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音系戯言

偏見に満ちた音楽観をだらだらレビュー。 あくまで保有音源整理の為と、自己満足備忘録。黒人系(R&B・SOUL・Hip Hop)とロック中心。リアルな音はココにある!!

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ezee イージー

  • Author:ezee イージー
  • 男アラフィフ。人がいなくとも耳打ちで伝える、癖がすごい会社員。

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2008.11
29
Category : Man's World
Theme : おすすめ音楽♪
Genre : 音楽
エレファント

 巨匠、泉谷しげるにして「常に嫉妬させられるバンド」と言わしめたバンド、エレファントカシマシ。かつてのロックが持ってたスリルとか狂気と共にリアルなメッセージを伝えてくれる、嘘っぽさが少ない数少ないバンドです。特にVoの宮本浩次の常人やない目つきと絶叫型ヴォーカルは存在感抜群で、独特の世界観を伴って実に魅力的な世界を醸し出します。ここ数年の新しいロックは積極的に聴いてないだけで知らないだけかもしれませんが、何のスリルも無い無害のパッケージされた商品ばっかりやと感じます。でもこの人等に関してはサンボマスターと共に常に気になる数少ない現役ロックバンドです。今の消費者がうるさくなって規制だらけの製品ではなく、昔の安モンの菓子の如くワケのわからん原材料で作られたような危なくパワフルな音をメジャーから出し続ける貴重な存在やと思います。秀作の多いエレカシですが、東芝EMIからは最後のドロップとなった本作も劇的に素晴らしい作品でした。
 中身はパワフルなサウンドで痛快にかます「地元のダンナ」でスタート。高みを望んでは敗れるが日々色んなものと闘い続けるってな歌詞も最高で、説得力抜群の声で迫ります。“少年は夏休みの図書館で退屈の正体を早くも悟り~”という歌詞も強烈な「理想の朝」とエレカシ・ワールド全開で頭2曲で傑作を確信できます。切なく懐かしい感じのメロディが印象的な「すまねえ魂」の後は、配信限定シングルでもあった「シグナル」。スロウなテンポで哲学的な詞が冴えわたる感動的名曲です。パンクに爆裂する「今をかきならせ」なんかも強烈ですが、聴きものは後半の重たい流れ。けだるくまったりした中でジム・モリソンさえ彷彿させる「人生の午後に」、「雨の日に・・・」。さらに終盤は劇的ともいえる展開で、声高らかに歌い上げるサビが最高すぎる「流れ星のやうな人生」、痛々しくも哀愁たっぷりに歌いあげる「なぜだか、俺は祈ってゐた」は最後を飾るに相応しい力作。全編、シンプルなバンド・サウンドで余計な装飾が無いだけ実にリアルに訴えかけます。
「常に頼もしい顔つきの男、宮本浩次。TVの喋りを見ると意味不明ですが、本質は歌にあり」
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2008.11
28
Category : Man's World
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
尾崎豊



 Love Song Bestと副題についた新編集盤。自分にとってはかなりイイ線の選曲だったのとジャケも渋かったので思わず借りて久々に聴いた尾崎豊です。メチャメチャ好きな曲であった「太陽の破片」(←盟友・岡村靖幸のカヴァーも必聴)がアルバムに初収録ってのもポイント高しです。正直、熱心な信者でもない私が言うのも何なんですが、歌う度に魂を削るような絶唱を繰り返したロックンローラー尾崎はやはりカッコええ男でした。エエ加減に生きてきた私なんかの心をも動かしてくれたのも事実です。賛否あるでしょうが今もこうやって尾崎の音源が整理され出されるのは嬉しかったりします。ファジーで快楽主義の私のような人間にとっては、時に重たかったりする尾崎ワールドですがメッセージ云々抜きにしても純粋に良い曲が多いです。音楽的には「街路樹」や「誕生」あたりの後期のアルバムの方が圧倒的に好きですが、尾崎の代名詞ともいえる初期の名曲を聴くにはなかなかのチョイスやと思います。
 こうやって並べられるとただのラブソングやないことは誰が聴いても明白で、魂を削るように歌う彼のソウルは圧巻です。好き嫌いがあるかもしれませんが、死後、今に至るまで代替となる存在が出てきてない唯一無二の存在であることは間違いございません。冒頭は「I Love You」、「Oh My Little Girl」と決定的名バラードが続きますが、「僕が僕であるために」は自分にとっての尾崎の入口ともなった曲で今も個人的にグッとくる傑作。後にMr.Childrenもカヴァーした名曲です。他の曲でもそうですが初期の曲のソフトなアレンジは今も好みやないのですが、高校の時聴いた山本コータローの広島ピース・コンサートに収録されていたブッ飛びアコギ・ヴァージョンでぜひもう一度聴きたいところです。また初期の名曲ではデビュー前のオーディションで歌った佳作「ダンス・ホール」、何故にここまで魂すり減らしてまで熱唱するのかとまで感じた「Forget-Me-Not」も劇的な絶唱バラードで必須。そして麻薬事件直後に珍しく歌番組に出て歌った大傑作「太陽の破片」のスタジオ録音版です。ドラマティックなアレンジに歌詞、メロディと本当に名曲です。TVでも感動的であった終盤の凄まじい絶叫は何度聴いても震えます。この素晴らしい曲が簡単に聴けるようになっただけでも本盤の価値は大です。90年代に入っての晩年の作品からは「」がチョイス。サウンドも好みになって気負いも無くなってきたのに直後の死は残念なものでした。ボートラの最後は名曲「シェリー」の91年ラスト・ライブが初収録。ラブ・ソングながら圧倒的な歌唱で迫ります。
「とてつもない存在感で生き抜いた人。人間味溢れる男前ロックンローラーでした。」
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2008.11
26
Category : Man's World
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
すろー



 以前、休日のヒマでどうしょーもない時に何気に見たNHKのおやじバンドバトルの再放送。自分の同年代からシルバー世代まで楽しそうに演奏していて微笑ましい番組でしたが、ボケーっと観てると、途中で体に稲妻が走る瞬間が突然やってきました。それは中畑昌也氏が歌う「すろーらいだーず」の登場です。その演奏された曲は「だからBaby」。中畑氏渾身のVoが心に訴える感動の大傑作で、「こんな素人のバンドがあんにゃ」と驚愕でした。その曲はVoの中畑氏が長年弟子として故河島英五氏に師事しながら、なかなか芽が出ないことに焦りを感じクサって志し半ばにミュージシャンの道をあきらめ整体師として再出発した自身の人生を重ねた思いを込めた曲。「困難な壁にぶち当たっても、君のことを思うだけで勇気を取り戻せる。だから僕は大丈夫、無敵になる。」と人生の応援歌とも、天国の英五さんに捧げたともとれる詞に、魂を振り絞った中畑氏の絶唱はしばらく涙が止まらない感動的なものでした。正直、単純なコード進行の曲ですが「演る人の魂」が注入されるだけでココまで名曲になるっていう手本みたいな曲です。晩年、病床の英五氏の手紙で、中畑氏が20年間目指したミュージシャンの道をあきらめた時の無念さを綴る文を、死後に中畑氏が読み涙して天国の英五さんに再起を誓うという話も泣けました。そしてそれは審査委員をしていた近田春夫氏をして「普段、この手の音楽で感動することはないが、本当にいいバンドだと思った」、もんたよしのり氏は一発で会場を感動の嵐となったことをを察知し「なんかわからんけど、皆巻き込んだで。素晴らしい」と大絶賛となります。それから余程反響を呼んだのでしょう。しばらくしてインディーズから見事発表された記念すべき1stミニ・アルバムが本作です。
 日本のインディーズ盤を買うなど滅多とないですが、アマゾンでもサクッと入手できました。中身はブルース・スプリングスティーンやジョン・メレンキャンプなんかにも通じるストレートで泥臭いサウンド中心。中畑さんの歌はビンビン心に染みます。切ないアコースティック・スロウ「By By Woman」、元気をくれる「明日こそ花を」、美しいバラード「本当のことをいいたくて」など人間の温もりを感じる秀作が他にもビシッと収録。そして最後は「だからBaby」。黙って聴くしかない、名曲中の名曲がここにあります。ドラムの斎藤さんをはじめとする演奏も安定感抜群で中畑さんの歌をしっかり引き立てていて好感度大です。
「常はサウンド志向の私ですが、久々に“歌力”をビシビシ感じた秀作。がんばれ!中畑さん!」
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2008.11
23
Category : Man's World
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
ありやま



 関西ミュージック・シーンの誇りであるサウス・トゥ・サウス、そして燦然と輝く数少ない関連音源。中でも屈指の名盤として今も売れ続けるのが「ぼちぼちいこか」です。関西以外の人からしたら全部一緒かもしれませんが、本当の関西弁のイントネーションまで歌に取り入れたストリート・ソングはこの「ぼちぼちいこか」以上のものはいまだに聴いたことが無いです。普通は歌にするとやや強引に関西弁の良さを捻じ曲げてメロディに乗せがちなところを、まず関西弁ありきで歌メロを組み立てたような曲がずらり並んだ魅力的な音楽でした。そやから余計とリアルに迫ります。他の関西弁もどきの歌とは段違いです。カッコええ音楽は標準語か英語でせなイカんっていう、それまで持ってた概念はもろくも崩れ去りました。10年くらい前に二人(サウス)のライブはちょこちょこ見てましたが最近ご無沙汰だったので、この再タッグは嬉しいニュースです。道頓堀のくいだおれ閉店に際し、ニューレコーディングまでした「有山じゅんじと上田正樹」。嬉しいやおまへんか。
 注目の中身は往年の名盤からの再録音5曲+新曲1曲。旧曲は今の時代にも響くモノ中心のチョイスだそうで、ラフな録音ながらライブに近いリラックスしたその演奏はなかなかエエ感じです。正直この二人に関しては盲目的にファンですので、何をやってもオールOKです。ドラムスもキー坊曰く「日本一のドラムや」とする、サウスの正木五郎っていうのが最高です。頭は道頓堀でPVも録られた「俺の借金全部でなんぼや」。サウスのメンバー全員が名前入りで登場し、借金の貸し借りがワケわからんようになるとこが小気味良く歌われ痛快です。そして大傑作「梅田からナンバまで」はややテンポを落とした感じがまたエエ感じ。有山氏の温かい声が心に染みわたります。キー坊のフェイクもシビれる「あこがれの北新地」は、オリジナルよりさらにアーシーな感じに。「買い物にでも行きまへんか」は当時の録音同様、金子マリもコーラスで華を添えます。いつも通る道具屋筋もイカした町並みに見えてきます。「なつかしの道頓堀」も有山のほんわかムードが醸し出たヴォーカルと泥臭いキー坊の掛け合いが絶妙です。また新曲となる「ぼちぼちいこか」は有山氏の温かいギターも光る佳曲です。以前、何かの番組で昔とすっかり変わってしまった道頓堀界隈を歩いて嘆いていたキー坊ですが、ここではややノスタルジックに古き良き街並みを思い出すように歌いあげます。そして再認識したのは、このコンビ芸は絶品であるということ。それぞれのソロ活動も素晴らしいですが、サウスの面々が集結した時の得体のしれん凄まじきパワーをまた体感したくなりました。やはり野次が飛び交うライブ中で、口ごたえしつつ喜んでるキー坊がまた見たいです。
「よくぞ出してくれました。食いだおれに思い入れはありませんが、キッカケとなった太郎には感謝です!」
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2008.11
20
Category : Southern & Deep
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
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脱力系なんかとは対極にある歌い込み系のDeep Soul。やっぱ声張って全身で歌ってるってのはエエもんです。こっちも一生懸命、聴いちゃいます。70年代ソウルにはゴスペルをルーツに持つ歌がホンマに上手い女性歌手が沢山いますが、このトミー・ヤングもそんな中の一人。明らかにエタ・ジェイムスやアレサの流れにある歌唱をする人で、テキサス出身のこの人もなかなかの聴きごたえです。そもそも興味を持ったのは数年前の唯一の彼女のアルバム再発時で、ヤング・ソウル・クラシック「Hit And Run Lover」とサザン・ソウルの名曲「That's How Strong My Love Is」を演ってるってことでした。70年代特有のグルーヴィー・ソウルもちらつかせながら、どっしりとディープなソウルをしっかり表現してるのが本作の価値をグッと高めてます。曲の中で時折みせる、気張った声での甲高塩辛シャウトがハートに突き刺さる魅力的な女性です。
 中身はアーシーなミディアム・スロウのタイトル曲「Do You Still Feel The Same Way」でスタート。余裕たっぷりにゴスペルチックな唱法で聴くものを魅了します。そして前半の聴きどころはシャッフル系ミディアムでサザン・ソウルの魅力を凝縮したような傑作「You Came Just In Time」、コーラスの効いたサビが実に素晴らしい「She Don't Have To See You」と続けざまにグレイトなサザン・ソウルが連投。思わず「よっしゃ~」と鼻が膨らみます。グルーヴィーでPopな「You Can Only Do Wrong So Long」なんかもトミーの溌剌とした歌唱が見事にマッチングで思わず腰が揺れます。やはり出来がいいのはスロウで、イントロのフェイクから震える「You Brought It All On Yourself」、キャンディ・ステイトンにも迫るゴスペル的歌唱が黒光りする名曲「That's How Strong My Love Is」あたりは耳を澄まして聴いてしまいます。こうやって聴き進むと異色にも聴こえる、ハニー・コーンなんかにも通じる雰囲気のフリー・ソウル風リズム・ナンバー「Hit And Run Lover」ですが、やっぱキャッチーでめちゃカッコよろしいです。同系統の「Everybody's Got A Little Devil In Their Soul」で本編は最後を締めますが、コレなんかも節回しは激ソウルフルで心地良さ満点。全編に関わったボビー・パターソンのプロデュースもお見事です。ボートラも5曲収録で中途半端に洗練されたアレンジの曲も入ってますが、デビュー曲ともなったパーシー・スレッジのカヴァー「Take Time To Know Him」なんかでの力のこもった歌い込みはやはり格別。
「なぜかコッテリ系のラーメンが食いたくなるディープ・ソウル。濃いダシのソウルは実に美味いです。」
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2008.11
18
Category : Southern & Deep
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
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 カーニバルのような陽気なガンボ・ミュージックを連想するニューオーリンズ・ミュージックですが、バリバリのディープなソウルもぎょうさん輩出してるのがこの土地の奥深きところ。タイトルの副題にもある「Deep Soul From New Orleans」とあるようにニューオーリンズ産の泥臭きスロウを並べた濃いコンピです。メジャーな人からシングル残しただけで終わったような人等までチョイスで、どっぷりとディープな世界に浸れる仕組みになってます。60年代後半から70年代の一番ええ匂いのするソウル時代の曲で集積されていて、入魂コンピ連発のGrapevineがさすがの仕事ぶりで聴かせてくれます。
 トップを飾るのはニューオーリンズの女性シンガーでも代表格のBetty Harrisが登場。重鎮アラン・トゥーサンの67年作「I Can't Last Much Longer」で実に渋い幕開け。続くのはオーティスの“Chained and Bound”のホーン・アレンジそのままのJoe Haywood 「Say You Will」で、これも丁寧に歌われていてなかなか。そして素晴らしいのがマエストロの異名を持つウォーデル・ケザーグが手掛けたLittle Johnny Williams 「A House Ain't A Home」で優雅なアレンジにだみ声が響き渡る絶妙の逸品。迫力満点なのはゴスペルチックな感情表現が胸を打つ女性シンガーZilla Mayes 「I Love You Still」で豊かすぎる声量で圧倒されます。雄大な歌声が魅力のC.P. Love 「You Call The Shots」、実にディープな声の持ち主Calvin Lee 「Love Is Like Fire」、エディ・ボーが関わったレディ・ソウルMarilyn Barbarin 「Believe Me」、感情の赴くまままスクリーミングするのがグッとくるDavid Robinson 「I Care For You」の中盤4連発なんかはまさに圧巻。ブルース・マンEarl Kingの73年の味わい深いスロウ「A Part Of Me」の後は、アトランティック傘下コティリオンから全国ヒットとなったTony Owens 「Confessin' A Feeling」が収録ですが、この曲が都会的に聞こえるほど文句無しの泥臭いスロウがひしめき合う構成はほんとシビれます。またマザー・イン・ロウで有名なErnie K-Doeが歌う78年のややモダンな「You Got To Love Me」は想定外のハードな歌い込みでこれは嬉しい誤算。サム&デイヴには敵わないもののイナタい味わいもなかなかのThe Herculoids「When Something Is Wrong With My Baby」も田舎臭さがたまりません。ラストはGod's Gift To Womanという素晴らしいネーミングのアーティストが贈るモダンなテイストも加わった78年の激名スロウ「Stop To Think It Over」で締め。マイルドなコーラス、エモーショナルな歌い込み&語りと文句無しです。
「さすが音楽の聖地ニューオーリンズ。ディープ・ソウルの奥深さを痛感させられる名曲集」
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2008.11
15
Category : Funk
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
meters JB

 市況悪化の中、業界再編があちこちで進み体力強化で生き残りをかけた企業間競争も熾烈になりつつあります。うちの会社も数年前ではありえない統合決行(現在婚約中)での規模拡大で乗り切る算段ですが、アナリストや顧客からも好意的に受け止められ一安心です。カラーの違うものが一緒になっても、なかなか上手くいかないケースが散見されますが、音楽界で有機的につわもの達が合体した好例がコチラ。なんと60~70年代にファンクの手本を示したJ.B'sとMetersの91年の共演ライブです。参加メンバーはJ.B's側がMaceo Parker(Alto)、Fred Wesley(Trombone)、Pee Wee Ellis(Tenor)のホーン隊。そしてMeters側はGeorge Porter Jr(b)、Leo Nocentelli(g)のオリジナル・メンバーに加え再結成メンバーでテクニシャンのRussell Batiste, Jr.(dr)、ニューオーリンズの腕利きDavid Torkanowsky(Key)という面子。アート・ネヴィル等が不参加なのが残念ですが演奏は荒削りながら臨場感バリバリで最高です。
 オープニングとなる「Intro」ではミーターズ名曲Look-Ka Py PyからJ.B.のSoul Powerへ繋ぐ粋な展開からJ.B.'sの大傑作Doing It To Deathとなる「Funky Good Time」へと流れる怒涛のファンク攻撃。ジョージ&ラッセルの最高のリズム隊に重なるJ.B.ホーンズ。マジでしびれます。お馴染み“Fred !”の掛け声から入る緊張感満載のトロンボーン・ソロ→ピーウィーのテナー炸裂、サム&デイブの“You Don't Know Like I Know”の遊び心溢れる挿入と最高の展開です。続くJ.B's古典「Pass The Peas」でもP-Funkのフレーズ挿入もあったりでCool極まりない流れ。ここでもフレッドのトロンボーンは絶妙です。そしてミーターズの名作Rejuvenationからの収録曲「Jungle Man」、「Africa」と次々に名曲披露ですが、中でもレオの幾何学的Gカッティングが冴えまくるグレイト・ファンク「People Say」あたりは絶品で“グルーヴとは何ぞや?”の答えを一発で導きます。またメイシオが演ろうと言ったに間違いないマーヴィン・ゲイのカヴァー「Let's Get It On」では、ムーディにサックスを決めた後に名曲“セクシャル・ヒーリング”の一節を織り込む憎い演出も。ネヴィル兄弟でもお馴染み「Fiyou On The Bayou」での土着的な感覚も、お見事。最後はJ.B.の定番バラード“メンズ・ワールド”のインスト版「Children's World」でドラマティックな締め。
「互いを尊重しつつ、素晴らしいグルーヴを構築。気持ちと技術の素晴らしき融合ですわ」
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2008.11
12
Category : Soul Compilation
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
New orleans party

 独特のスタイルで世界中の音楽ファンを魅了するニューオーリンズ産ミュージック。形成のルーツはやはりアメリカ開拓時代のフランス・スペインの植民地での黒人奴隷制から端を発するところですが、面白いのは南部でも海に面した湿地開拓都市だった為、アフリカンなところもカリブ海経由であった部分。その中でヴードゥー教の影響や、打楽器を活用した独自のスタイルが出来あがったらしいですが、即興演奏重視だったところはジャズ発祥の地としても重要。こんな小さな田舎街でたくさんの名曲が輩出されたのに驚きですが、R&B・ブルース・ジャズが一緒くたとなった、まさにガンボ・ミュージックは楽しさ満開です。色んなコンピがありますが年代ごちゃまぜながら最高の選曲なのがライノ編集のこちら。
 オープン二ングから最高で地元祭マルディ・グラでも定番のProfessor Longhair 「Go To The The Mardi Gras」でこの上ない幕開け。ピアノに口笛がたまらんです。大ヒットHuey "Piano" Smith & The Clowns 「Don't You Just Know It」、偉人Fats Domino 「Jambalaya (On The Bayou)」、殿堂入りまでした要人Allen Toussaint 「Whirlaway」と絶妙の展開。また若き日のアート・ネヴィルが歌う55年ヒットThe Hawketts 「Mardi Gras Mambo」も正にパーティ・クラシック。船の汽笛音がたまらん「Sea Cruise」はヒューイ・スミスの曲ながらヒットした方のFrankie Ford版で収録。竹田和夫&Boys On RocksがニューイヤーロックFesで最高のカヴァーを演ってたのを思い出します。ゆったりしたリズムにだみ声が冴え渡るOliver Morganの64年ヒット「Who Shot Tha LaLa」、ロック畑との橋渡し役も果たしたDr.Johnはクラシック「Iko Iko」と重鎮が続々登場です。ネヴィル兄弟結集のきっかけとなったマルディ・グラ・インディアン・グループのThe Wild Tchoupitoulasの76年作からはカリブ色濃いレゲエのリズムを取り入れた「Meet De Boys On The Battlefront」、そして日本でもお馴染みの名曲「Hey Pocky Way」はNeville Brothersでの迫力あるヴァージョンが収録。現役でニューオーリンズ・ジャズを継承して活動するThe Dirty Dozen Brass Bandは最高としか言いようのない「Li'l Liza Jane」、Stop, Inc.のカーニバル・クラシック「Second Line」、The Rebirth Brass Band のファンキーな「Do Whatcha Wanna」と終盤のブラス・バンド3連発も超強力。色んなアーティストが演りまくってるので聴いたことあるのばっかですが、全て重要ヴァージョンで収録ってのがニクいところ。
「皆が惹きつけられるのが一発でわかる名編集。細胞が踊りよるのが分かる悶絶の18曲!」
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2008.11
09
Category : Motown
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
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 以前から60'sモータウン系のコンピレーションに数少ないヒット曲がたまに収録されていたThe Elgins。なかなか魅力的な声で、ヒッツヴィルサウンドに相性もよろしい紅一点女性ヴォーカル Saundra Mallett(←なかなかのべっぴん)が気になっていたので嬉しい単体アンソロジーでした。ライナーによると唯一のアルバム「Darling Baby」丸ごと収録&グループ初期の別名義曲、Saundraソロ曲とまさにElgins集大成的内容のお買い得盤となってます。このグループにどれだけ需要があるのか疑問ですが、モータウンにはボビー・テイラーのようにメジャー組以外にも劇的に素晴らしい人がいたりするので「こうやって組まれるということは、知っとけという事やな」と解釈して聴いてみました。
 まずは1966年の前述アルバムから12曲。H-D-H作の王道モータウン・スタイルが満喫できます。代表曲「Heaven Must Have Sent You」や「Put Yourself In My Place」もなかなかですが、スロウの「I Understand My Man」などは出色の出来。カヴァーもんも多く収録で、同僚であるマーヴィン・ゲイの「How Sweet It Is」なんかは実に好感触です。男性ヴォーカル Johnnyによるアトランティック系カヴァーも興味深い内容で、パーシー・スレッジの「When A Man Loves A Woman」やウィルソン・ピケットの「634-5789」などやや軽めでまあまあ。やはりSaundra嬢の溌剌ヴォイスが光るラスカルズ「Good Lovin'」、ピケット「In The Midnight Hour」はええ感じです。以降はベリー・ゴーディにちゃんと出してもらえんかった未発表曲が収録。Johnnyの熱い歌が聴けるインプレッョンズ「For Your Precious Love」やJ.B.の「It's A Man's Man's Man's World」、ジミー・ラフィン用の曲だった「That's The Night The Love Died」、甘酸っぱいスロウ「It's Been A Long Long Time」、「All For Just lovin' You」など聴きもの多し。中でも後任女性ヴォーカルらしいYvonneって人の歌うリズム・ナンバー「My Love For Your Love」、「Life Can Be Beautiful When You're In Love」は他のモータウン・クラシックと比較しても決して見劣りしない傑作ノーザン。また60年代初期にThe Downbeats名義で出されたものでは、ドゥーワップ風の「Your Baby's Back」や溌剌ビートの「Request Of A Fool」などハンク・バラードあたりを彷彿させるスタイルでなかなかです。そしてSoundraのソロ名義は初期モータウン・サウンドに乗ったダンス・ナンバー中心。中でもThe Vandellasが合体した「Camel Walk」なんかは厚いコーラスも効果的などっしりビートが最高です。
「しかしデトロイト時代のモータウンはごっつい魔力があります。B級やと侮ったらエエのん聴き逃しまっせ~」
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2008.11
06
Category : 60's Soul
Theme : おすすめ音楽♪
Genre : 音楽
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 アメリカ大統領選は民主党のオバマ氏が感動的な勝利で終えました。アメリカ初の黒人大統領ということもあり歴史上でも画期的なことです。政治思想はともかく有色人種からの選出ってのが嬉しいやないですか。歴史的に見ると長年に渡って迫害されてきた黒人がアメリカの大統領です!まさに歴史的瞬間です。ぜひ人種の壁など関係なく、指導者として米国そして世界を平和に導く成功者として歴史に名を残して欲しいです。人種差別問題が少ない日本に住む我々にとっては、我が事のように本当に理解することは難しいのかもしれませんが、真の民主主義が一歩進んだことは歓迎すべきことです。そんなオバマ氏の勝利の演説が行われた地元シカゴで育ち50~60年代の公民権運動が盛んな最中に、国民的スターとして活躍したのがMr.Soul サム・クック。オバマ氏も演説で常に唱えていた“Change”という言葉の中で、思い浮かべるのはサムの名曲「A Change Is Gonna Come」です。晩年、すでに大スターであったサムがボブ・ディランの「Blowin' In The Wind」にインスパイアされてつくった曲で、黒人である同胞への思いが込められた名曲です。サムは発表直後の64年、人気絶頂の最中に非業の死を遂げましたが、当時キング牧師の偉大な演説に通ずるこの名曲に込められた思いが今、現実に近づいたことは感激です。
 そんな事でサム・クックの生涯を綴ったバイブル的CDとして君臨してたのが本作。今ではアップデイトされ微妙に内容が違うべストが流通してますが、長きに渡ってバイブルとして機能した名編集盤です。先の名曲でも、問題視されたのかコレが出るまでカットされてた「I go to the movie, and I go downtown~」のくだりも初めて日本で収められた記念すべき編集盤でもありました。なかなか契約の関係でスッキリしたCD発売がなされないサム・クックですが本作は理想的な選曲の絶賛すべき内容で今もその価値は揺るぎません。嘘八百無しで全28曲必聴のバイブル的作品集です。中身はスペシャルティでのソウル・スターラーズ在籍時のゴスペル時代の56年作「Touch The Hem Of His Garment」からってのが最高です。幅広いファン層を獲得する契機となったポップスやR&Bへの転身後のキーン録音「I'll Come Running Back To You」に、No.1ヒットとなった「You Send Me」、「Wonderful World」。そして名実ともに大スターとなった59年からのRCA時代の5年間は全人類必聴の避けて通れない珠玉の名曲の嵐です。「Chain Gang」、「Cupid」、「Nothing Can Change This Love」、「Good Times」、「Twistin' The Night Away」、「Shake」、「Ain't That Good News」、「Bring It On Home To Me」、「Soothe Me」など書いたらキリがない程のクラシックがずらり並び圧巻の一語。よく録音していたスタンダード・カヴァーなどは省いた自作の主要曲が殆ど網羅されています。全編で聴ける、革命的であったともいえるレンジの広いメリスマ唱法は全てのソウル・ミュージックの基本といっても過言ではない魅力的なもんです。やはり最後を締めるのは歴史的傑作「A Change Is Gonna Come」。最初の一節“I was born by the river in a little tent”から涙を禁じえません。政治的な事は抜きにして、単純に素晴らしすぎる名曲集です。肌の色など関係なく全ての人がサムに讃辞を送るのが一発で分かる構成は見事です。
「“Change”を待ち続けたサムが残した無形文化遺産。押し付けは好きではないですが、全ての音楽ファンにとって必須!」
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2008.11
05
Category : East Coast
Theme : おすすめ音楽♪
Genre : 音楽
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 「へっへっ、最近グールーのアルバム買いましてん」とポロッとこぼした若手スタッフ。「それは趣味がええな。よーしっ、ええから貸せ」と即持ってこさせました。そんな事で会社のヒップ・ホップ好きの連中から、コンプライアンス無視の優位的地位乱用でジャイアン的に借りている最近の音源。一応、「スタンプ制にしたるさかい、俺に貸したアルバムが5枚毎にラーメンおごったる」と迷惑そうなスタッフをなだめています。その中で、久々に聴いたのがギャング・スターの激渋MCのソロ・プロジェクトJazz Matazzの音源。若手スタッフにしたらクラシックを聴く感覚で買ったようです。最近やと思ってったこの革新的なプロジェクトも、スタートから既に10年以上経っとったワケです。シリーズ全ては聴いてませんでしたので、既聴曲も含めえらい新鮮でした。90年代当時はトレンド最先端だったジャズ音源をサンプリングしたヒップホップでしたが、このプロジェクトはプレイヤー本人による生演奏をバックにラップをキメるってのが斬新なトコロでした。
 さて本作は今までのシリーズ3作からの代表作に加えリミックス等を加えたモノ。今やアンダーグラウンドになったJazzyなHip-Hopですが、やはりこの辺の音は絶品でグールーの武骨なフロウとの相性も抜群です。そして個人的にも嬉しいのが劇的な93年の名作1stからの6曲の選出。最初に聴いたとき興奮で鼻血が噴火状態となったRonnie Jordan & Dee C. Leeとの大傑作コラボ「No Time To Play」から最高すぎるスタートです。Lonnie Liston Smithのクールすぎるピアノも激カッコええ「Down The Backstreets」、Donald Byrdのミュートしたペットも渋い「Loungin'」(←ボートラの「Jazz Not Jazz Mix」も最高)などアルバム自体が必聴を再確認。何といってもこのモノトーン感覚のザラついた質感は最高です。また95年2ndのトラックも絶好調で、なんとRamsey Lewisを引っ張り出しBahamadiaとのいぶし銀対決となった「Respect The Architect」、当時一聴で気に入ったJamiroquai参加の「Lost Souls」、Courtney Pineのサックスも光る「Choice Of Weapons」は緊張感溢れるナイス・トラックですが、Chaka Khan & Branford Marsalis参加の「Whtch What You Say」は惜しい出来。ソウル度を増した3rdは「スルーしてた私がアホでした」と悔やむカッコええ曲がどっさり。Angie Stoneがフックを奏でる中、ギャング・スター彷彿のチョップ・サウンドでクールに迫る「Keep Your Worries」、合わんワケがないThe Rootsとのコラボ「Lift Your Fist」、ビリー・ホリデイを想起させるErykah Baduとの「Plenty」と実に高品質。ボートラとなる2000年のサントラ収録曲でN'Dea Davenportのフックに淡々と絡むBobbi Humphreyのフルートがクールすぎる「Choices」も嬉しいチョイス。やはり肝は空気を一変させるGuruの激渋ラップで、Jazzyな音に見事なマッチングです。
「地道に素晴らしいGuru氏の仕事っぷり。ギャング・スター復活もお願いしたいもんですわ」
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2008.11
04
Category : Groovy & Mellow
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
freesoul mind
 
 日帰りでの信州出張。正直、疲れますが道中、山あいの景色を眺めながらうたた寝でのグルーヴィーな音楽は中々オツなもんでした。i-podで鳴らしてたのは、フリー・ソウル・シリーズ初期にコンパイルされたMCA音源の“知られざる名曲集”。ド真ん中ソウルではなく、ソウルっぽいジャズ・アーティストやポップス畑も含めてグルーヴィーで気持ち良かったら何でもアリの心憎い“フリー・ソウル”のポリシーは多くの支持を集め、楽しさ満開。あまりに幅広いところからの選曲でシリーズ最初の頃は目から鱗落ちまくりで拾うのに大変なくらいでしたが、監修を続けている橋本徹氏の絶妙の編集には今も感心しきりです。どのシリーズにも聴きどころ満載でアレもコレもと本シリーズはたくさん聴きましたが、どれをチョイスしてもハズレが少なく心地良く流せます。
 さて本作の中身もややマニアックながら軽快にテンポよく聴かせます。数多のカヴァーが存在し古典といえる「What's Going On」のEl Chicanoによるオルガン主役のインスト版で幕開け。動きまくるベースと心地良く跳ねるスネアが実に爽快。続くジャジーにハスキー・ヴォイスを操るElaine Delmarによるギルバート・オサリヴァンのカヴァー「Alone Again」もナイスなレディ・ソウルに仕上がり。そして本盤の主役とも言えるニューソウル時代の黒人シンガーソングライターTerry Callierが登場。名曲中の名曲「Ordinary Joe」の他、ポップにグルーヴする「Gotta Get Closer To You」、フォーキーな「You Goin' Miss Your Candyman」と3曲も収録。やはりこのオッサン、只者ではありません。またMCAで活躍した大御所The Pointer Sistersも2曲収録で名作“Having A Party”から、気分高揚のダンス・ナンバー「Waiting On You」、ブラジリアン・テイストで迫る「Bring Your Sweet Stuff Home To Me」が選出。コーラス・ワークも絶妙で単体でも必須。他にもオモシロ曲いっぱいで、皆に愛されたシカゴのシャイ・ライツのヒット曲「Stoned Out Of My Mind」はオルガニストReuben Wilsonのグルーヴィーなカヴァーで収録。全く無視してたBo Diddleyの70年代作品でファンキーな佳作「Hit Or Miss」、ダークな感じで迫るMarlena Shawのニューソウル的な「Woman Of The Ghetto」、オリジナル・ラブのThe Roverのベース・ラインがインスパイアされたと思われる爆裂ジャズ・ファンクArchie Shepp 「Attica Blues」は終始イケイケ。また終盤の流れが秀逸で、AORな作品で有名なRupert Holmesはアーバン・グルーヴィな「So Beautiful It Hurts」、演奏は洗練されつつも歌は激ソウルなのが嬉しいJeffreeの傑作 「One Last Chance」、最後を飾るジャズ・ドラマーGrady Tateの優しい歌声が光る「A Song Of Life」と“もう、終わりかいっ”とツッコミたくなります。
「ふ~んって感じで聴いてたら知らんまにハマるフリー・ソウル・シリーズ。流石の編集です!」
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2008.11
02
Category : Groovy & Mellow
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
natural high 2
 
 アーバン感覚の心地良いグルーヴを浴びるほど聴きたくなる時、最適なのがナチュラル・ハイ・シリーズ。たいがいの音楽ジャンキーやと思ってる私も、それは一般レベルの話。掘って掘って掘りまくったら何ぼでもエエ曲は存在しとるでと教えてくれたのが90年代のレア・グルーヴ・ムーヴメント。中でも再評価された70年代後半~80年代前半の腕利きミュージシャンによって録られた垢ぬけたグルーヴは格別で、本シリーズは有名無名問わずじゃんじゃん聴かせてくれます。ポイントはクリーンなGカッティングにエレピ、チョッパーなども織り交ぜたベース。スタイリッシュな感覚で聴け、コテコテ・ソウルは苦手な人でもこれはイケると思われるヒューマン・グルーヴは聴き応え抜群です。
 さて中身は80年代にプロデュサーとして大ブレイクしたナイル・ロジャースのChicの4thアルバムからのインスト「Open Up」で軽快にスタート。華麗なストリングスにMr.Grooveバーナード・エドワーズが絡む王道サウンド。続いてアホほど聴いても気持ち良さは変わらん被サンプリング女王Patrice Rushenのクラシック・グルーヴ「Forget Me Nots」、メロウ・グルーヴ・メイカーであるノーマン・コナーズの疾走感溢れるAquarian Dream 「You're A Star」、マイアミのレディ・ソウルGwen McCraeの溌剌アップ「Keep The Fire Burning」、ブラジリアン・テイスト満載のAirto 「Toque De Cuica」と実にクールに突き進みます。イギリスの歌姫Linda Lewisは「Sideway Shuffle」でコケティッシュにグルーヴし、P-Funkとも連携してたFred Wesleyがプロデュースのアーバン・グルーヴ秀作Chameleon 「Game Of Love」も軽いタッチで聴かせます。また素晴らしいのがエム・トゥーメでもお馴染みのタワサ嬢が歌うArt WebbのEW&F傑作カヴァー「You Can't Hide Love」に、Roy Ayers Presents Ubiquityの優美なグルーヴ「Simple & Sweet」の2連発。この辺は言うこと無し。シグマ・サウンドの重要グループで再発のUjima関連の音もグレイトだったAnglo Saxon Brownは激グレイト・メロウ「Call On Me」が収録。余裕たっぷりに腰にくるグルーヴを叩きつけてきます。ミッドナイト系グルーヴがカッコええDonald Byrd And 125th Street, E.Y.Cのシティ・ソウル「Feel Like Loving You」はトランペットも妖しく鳴り響きます。終盤のメロメロの展開も秀逸でメロウ大王Leon Wareの「Rockin' You Eternally」、浮遊感が気持ちええChico Hamilton 「Mysterious Maiden」、瑞々しい歌唱が光るDebra Lawsのデュエット・スロウ名作「Very Special」とトロけきって終える見事な構成。
「こんなの聴いて真夜中のドライブでもしたら間違いなく最高です。でも飲酒はあきまへんで」
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