The Heat Is On / The Isley Brothers * 1975 T-Neck
2008-02-18 Mon 01:59
010.jpg

 Isleysの歴史の中でも唯一ポップ・チャートでもNo.1となったアルバム。最も大所帯だった頃、ファンク&メロウを最大の武器に傑作連発の70年代諸作ですがコチラも重要曲多数収録の1枚です。純粋ソウル&ファンク好きからも絶対的な評価の高い人等ですが、ヒップホップ・ファンからもネタとして多数取り上げられたこともあって支持が高く、ロック系の曲もアイク&ティナ同様に積極的にカヴァーしてたこともあって多方面から常に注目を集めてきた素晴らしき兄弟チームです。ただ他のファンクバンドと決定的に違うのは、この6人制Isleys。ホーン・セクションが無いんですな。この時代のファンクバンドでは必須であった筈のホーンが鳴らないのは異色とも言えますが、逆に個性を浮き立たせる事にもなっています。独自性の最たるところがズブズブとドス黒いファンキーなクラヴィネットを刻むクリス・ジャスパーで、これが肝となってるのは確実。これがまたかなり気持ち良い。これにアーニーのクリーン・トーンとファズ系ロング・トーンを巧みに使い分けたエロ・ギター、ロナルドの力強い歌声が加わると無敵アイズレー・ワールドが完成されます。楽器編成的にはロックっぽい構成ですが、音作りやグルーヴのせいもあってあまりロックを感じるものではありません。本作は全ての曲が5分以上という気合の入った力作揃いで、80年代の傑作Between The Sheetsに繋がっていく、ねっとりラブソングで押す後半も聴きものです。
 まず気合の入ったファンク力作「Fight The Power」の登場です。抑圧する権力とは常に戦闘態勢でっせと実に頼もしい親分ロナルドの叫びが響きわたる逸品で、マーヴィン(b)&アーニー(g)がグイグイと引っ張っていく強力グルーヴも鳥肌モノです。続くタイトル曲「The Heat Is On」もミディアムテンポの中、ブリブリのクラヴィネットも炸裂する強力ファンク。アーニーのジミヘン直系ソロも効果的に響きわたります。Gカッティング・グルーヴも心地良い「Hope You Better Love」では、アーニーがコレでもかと弾きたおしてます。そして後半は、お得意のまったりタイム突入です。いわずもがなのエロ・クラシック「For The Love Of You」、聴いているとどんなラヴァーズも服を脱ぐという「Sensuality」、ロナルドのファルセットも最高にきまる「Make Me Say It Again Girl」と絶妙のコントロールで迫ります。この素晴らしくロマンティックな展開はR.Kellyも必死で真似した配球術です。また嬉しいボートラ収録「Fight The Power ('80 New York Live)」はテンポ・アップしさらに攻撃性を増した興奮の一撃。
「曲数こそ少ないですが、ムダの無い構成はさすがの一語に尽きます。親分、まだまだきばっとくんなはれや!」
別窓 | Funk | コメント:6 | トラックバック:0 |
| 音系戯言 |