
雑誌のリコメンド・レヴューや他の人が書かれた推薦文についつい引き込まれる私。こちらはファンク・ゴスペルに造詣の深いhidekichiさんの音楽コラムでの熱いレヴューを読んで購入した、まったく知らなかったグループの傑作。ファンキーな第2期ジェフ・べック・グループのメンバーから派生したグループらしく、メンバーそれぞれの職人的プレイも堪能できる濃ゆく、より黒っぽいグルーヴが渦巻くナイスな名盤再発でした。巷ではエラい人気であったのかアマゾンでは早々に品切れ状態でしたが、職場の近所のタワレコで偶然遭遇。これは運命の出会いと感じ即座に購入となりました。ホテルの1室での妖しげなジャケ(一戦交えた後?)も素晴らしい本作は同グループの入魂の2作目らしく、ミュージシャンの腕・センスが内容を大きく左右するアナログ時代ならではの人間業グルーヴが満喫できます。
まずクライヴ・チャーマンのグルーヴィーなBassに、本作より参戦の重鎮バーナード・パーディのDrumsのコンビネーションがひたすら素晴らしい「
Fine And Brimstone」でグレイトな幕開け。続くメロウなインスト「
Gypsy Skys」の後はボビー・テンチの男気ソウルフルVoも見事炸裂のファンキーチューン「
Trouble Maker」。カッコ良すぎです。そしてしょーもないフュージョン風Gインスト「
Scorpio」かと思いきや後半マックス・ミドルトンの見事なエレピ・ソロが。これからってとこでフェイドアウトが残念なところ。そしてアルバムタイトルにもなった密会不倫メロドラマ・ソング
「We Can't Go On Meeting Like This」は女性コーラス投入もええ感じのソウル色濃いナイス・ミディアム。後半戦はまたもフュージョン風「
The City Mouse」ですがクライヴ&バーナードのリズム隊の職人グルーヴが欠伸を引っ込めます。その後もスティーリー・ダンなんかが演りそうなシニカル・グルーヴもたまらん「
A Friend Forever」、ゴスペルさえ感じさせるアーシーな「
Heaven Knows」、当時の大物ファンク・バンドと比べても何の遜色も無い上質ブリブリ感の「
Snake Snake」と各メンバーが本職とは別の片手間バンドとは思えん質の高い仕事っぷりに唸らされます。日本のチャーなんかもジェフ・べックつながりで聴いていたのかと思わせる洒落っ気たっぷりなアーバン・テイストは全く古さを感じさせません。最後はボビー・テンチの色っぽいVoに押し引き絶妙な演奏がたまらん「
Let It Burn」で見事な締めくくり。こんなエエのがまたもや入手困難になるとはシーンにとって大きな損失です。若手職人ミュージシャン育成の為にも常なるカタログ化必須のアルバムです。
「大阪陸上の織田裕二風に言うならば“地球に生まれて良かった〜”と思わず叫ぶ名作。ケチらんともっとプレスしなはれ!」