内まりやまで数多くの優秀カヴァーが存在の「Let It Be Me」はVicki Andersonを迎え、数あるカヴァーでも最優秀ファンキー賞を受賞(←ウソです)。流石です。70年代の優秀アルバム“There It Is”で完成した超絶ファンク「Talkin' Loud And Sayin Nothin' 」のプロトタイプも登場。この時期の重要アレンジャー、デヴィッド・マシューズが絡んだロッキンなアレンジでホーンも入ってませんが、ボビー・バードと息ぴったりの御大がカッコよすぎで必聴テイク。合間には60s調でのオールド・スタイルの曲もありますが、チャック・ジャクソンの「Any Day Now」やJ.B.クラシックのリアレンジ版「Bewildered」なんかもデヴィッド・マシューズがクールに仕上げてます。「World」や「Sometime」、「I'm Not Demanding」といったハードボイルド系も絶好調です。スロウでの絶品歌唱も御大の持ち味ですが「A Man Has To Go Back To The Crossroads」は黙って聴くしかない名曲。何やっても一味ちゃいまんな。
 一方、同時並行で精力的に取り組んでいたインスト物も秀作バンバンで、Blue Noteでグラント・グリーンもクールなカヴァーを残した「Ain't It Funky Now」はじめ、「The Popcorn」、「The Chicken」と避けてはいけない名作が登場です。セックス・マシーンでの疑似ライヴでお馴染「Lowdown Popcorn」も完全スタジオ・ヴァージョンが収録。J.B.自身によるキワキワなオルガン・プレイも好調です。特に「Funky Drummer」は後年ブレイク・ビーツとしても重宝された逸品でHip Hopと地続きであることが正しく理解できる激重要作。ビートは研ぎ澄まされたファンクの範疇ながら、楽器ソロをしっかりフィーチャーさせるなど極めてジャズ的な手法も取り込んで、あちこちで真似された独自の男気ファンクを提示。まさに時代の最先端を走ってた御大が実に頼もしいです。そんなこんなで最後はギャラ問題でJ.B's総入れ替えとなりブーツィ・コリンズ加入の「The Drunk」で締め。ネクスト・ステージ突入を感じる激熱インストです!
「どんどん密度の濃いファンクを発表したファンク大統領。政治家並みに影響力があったのも理解です」
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