

男前の定義ってのは人それぞれでミック・ジャガーでもプリンスでも好きな人にとってはセックスシンボルにもなるんでしょうが、一般的に男前ってのはこんな面構えのことを指すんやろなと思ったのが「戦メリ」に出た頃のデヴィッド・ボウイ。まぁ男から見てもにくたらしいほどカッコええ人でした。すぐに感化され近づけるワケもないのに、ミーハー丸出しでレッツ・ダンスやらスケアリー・モンスターズをテープに録って聴いてましたが、音楽もカッコええってのはアホな私でもすぐに分かりました。ヨーロピアン美学を追求し奥深いアルバムも多数リリースしてますが、真正ボウイファンでも無いのでホンマの良さはあんまり分かってません。ただシングル曲などでのキャッチーでPopな良曲の数々は誰もが親しめる普遍性があり、ころころスタイルを変えるとこなど実に楽しい人です。コチラは30年以上にも上るキャリアを1枚にブチ込んだ実に乱暴な1枚ですがリマスターも施してあり時代時代のダンディズムがインスタントに味わえなかなかよろしいです。
厳選された20曲は傑作「
Space Oddity」でスタートです。今から40年も前の宇宙など空想の世界であった時代にトム少佐の宇宙への旅立ちをドラマティックに歌い上げてます。その後の若き日のボウイは七変化すぎてついていけんくらいの様々なスタイルで魅せますがミック・ロンソンと組んでた時のグラマラスな魅力はなかなかです。「
Changes」や「
Ziggy Stardust」、「
Rebel Rebel」あたりの劇的でロックンローラーなボウイは今聴いてもスリル満点です。そして結構面白い「
Fame」、「
Golden Years」とソウルに接近する時期を経て、自分にとっては難解なベルリン期では「
Heroes」は美しいPopsで素敵です。個人的に最も好きな「
Ashes To Ashes」はトニー・ヴィスコンティと組んだFunkのテイストも感じる哀愁メロが切ない大傑作で、冒頭曲のトム少佐はジャンキーであったと過去との決別かユーモアか分からん詞も興味深い代表作です。黒っぽい「
Fashion」、驚きのQueenとの共演名作「
Under Pressure」の後は、何とシックのナイル・ロジャースと蜜月に。「
Let's Dance」、「
China Girl」、「
Modern Love」とベストヒットUSAど真ん中の分かりやすさで何度もTVで見た曲がズラリ。ツウやないと言われてもコノ辺が一番好きどすなぁ。次に出た「
Blue Jean」も同路線のキャッチーさが最高でした。それからはあんまり知りまへんがPat Methenyとのサントラ・コラポ「
This Is Not America」や、イーノとの実験的な「
I'm Afraid Of Americans」等も収録。
「好奇心旺盛っていうか、すぐ飽きるのか知りませんが様々な顔を見せるボウイ。器用な男前ですわ」