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音系戯言

偏見に満ちた音楽観をだらだらレビュー。 あくまで保有音源整理の為と、自己満足備忘録。黒人系(R&B・SOUL・Hip Hop)とロック中心。リアルな音はココにある!!

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ezee イージー

  • Author:ezee イージー
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2011.09
30
Category : Mainstream
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
red lose



 な~んか、しんどい時に頭の中でよく鳴るのがポール・マッカートニーの「My Love」。最初に聴いた時は“ベタな歌やなぁ”って感じでたいして心に残りませんでしたが、オッサンになるにつれて聴く頻度も増え、素晴らしさを理解。混沌とした時代になるにつれ、アホみたいに純粋なラヴ・ソングが実に癒されます。ラヴ・ソングはいつも今は亡き妻リンダに向け創っていたそうですが、私も嫁はんにコレくらい純な愛情表現できたらいいなと思ってしまうほど直球ストレート。ポールの真っ直ぐな歌唱にメジャー7thからm7と流れるメロウなコード進行も素晴らしいのですが、ヘンリー・マッカロクによる優しく完璧なギター・ソロも全部口ずさめるほどメロディアス。ヘンリーはこの1曲だけで、歴史に名を残す名仕事をこなしてます。また黒人女性による名カヴァーも存在で、Nancy WilsonやMargie Josephは原曲の良さを損なうことなくドラマティックに仕上げてます。日本勢では大橋純子のカヴァーも絶品です。ビートルズの名曲に全く負けない大傑作バラードをウィングスでも作り上げてます。
 さてこの名曲が入ったアルバムがこれ。アルバム・カヴァーだけ見ると疾走感溢れるロックが詰まったような印象ですが実に優しいアルバム。「My Love」がブッチぎり1等賞は揺るぎ無しで他の曲がちょっと弱いですが、ソコソコ聴きどころありです。71年“ラム”の時のアウト・テイクに手を加えたという「Little Lamb Dragonfly」もポールらしい優しさが心地良い名曲。冒頭のラフなロック「Big Barn Bed」や、ユルい「One More Kiss」ではスワンプの名手であるヘンリー・マッカロクの渋いギター・プレイも聴きモノです。コーラスが美しい「When The Night」はイイ曲ですが、プログレの出来損ないみたいな「Loup」なんてのもあって、この辺はよく分かりません。アビイ・ロードで味をしめたのか最後は4曲をくっつけた「Medley」もあり。ちょっとポールにしては曲が弱いですが、高品質。バンドとしてどうこうではなく、メロディメイカーとしてのポールの非凡さが存分に出た佳作です。なおボートラ付きのCDではシングルB面の3曲追加盤も存在。デ二-・レインが歌う007シングルの「I Lie Around」や、“愛しのヘレン”の収録のカントリー曲「Country Dreamer」、“マイ・ラヴ”のカップリングで72年ライブ「The Mess」とありますが、マニアでない限り通常版で充分。
「今の時代、アホみたいなラヴ・ソングがもっと必要。老若男女、親しめるメロディを量産したポールは偉い!」
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2011.09
28
Category : Roots Rock
Theme : 洋楽ロック
Genre : 音楽
hot rig



 ザクザク感がたまらんテキサス・ロックン・ロールをかましていたファビュラス・サンダーバーズ。ヴァーカル&ハープのキム・ウィルソンと、ギタリストでスティーヴ・レイ・ヴォーンの実兄であるジミ・ヴォーンが中心に70年代後半より登場。フェンダー・アンプのトレモロを効かしたジミーの独特のゴツゴツしたギター・サウンドは実にカッコよく癖になっちゃいます。男臭すぎて色気には欠けるキムの歌声は賛否ありますが、武骨で硬派なサウンドには合ってます。ちょっとしてジミーは脱退し、バンドはハゲちゃびんキムのソロみたいなりますが、この頃のアルバムはなかなかの秀作です。たまに思い出したように聴きますが、数曲は血が逆流するほどの名曲が入っていて今でも興奮します。
 さてこの頃のバンドはデイヴ・エドモンズがプロデュースしてた頃。ストレイ・キャッツの大ファンだったのでコレも聴こうと手に入れたのが本作でした。劇的にカッコええのが、何といっても冒頭の2曲。ホーン・セクションも導入したサム&デイヴ彷彿のメンフィス・ソウル・スタイル「Stand Back」から、ジミーのゴリゴリしたギターがインパクト抜群のテキサス印骨太ロック傑作でタイトル・トラック「Hot Number」への流れは鳥肌モンで史上最強のオープニング。J.ガイルズ・バンドも解散し、ストーンズも停滞気味、ロッドも腑抜けに感じてた80年代半ば。実に頼もしく思えたもんです。この2曲があまりにもカッコよいですが、他もなかなかの力作が入っていて聴き逃せません。サザン・ソウル的バラード「Wasted Tears」や、スタックス・ソウルの香りもプンプンする「Streets Of Gold」、「Sofa Circuit」と渋めながら中々の健闘。B級グルメ的な味わいがたまりません。王道ロック路線は「How To You Spell Love?」がZ.Z.トップあたりにも通じるワイルドな感触で好感触。しかしながら痛快なのはロック・パイル的オールド・スタイルのロックン・ロール炸裂の「It Comes To Me Naturally」や「Don't Bother Trying To Steal Her Love」の方でロカビリー・ファンも狂気乱舞の疾走感。キム・ウィルソンの渋いハープが存分に聴けるブルース「Love In Common」は良いアクセントになってます。最後はファッツ・ドミノ調のオールド・スタイルR&B「It Takes A Big Man To Cry」で実に渋い締め。
「ちょっと色気には欠けて大ブレイクとはならずとも、熱き男達には間違いなく受けるバンド。今も現役です!」
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2011.09
24
Category : Man's World
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
dera.jpg



 還暦を過ぎたショーケン。またステージに戻ってきてくれました。今回は見逃すまいと赤坂ブリッツにて確認してきましたが、2003年復活時の患っていたようにも感じた“Enter the Panther”の時より表情や動きも豊かになっていて一安心。80年代中盤くらいのパフォーマンスを今に期待はしませんが、片鱗は見せてくれたのが嬉しかった。時折、垣間見せた艶のある声が少しでも聴けたことに感激です。もし初めて見た人が“何なの、コレ”って思った人は、本作でも活躍のDonjuan R&R Bandとのタッグからアンドレー・マルロー・バンドあたりまでの、誰も到達できなかった神の域でRockしてたショーケンをまず聴いていただきたい。この辺りの凄まじきオーラはまさに奇跡的で、海外の大御所と同列で語っていいパフォーマンス連発でした。
 さてライヴ盤が凄いショーケンですが、本作はDonjuan LiveとShanti Shanti Liveに挟まれた時期のスタジオ録音です。悪いワケありません。篠原信彦、石間秀樹、原田裕臣らの安定感ある演奏をバックに重要曲が続々登場です。ド頭に配置されてるのは今もライヴでの重要曲である「Ah! Ha!」。ショーケン・ロックの真骨頂みたいな名曲で、盛り上がり必至の傑作です。続く「いい天気」もノリの良いアップでクオリティ高し。3曲目にはハイライトといっていいメロウ大傑作「シャ・ラ・ラ」が登場。切なく美しい歌詞・メロディも絶品ですが、アンドレー・マルローでの度肝を抜くライヴ・テイクもファンの間では語り草となってます。こちらも長年に渡ってライヴでの定番曲で何度聴いても震えます。他の人がコノ曲を歌っても、ここまで感動できません。ストーンズの匂いもたまらんワイルドな「ウッドント・セイ」の後は、哀愁満載のしっとりした佳作が連なります。「ふるさと」、「メリーゴーランド」、「ナイト・トゥゲザ」などのアーシーな感触もたまらんです。曲のレベルも高いですが、歌・バンドが本当にかみ合っていてじっくり聴かせます。最後は名曲中の名曲といってもいい、盟友である速水清司が書いたスロウ傑作「ハロー・マイ・ジェラシー」。後のディランのローリング・サンダー・レヴューを彷彿させる鬼気迫るライヴ・テイクも必聴です。現行盤はシングル曲でコレまた必聴曲「ホワイト&ブルー」も追加。エラそうなことを言わせてもらうと、本作なんかを聴きかえすと“現在のショーケン”は復活したとはいえ、まだ本調子ではないです。先輩であるミック・ジャガーの現役感を見ると、やっぱ今のショーケンにも期待しちゃいます。
「あえて完全復活への途中であると言いたいショーケン。アンドレー・マルローとの新曲でホンマもん見せたってくれ!」
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2011.09
22
Category : Rolling Stones
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
single 2222



 60年代ストーンズを聴きつくしたい人にとって、その道のりには様々な方策がありますが、やはりシングル曲の落ち葉拾いは避けられん道。意外と、ヒット・シングルがオリジナル・アルバムに入ってないのはビートルズと同じですが、アメリカ編集仕様なら聴けたり、ベスト盤に入ってたりと色々。それならシングルを、そのままブチ込んだのはどうよ?ってのがこのシングルBOX第2弾。R&Bビート・クラブ・バンドからサイケな方向へ向かうところまでが捉えられた60年代中盤です。しょーもない曲もありますが、英盤オリジナル・アルバム未収録曲中心に紹介です。
 まずは米盤“Out Of Our Heads”には収録されたものの、英国ではシングルonlyだった「(I Can't Get No) Satisfaction」の登場。この大ヒットでビッグネームの仲間入りで、ゆるいブルース「The Spider And The Fly」はカップリングです。続いて、今思えば結構強引な編集の米アルバム“December's Children”にも収録されたシングル曲が続々登場。ルースターズにも通じる強烈ビート「Get Off Of My Cloud」、フォーク・ロックの出来損ないみたいな「The Singer Not The Song」、こんな綺麗な曲も書けるんやと驚いた「As Tears Go By」と球種を増やしつつバンドは成長していきます。キャッチーな66年ヒット「19th Nervous Breakdown」に、カップリングだった存在感の薄い未収録曲「Sad Day」、シタール導入がハマった重要曲で66年米盤“Aftermath”にはトップで入ってた「Paint It, Black」に、カップリングの未収録曲「Long Long While」とジャガー&リチャーズのオリジナルの比重も増える中、順調にヒット連発です。続いて66~67年“Between The Buttons”期のシングルは、斬新な疾走サイケ「Have You Seen Your Mother, Baby, Standing In The Shadow?」ですが、カップリングには未収録曲で初期を彷彿させるブライアンのハーモニカも光るストレート・ブルース「Who's Driving Your Plane?」があります。「Let's Spend The Night Together」に「Ruby Tuesday」と日本のGSも手本とした、キャッチーでメロディアスな曲も豊富に投入。ここらは一部を除き米盤“FLOWERS”には収録。この後は麻薬投獄事件後の「We Love You」登場で、レノン&マッカートニーも参加。カップリングの「Dandelion」と共にフラワー・ムーヴメント突入を感じさせるサウンドに。67年末投入の“Their Satanic Majesties Request”でカラフル・サウンドも絶頂になりますがシングルにもなった「She's A Rainbow」なんかは、やはり名曲。アップルのCMも強烈でしたが、ニッキー・ホプキンスのピアノも印象的な傑作です。でも、こうやって眺めるとヒット曲の多い事!あまり好きな時期ではないですが、重要曲の嵐。全部要らんわいって人は配信でバラ売りしてまっせ~
「ビートルズでいうと中期と並走してた頃。ストーンズ・サウンド確立前夜の熱い音達です!」
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2011.09
21
Category : Mainstream
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
pink floy

 最近、会社の大先輩がサム・クックについて語った記事が掲載となり立ち読みとはいかず買ったレココレ。そこで大特集されてたのがピンク・フロイドの“狂気”のDXリイシュー。モンスター・アルバムとか超名盤と言われてますが、実は昔にカセットに録ったもののよく分からずほったらかしになったアルバム。オッサンとなった今なら分かるかもしれないので、どっかのタイミングで聴いてみようと思います。そもそも、クールなシングル曲「Another Brick In The Wall (Part 2)」が気に入って入手したアルバム“The Wall”も全く良さが分からずじまいでした。やはり長尺なアルバム主体のプログレ系は体質的に無理があったのかホント馴染めませんでしたが、唯一よく聴いたのがこのベスト。ポール・マッカートニーのキャヴァーン・クラブR&Rライヴでも見事なプレイを披露したデヴィッド・ギルモアのギターの良さが浮き彫りになった編集アルバムで、ファンからしたらプログレのベストなど超邪道かもしれませんが思い入れが強いので紹介です。
 中身は曲が長いので6曲のみですが正直いって全部サイコーです。まず素晴らしいのが1曲目の「One Of These Days」。不気味な緊張感満載のこのインスト。邦題“吹けよ風、呼べよ嵐”のほうが通りがいい有名曲で、全日本プロレス中継でザ・シークと共に暴れまくってた名ヒール“アブドーラ・ザ・ブッチャー”のテーマとしてあまりにも有名。当時、TV中継でコレが鳴っただけでゾクゾクしたもんです。次が“狂気”からの「Money」で、本ベスト用に録り直された唯一の新録。レジスターの音をリズム化したのは斬新です。“アニマルズ”からの「Sheep」は鬼気迫るロジャー・ウォーターズの歌声にギルモアのハードなプレイも聴きモノ。そして名作2連発の登場。アルバム“炎”からの「Shine On You Crazy Diamond」に「Wish You Were Here」。前者は初期メンバーで精神病により脱退したシド・バレットについて書かれたと噂された大作。ドラマチックな構成、神秘的なリック・ライトの鍵盤、劇的なデヴィッド・ギルモアのギターと長いですが魅力的な曲です。本作ではPart1と2に分けられてた曲が1トラックにまとめられてるのもナイスです。また後者はギルモアのセンス満開の土着的な名曲。カントリー的で素朴なアレンジも絶妙。最後は子供コーラスとファンキー・カッティングが印象的な「Another Brick In The Wall (Part 2)」。緊張感とPopさが同居した不思議な魅力に溢れてクセになる名曲です。そんな感じで、アート先行型の退屈で難解な曲も一切入ってないので、プログレがあかん人には超オススメです。
「アホかっと思われてもいいので言います。プログレはベスト盤が一番でんな~」
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2011.09
19
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 昨年のソニーのP.I.Rの再発のように、ちょっと気合をいれたら凄いカタログを作成可能な日本のメジャーなレコード会社。全体のマーケット自体が縮小し配信音源に主役が移りつつある中、これから更に採算度外視な企画や利益幅の低い現物企画は難しくなるんでしょう。寂しい話ですが、ココに紹介するのは、売れたのか心配になるくらいの渋い優秀コンピ。ぜひ現物で持ちたいブツで、メジャー発信がレア・キラー・ソウル集を作ると凄いぞっていう見本。アナログ時代の音はスタジオやプロデューサー、ミュージシャンによって音が違うので結構おもろいのですが、メンフィスのスタックスやハイ、デトロイトのモータウンといったようにシカゴを代表する音であるブランズウィックの音をまとめたコンピです。知られざる名曲を見事にコンパイルした本作はジャケも雰囲気があって最高です。
 中身はのっけからシングル1枚だけのシンガーというJohnny Howard「The Chase Is On」からスタート。グイグイ攻めるカッコいいビート曲ですが、ガッツポーズ必至なのが次に来るLeroy Taylorの「Oh Linda」。Leroy氏はkentがまとめたシュライン集でも録音がありましたが、コレは飛び抜けてます。こういうのに出会うとシングル集めに走っちゃいそうで怖いです。モータウン&サム・クック調のMarvin Smith「Love Ain't Nothin' But Pain」や、シカゴの番人Walter Jacksonの雄大な歌唱が冴える「Let Me Come Back」も味わい深い出来。フィリー盤で名を上げたJohnny Williamsのシカゴ録音「Baby Be Mine」や、まったく知らんかったJohnny Sayles「Somebody's Changing」あたりは、こういったコンピの真骨頂。こういう一般的に無名ながら一級品の名曲に遭遇すると嬉しくなります。また、溌剌ビートが冴えるレディ・ソウルShirley Karol Just To Make You Happy」や、もろサム・クックのWales Wallace「Somebody I Know」なんかもエエ線いってます。有名ドコロではミスター・シカゴ・ソウルTyron Davisの「All The Waiting Is Not In Vain」や、Otis Clayの「You Hurt Me For The Last Time」とディープ系塩辛ヴォイスの特上級が見事に炸裂。もうマジ最高の一語に尽きます。“あ~コレがあるからヤメられへん”となっちゃう見事さ。加えてThe Lost Generationのシングル曲「You Only Get Out Of Love」あたりもハイ・クオリティで間違いなし。終盤集中のモダン系ではB.W. & The Next Edition「Chosen One」や、フィリーっぽいLonnie LaShannon「Where Has Our Love Gone」あたりが秀逸。そして最後に収められたGas & The Funk Factoryの激ディープなバラッド「The Good Night Song」はSoul Twinsの変名ってことですが、これまた素晴らしい出来で大満足。
「ワクワク感満載のソウル・コンピレーション。埋もれたシンガーにもスポットを当てた力作!」
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2011.09
16
XLL.jpg

 何とも魅力的な60年代後半~70年代前半のサザン・ソウル最盛期。ここらの音に敏感に反応してしまう方々にとって、聴き進むうちに必ず遭遇するのがサウンズ・オブ・メンフィスの音源。最初、オヴェイションズのLPでこのレーベルを知りましたが、ややモダンな風味も加わったHiとかStaxとかともやや違った音に一発で惹かれました。近年になって英Kentが熱心に掘り起こし作業をやってくれてるので、このレーベルの色んな音が聴けるようになりました。コレクターの方にとっては希少価値やありがたみは無くなりますが、ほんまに何でも聴ける良い時代です。70年前半の録音中心にセレクトされてて、ディープ系とはいえ結構聴きやすい音です。
 といっても、やっぱコノ人から聴かな始まらんってことで、巷でディープ・ソウルの最高峰とも言われるSpencer Wigginsの73年シングル曲「I Can't Be Satisfied」が登場。もう言うこと無しのグレイトなバラードで、流麗さも兼ね備えたバック・サウンドもシビれます。未発表だった「Best Thing I Ever Had」と2曲、ビシッと聴かせます。そしてOvationsも72年「Take It From Someone Who Knows」と「Don't Break Your Promise」と重要作をピシャリ。ルイス・ウィリアムスによるサムが降りてきたような“いたこ歌唱”はモノマネと言えばそれまでですが、これだけクオリティが高いと文句も出ません。正直この時代のが一番好きです。あと今回の発掘作業で単体でも出されたのが、George Jacksonに、Barbara & The BrownsThe Minits。それぞれ2曲づつ収録で何れも高品質です。中でも女性3人組The Minitsはコレで初めて知りましたが、ゴスペルチックな「Last Mile Of The Way」に、心地良くスイングする「Still A Part Of Me」と素晴らしき発見となりました。67年録音で洗練さには欠けるものの暖かい歌唱が染み入るWilliam Bollinger「You Can Lead Your Woman To The Altar」や、XL発のレディ・ソウルAnn Hodge「Shower Of Tears」、「You're Welcome Back」も実に味わい深い作品。そしてジャケに写るVisionは「Let The Moment Last」なる作品でスウィートなハーモニー&ファルセットを聴かせてくれます。なんと白人というLou Robertsはヤング・ソウル的な溌剌アップ「Everything You Always Wanted To Know About Love」で南部らしからぬ作品ながら最高の出来。他には、ファンク・バンドっぽいBilly Cee & Freedom Expressのスロウ「Hanging Around Your Doorstep」、ブッとい女性声が際立つThe Sweeteens「I'm Your Woman」あたりも満足度の高い力作です。なおレーベル・プロデューサーで立役者のDan Greer自身の作品も2曲収録で71年「Thanks To You」なんかは当時の新しい南部スタイルを感じる良作です。
「サザン・ソウル後期を捉えた名録音の数々。これもまたディープ・ソウルの真髄です。」
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2011.09
12
ann peebles



 メンフィス産ディープ・ソウルでもレディ・ソウルの筆頭として挙げられるアン・ピーブルズ。言わずとしれたハイ・レーベルを代表するシンガーで、サウンドの熟成と共に放った「I Can't Stand The Rain」といった70年代のヒット作が有名ですが、こちらの初期の作品もなかなかの味わい。一番に聴くべきアルバムは当然70年代諸作ですが、イナタい音で迫るこの1stアルバムは決して無視できません。セント・ルイスで重要プロデューサーであるジーン・ミラー氏に見い出され名門ハイからのデビューとなった時期の初々しい曲。ブルージーさについては彼女の右に出るモノはいないくらい、ハスキーでディープな歌唱は南部の音にピシャリとはまってます。
 やはりハイの親分ウィリー・ミッチェルが関わっているであろう作品が、いわゆるハイっぽい匂いがして最高。冒頭に置かれた、ゆったりミディアム「Give Me Some Credit」や、ブルース・ファンク的な「Crazy About You Baby」は後のブレイクを予感させる出来具合い。60年代の香りを強烈に放つベティ・スワンのミディアム曲「Make Me Yours」や、シャッフルの軽快なリズムに乗る激ディープな声の対比がたまらん「Solid Foundation」あたりも聴き応えあり。ジミー・ヒューズの18番「Steal Away」も演ってます。一方、泥臭く迫るジーン・ミラー制作曲は有名曲カヴァーが注目。アレサの「Chain Of Fools」や「Respect」、フォンテラ・バスの「Rescue Me」、ベティ・ラヴェット「My Man, He's A Lovin' Man」なんかは、やや重量感に欠けますが、アイズリーズの「It's Your Thing」なんかのファンキー・テイストは絶妙で実にカッコええです。デビュー・シングルでもあるミッティ・コリアーのカヴァー「Walk Away」はかなりブルージーで個人的には少し苦手ですが、王道サザン・スロウである「Won't You Try Me」なんかは文句無しのグレイトさ。現行CDは本作を改編して翌年出された2nd収録の4曲に、デビュー・シングルのB面であった優秀リズム・ナンバー「I Can't Let You Go」(←コレがまたエエ感じ)が追加されてて完璧な内容。やっぱ出世作で2ndのタイトル・トラックともなった「Part Time Love」や、「I'll Get Along」や「Generation Gap」なんかのリズム・ナンバーはハイ・サウンドらしさも出てきてグッと格が上がった感じ。こっからの躍進がよく理解できるステップ・アップです。
「どんだけブルージーやねんって、ツッコみたいくらいのディープ・ヴォイス。Hiの歌姫といえばコノ人です!」
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2011.09
08
don c



 B&S誌で組まれた「ギターがスゴイ、ソウル名曲」。ありそうで無かった切り口の好企画で、がっつり読んじゃいました。自分も一端のギタリストとして、歌ありきのソウルであってもギターの音は注目してしまいます。デヴィッド・T・ウォーカーやアル・マッケイなどが70s ソウルでは最高峰クラスの職人ですが、渋いバッキングは60s ソウルに多数存在。「タイトゥン・アップ」やら「ソウルマン」のカッティングもカッコええ典型ですが、影響大だったのはボビー・ウーマックが演るようなオブリ&コードを組み合わせた絶妙プレイ。グリッサンドやプリング&ハンマリングをセンス良く使うのがコツです。誰か知りませんが、ジョー・テックスのバックの人なんかも最高のプレイしてました。そんな中、再注目したいのが神様ジミ・ヘンドリックスのソウル・テイストなプレイ。ハード・サウンドでの演奏が有名ですが、個人的には「風の中のマリー」のような絶品ソウル・プレイが最も好き。そんなジミが下積み時代に残した優秀仕事がドン・コヴェイの「Mercy, Mercy」で、これぞソウルのバッキングっていう最高のプレイが聴けます。ストーンズも即カヴァーしたので有名です。
 本作はアトランティックからのドン・コヴェイ1st。歌い込むというより、味とかセンスで聴かせてくれるタイプでロック的な感じはミック・ジャガーも影響受けた模様。曲もカッコいいのが多く、ヒット曲「Mercy, Mercy」は文句無しの代表作ですが、まったく同じような構造の曲がアチコチに点在。2曲目の「I'll Be Satisfied」からして同タイプですが、「Take This Hurt Off Me」や「Daddy Loves Baby」などそれでも充分カッコええ曲なのが凄いうトコ。。タイトル曲と共に、もうひとつのハイライトと言えるのが名曲「Come See About Me」の存在。トロピカルな感じもありつつ、独特のイナたい感じが何ともたまらん名曲。近藤房之助氏もカヴァーしてました。珍しいのは、この時代のソウルでありながらホーン・アレンジが少ないのが特徴で、バリバリのホーンが聴けるのはダンス・ナンバーの「Come On In」くらい。それもあって、ゴスペル・チックな「Can't Stay Away」とかのスロウもギターで工夫を凝らしたバックが聴けます。またファルコンズみたいなスロウ「You're Good For Me」は、後にソロモン・バーグが重厚なカヴァーをしてる注目曲。インプレッションズの「You Must Believe In Me」や、ロイド・プライスの「Just Because」と人の曲も演ってますが、ちょっと二流感が漂うのが御愛嬌。ブルースっぽい「Please Don't Let Me Know」を演っても、ブルース臭が薄いのがおもろいトコです。
「しかし層が厚かった黄金時代のアトランティック。長打は無くとも走行・守備で魅せまっせ」
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2011.09
05
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 ゴッド・ファーザーと呼ばれたジェイムス・ブラウン。ドン・コルレオーネの如く、その親分肌な性分を活かして、活動初期から様々な人達を世に送り出してきました。ファンク期を頂点として、本人名義以外にもJ.B.印のカッコええ録音がいっぱいあってコレがまたたまらんのですが、コチラは本格的ファンク突入前のリズム&ブルースを基調にしたアーシーな録音集。J.B.ファン中級者以上向けですが、熱く泥臭いソウルがまたシビれます。
 中身は冒頭からDizzy Jonesのジャンプ・ナンバー「I Don't Care」が登場でブッ飛びます。この人は中盤に味のあるスロウ「Unexplainable」も聴かせてくますが、B級グルメ的味わいでよろしいです。またデビュー当時からの“相棒”Bobby Byrdは3曲収録で、アップ・テンポで迫る「I'm Lonely」などはバックの演奏もノリが良く秀逸。J.Bショーでも歌ってたJames Crawfordも3曲収録で、ダンス・ナンバーは親分とか番頭ボビーに比較してやや弱め。軽快な「If You Don't Work You Won't Eat」が曲としてはベスト。なお「Help Poor Me」は初CD化とのこと。親分やスタックスのスティーヴ・クロッパー等にも大きな影響を与えた先輩格The 5 Royalesの「Faith」はブルージーな傑作で出色の出来。50's調のR&Bで迫るRev Willinghamの「That's The Spirit」も迫力で聴き応え抜群です。親分のオルガンも炸裂するファンキー・インスト「Soul Food parts 1 & 2」はAl Briscoe Clark & His Orchestraでのレア音源。smashレーベル立ち上げ時の本人James Brown名義で発表した「New Breed」や、Try MeレーベルでのThe Poets「Devil's Den」など本人主導のお得意であるユルいダンス系インストも収録。また聴きどころでもあるファミリーの歌姫系は、まずElsie Mae。他のコンピでも聴けますが「Do You Really Want To Rescue Me Part.1」はクールなリズムもので貫録あり。完全にモータウンをモデルにしたThe Jewells「Lookie Lookie Lookie」なんかはホノボノ系ダンス・ナンバー。パンチ力もあるAnna Kingのアップ「If You Don't Think」なんかも迫力ですが、J.B.自身の重要ヒットとなった「I Feel Good」の原形となったYvonne Fairの「I Found You」は超重要作。またボビー・バード夫人であるVicki Andersonの「Nobody Cares」は泥臭いスロウでなかなか。最後はマーヴィン・ゲイとのデュエットがあまりにも有名なタミー・テレルことTammy Montgomeryが駆け出し時代でJBファミリーに属していた時の曲「I Cried」。63年らしいアーリーソウル系のバラードで、やはり天使のようなタミーの声は聴きモノです。
「成功して直ぐに、じゃんじゃん後進にも録音の機会を与えた師匠。さすがゴッド・ファーザー!」
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2011.09
03
Category : 50's Pioneers
Theme : アルバムレヴュー
Genre : 音楽
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 子供のときはTVの下品なギャグで大笑いでしたが、オッサンになった今でも笑ってしまうのが子供の頃からの大スターである加藤茶の「酔った時の吐きマネ」。これは芸術作品といって過言ではない素晴らしさです。どんなにしんどい時でも必ず笑わせてくれるコノ鉄板ギャグは、いまだに中枢神経を直撃します。喋りもドラムも上手いし、ホント尊敬します。最近、40才以上の年下の可愛い奥様と再婚したのはビックリでしたが、おっさん以降の独り暮らしは結構辛いと自分も身に染みて感じてますので良かったです。そんなカトちゃんのドリフとは全く別(名前だけ拝借したみたい)で、こちらが本家となるR&Bグループのドリフターズ。1953年からの活動で、ドミノスで活躍してた若きシンガー“クライド・マクファター”が中心になって結成され、初期アトランティックを隆盛に導いた立役者グループです。58年、アポロ劇場での喧嘩が引き金となってドリフターズ全員が一旦解雇。名称使用権を持ったマネージャーの思惑でファイブ・クラウンズが丸ごとドリフターズとなって屋号が継承された第2期(ベン・E・キング時代)が一番ヒットも多く有名ですが、このクライド時代の初期ドリフターズも、荒井注在籍時の和製ドリフの如く、味があってよろしおます。
 クライドのスムースな男前ハイ・テナーが売りの初期ドリフで、今も最も有名なのは本作収録の代表曲「Money Honey」。エルヴィス・プレスリーのロッキンなカヴァーで更に有名になった曲ですが、オリジナルは、より泥臭いドゥーワップR&Bで聴かせてくれます。冒頭の「Without Love (There's Nothing)」や「Such A Night」もエルヴィスが後年演ってますが、前者のスロウはオスカー・トニーJrやアーマ・トーマスで優秀カヴァーも存在。全体的にスロウは充実で「Someday You'll Want Me To Want You」、「I'm Not Worthy Of You」などオーソドックスながら、いなたいドゥーワップが光ります。またファッツ・ドミノっぽい「Seven Days」や、ラテンの香りもする「Honey Love」なんかもエエ雰囲気。終盤のハイライトは「Whatcha Gonna Do」で、ロックンロールに通じるアップテンポのR&Bも実に素晴らしいです。間奏にサックスがワイルドにブロウする典型的50'sスウィングで文句無しのカッコよさ。他ではドゥーワップ・スタイルでスタンダード「White Christmas」なんかも演ってます。
「R&B初期を彩った男前な声。純粋でカッコええ音で溢れてます!」
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