

シングル盤集めなど凝りだしたらキリがない名ソウル録音収集ですが、私など金も知識もございませんので時折メジャーレーベルから出てくる知られざる曲のコンピレーション盤は大変ありがたいもんです。コチラは10年ほど前に出たアトランティック系の70年〜80年代初頭に絞ったスウィートなバラード集ですが、曲の良さといい、時代が醸し出すいなたい雰囲気といい実にええ感じです。さすがアトランティックと言わざるを得ないこのヴォーカル・グループの充実ぶりは凄いですが、大ヒット曲以外でもこんだけエエ曲を保持してるとはたいしたもんです。アナログ時代特有の丸みのある温かい音も何かしら耳に優しく、味のあるちょいエロなジャケと共に甘酸っぱい極上ソウルの数々が堪能できる仕組みになってます。
まずは大御所
The Spinnersの登場。デトロイト・モータウンからフィリー・ソウル全盛のアトランティックへ上手いこと渡り歩いた人等ですが安定感抜群で聴かせてくれます。John Edwards期の80年代「
So Far Away」、「
Now That You're Mine Again」に加え、Gladys Knightや近年クラプトンもカヴァーしてたPhillppe Wynne期の傑作「
Love Don't Love Nobody Pt1&2」と3曲収録。知らんとこ行くにも知ってる人がいると心強いような感じですんなり入れます。続いて夢見心地のファルセット炸裂の
True Reflection「It Really Hurts」はこれぞフィリーソウルって感じの名バラード。また
Blue Magicはスムースなテイストがたまらん「
Just Don't Want To Be Lonely」、ニューヨークの技巧派
Ace Spectrum「I Just Want To Spend The Night With You」、ディスコだけやないぞと
The Trammps「Seasons For Girls」と実に美味しいトコを収録。Paul Kyser制作の激甘キッズグループ
Jimmy Briscoe & The Little Beavers「Suger Brown」などトロトロにとろけること必至です。この人ら誰?的なグループでは、語りが渋い
The Small Wood Brothers「You Can't Reason With A Broken Heart」、フィリー印の甘さ抜群の
The Moving Violation「Wild Goose Chase」、Funkバンドの重厚スロウ
Kleer「Say You'll Stay」、オハイオからの昼メロ風佳曲
Elusion「Don't You Know」と大ブレイクせずとも残してくれた名録音を楽しめます。最後はThin Line Between〜が有名な
The Persuaders。リード・シンガーのDouglas Smokey Scottの熱い歌いっぷりはかなり好みで「
All Strung Out On You」も収録ですが、トリを飾るSam Dees作「
I've Been Through This Before」も感動大作で本盤の価値をぐぐっと引き上げてくれます。
「疲れた時にも甘いモンは効きまっせ。しょーもない洋菓子食うくらいならコレですわ」