

最近放送されたTVでM1くらい楽しめたのがNHKでやったアイク&ティナ・ターナーのライヴ。奇しくも今月座長アイク・ターナー氏の訃報が飛び込んできたところだったので感慨深く見ることとなりましたが、トップクラスの芸人集団一座であったと再確認できました。エンターテインメントとは何ぞや?って答えを一発で導いてくれます。MCがバンド、キング・オブ・リズムを紹介しまず1曲。続いてコーラス兼ダンサーのアイケッツが登場し彼女達の見せ場へ。場が暖まったところで強烈にティナの登場と、盛り上げかたも堂に入った完成されたもので見ている側も知らず知らずのうちに引き込まれます。激しく卑猥で、ちょっとコミカルな踊りも楽しいダイナマイトショーは圧巻で、非常にエキサイティングなものでした。このセクシーで下品なパフォーマンスは大衆演芸的でもあり、新世界や神戸新開地、京都千本ラブあたりの空気を感じさせるベタベタ感が最高です。主役であるティナの激情型ソウルと、クィ〜ンとかますギターが存在感抜群の当時の旦那アイク、ザックザック刻むリズムがたまらんキング・オブ・リズム、やけにコケティッシュなアイケッツが一体となって繰り出す「ザ・ショー」はこれぞプロ根性と言える天晴れさです。
さて前述のTVと同時期のN.Y.カーネギーホールでの71年ライヴ盤です。夫婦仲は最悪だったらしいですが微塵も感じさせぬ熱いソウル・レヴューでJBと双璧だったってのがよく分かります。まずアイクの紹介、アイケッツの登場でアーマ・フランクリン(というよりジャニスで有名)のパワー・バラード「
Piece Of My Heart」、スライの「
Everyday People」。これがまた聴かせます。そして再度MCの紹介でティナが登場。キング・オブ・リズムが奏でるGimme Some Lovin'からアーサー・コンレーの「
Sweet Soul Music」になだれ込む怒涛のエキサイティングな展開は何度聴いても震えます。当時好んで取り上げたロックナンバーもド迫力でストーンズ「
Honky Tonk Women」、“ローリン、ローリン”のフレーズがあまりにも有名なハイライトのCCR「
Proud Mary」と絶好調。特に後者は12分に渡る白熱の展開でいわずもがなの代表作。H-D-H作のアーシーなスロウ「
A Love Like Yours」なんかも素晴らしすぎです。ラストは再びスライの「
I Want To Take You Higher」で熱狂的に幕ですが、アンコールがまたエグい。極めつけの卑猥さで迫る「
I've Been Loving You Too Long」(ティナがMicをナニに見立てて熱唱)、圧巻の「
Respect」とオーティス・カヴァー2本立ての大満足ファイナル。
「一度生で見たかった惚れ惚れする凄まじい芸人魂。誰か継承してほしいもんです。」