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音系戯言

偏見に満ちた音楽観をだらだらレビュー。 あくまで保有音源整理の為と、自己満足備忘録。黒人系(R&B・SOUL・Hip Hop)とロック中心。リアルな音はココにある!!

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ezee イージー

  • Author:ezee イージー
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2007.09
28
Category : Atlantic, Stax
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
7771carla.jpg



 復活したメンフィス名門レーベル“STAX”。現役レーベルとして進行形の今のアーティストも手掛けて欲しいところですが、60年代はモータウンと並んでホームラン連発の大御所レーベルでした。オーティス・レディングを筆頭にウィリアム・ベル、サム&デイブ、ジョニー・テイラーなど南部を代表するディープなシンガー揃い踏みでしたが、そんな第1期スタックスの歌姫といえばまず思い浮かぶのがカーラ・トーマス嬢です。キュートながら力強いその歌声は実に魅力的で、親父さんのルーファス・トーマスと共に'70年代のレーベル閉鎖まで在籍し数々の名唱を残した偉大なシンガーです。個人的にロニー・スペクターなんかと同様、声だけで胸キュン状態に陥る大好きな人ですが、今年のレーベル復興と共に垂涎のブツまで登場で思わず万歳三唱しました。何と脂の乗り切った67年お蔵入りライブが登場です。ワシントンD.C.のジャジーなクラブでの演奏で、バックの演奏もMG'sのようなアーシーな王道スタックス・スタイルではなくスィングしまくるジャズ・スタイルのバンド(若き日のDonny Hathawayが関与!)ですが、コレがまた実に素晴らしく狭いキャパでの熱い臨場感に興奮しまくりです。何故お蔵入りになったのか正直わからん名演が目白押しで、親父さんのライブまで収録です。
 肝心の中身はAl Bellの紹介からカーラのライブがスタート。「You're Gonna Hear From Me」や「Mas Qua Nade」なんかをジャジーに歌い上げます。声に張りがあるもんですから違和感全くなしで、本当に上手さを感じます。また自作の代表作といえる一世一代の名作バラード「Gee Whiz」が震えるくらい感動のパフォーマンスで、観客の暖かい拍手も相乗効果抜群です。個人的に大好物のオーギュメント使いの半音進行のコードがたまらん永遠の名曲です。(オーティスのThese Armes Of MineとかAl GreenのL.O.V.E.でも聴かれる、わかっててもやられるアノ調べ。) 溌剌したスィング感も冴える「A Lot Of Livin' To Do」の後は再びソウルヒットの「B-A-B-Y」でこれまた観客のノリも最高で素晴らしい出来。そしてDonny作の「Never Be True」を雄大に歌い上げカーラのセットは終了。続いて親父ルーファスです。たいがい喋りたおしてますがビリー・ホリデイの「Fine And Mellow」なんかをブルージーにキメた後、バッチリ十八番「The Dog」をかまして終了。
「まさに宝の発掘。スタックスの奥深さを体感できるジャジーな一撃でした。」
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2007.09
25
Category : James Brown
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
bobby birddd



 「え~~~、ほんまかいな??」と思わず愕然としたボビー・バード氏の突然の逝去。ガンだったそうです。ご存知、ジェイムス・ブラウン御大の“合いの手”シンガーとして、デビュー当時フェイマス・フレイムス時代から70年代半ばファンク期まで傍らで御大を支え続けてきたシンガーです。御大との付き合いも古く、10代の頃に少年院で出会い、御大が持つ天性の才能に脅威を感じ自分のゴスペル・グループに引き入れたのが始まりだそう。全盛期のJ.B.傑作ファンクはコノ人の声が無いと引き締まらんとさえ思った好サポートぶりで、「Soul Power」や「Make It Funky」、「Sex Machine」(ゲロッパ!に対してゲロウラ!とくるあの声です)での存在感や、「Lost Someone」等では作者の一人としても活躍し、御大の歴史でもコノ人無くては成り立たん人でした。野太いバリトンヴォイスはJB印のファンクとの相性も格別で、上手い下手とか超越した次元のカッコええ声です。正直、この人の声が聴こえてくるだけで毛穴全開で興奮するくらい好きなシンガーでした。そんなボビーの冥福を祈って、ソロ作を最も上手にまとめあげたべスト盤の紹介です。
 内容は64年~73年のボビーの激ソウルなエキスを最高の形でリマスター抽出です。「I Love You Soul」、「I'm Lonely」、「Funky Soul」等の60年代中期のアーシーなR&Bスタイルもなかなかの聴き応えですが、70年代のJB直系爆裂ファンクは悶絶必至です。「I Know You Got Soul」、「Keep On Doin' What You're Doin'」、「If You Got A Love You Better」、「Hot Pants-I'm Coming,Coming,Coming」、「Sayin' It And Doin' It Are Two Different Things」等と傑作ファンクの嵐です。他にもJBがサイドマンに徹して合いの手を加える「Never Get Enough」やディープなバラード「I'm Not To Blame」あたりもシビれまくりの名録音。またブッ飛んだのがブーツィ&キャットフィッシュ兄弟擁するオリジナルJB'sの71年未発表パリライヴ「I Need Help」。ボビーの観客との熱いコール&レスポンスも聴ける失禁モンの逸品です。同メンバーでの暴走機関車なみのド迫力のスティーヴィー・ワンダーのカヴァー「Signed,Sealed & Delivered」、サム&デイヴの名曲「When Something Is Wrong With My Baby」も見逃せません。全編、サウンドや曲調はJ.B.のスタイルと殆ど同じなので御大と併せ持って聴いても何の違和感もございません。
「相棒の登場で御大も嬉しい筈。天上界のショーで息ぴったりのファンク魂、見せたってください!」
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2007.09
23
Category : West Side
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
s-desth roww

 P-Funkに感化された人の全てを狂喜の渦に巻き込んだウェッサイなる米西海岸発のヒップホップ。特にDr.DREの作り出すサウンドは「ファンク復活やんけ」と感じさせる、老若男女が大歓迎のグレイトなサウンドでございました。今に至るまで色々進化してきたウェッサイHip Hopですが、この90年代中盤の初期衝動的なブリブリ感&メロウネス満載のサウンドは忘れようにも忘れられない傑作トラック満載で、ぜひ大音量で聴いていただきたいグレイトな音です。一言でいってカリフォルニアの青い空に似合うHip Hopってことで突き抜け感は言う事無しです。ザラついたサンプリング中心のN.Y.系に対し、過去のファンクな音源を弾き直しループさせシンセ・ベースなどで厚みを増したその独特なサウンドはジョージ・クリントンが目指していたソレと合致するもんで、いっぺん身をゆだねるともう麻薬です。
 本盤は、なんといっても冒頭の流れが最高すぎます。金字塔となったSnoop Doggy Doggの1stから「Who Am I (What's My Name)?」がオープニングで、P-Funk直系サウンドに存在感抜群のSnoopのラップが炸裂する興奮が避けられない逸品。(後半には「Ain't No Fun」も収録!)続いてホンマは生きとんのとちゃうか?と思わせるほど死後もリリースが止まない2PacはマイケルのHuman Natureを実に上手く使ったメロウ傑作「Thug Nature」に、言わずもがなの大ヒットでDr.DRE & Roger Troutmanも夢の参戦となった「California Love (Remix)」と何べん聴いてもおしっこ漏らす秀作が続きます。また2Pacは生前のSnoopとの共演作「2 Of Amerikaz Most Wanted」に、Makaveli名義で出てきたミッド・メロウの大傑作「To Live And Die In L.A.」も収録。また総帥Dr.DreのGファンク・クラシック「Nuthin' But A G Thang」も勿論収録ですが、この曲含めSnoopはTha Dogg Pound 「New York, New York」、Tray Deeとのコレまたレイドバック傑作「21 Jumpstreet」等の半分くらいの曲でフロウが聴けます。そしてGファンクといえばコノ人、Warren GNate Doggと組んで発表した激名作「Regulate」です。ドゥービーBrosのソウル親父マイケル・マクドナルドの名作I Keep Forgettingを見事に再構築したそのナイスなメロウネスは衝撃的というしかない天晴れなモンでした。他にも実にパーラメントなTha Dogg Pound 「Respect」、「Let's Play House」と気持ち良すぎる展開の嵐。
「とにかく問答無用の傑作が連なる好編集。やっぱ爆音聴きしかないんですわ。」
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2007.09
22
Category : R&B Compilation
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
new jack

 いまだに特集記事が組まれるほど熱烈歓迎状態だった90年前後のR&B新潮流“New Jack Swing”。80年代当時、全盛だったブラコンには大人すぎて見向きもしなかったブラック・ミュージックでしたが、テディ・ライリーのGuyを筆頭に新世代型ファンクと映ったその新鮮なサウンドは「こらぁ聴いとかな大損するぞ」と感じ、一気に現行R&BやHip Hopにまで手を出すきっかけとなりました。猫も杓子もNew Jackとなったシーンはそれくらい画期的であったということで、今聴いてもやはりカッコよいものです。アン・ヴォーグやR.ケリー、TLCの1stなど、その流れで出てきた音はCoolでダンサブルながら歌謡曲的にとっつきやすく、Funk的な気持ち良さも兼ね備えた魅惑のサウンドで溢れきってます。カーステなんかで爆音で流した日には、気持ち良過ぎてわざと遠回りして目的地へ行くなんて事もしばしばあるくらいでした。そんな今のR&Bの下地を築いたニュージャック的サウンドを上手いことまとめたコンピです。薄っぺらな私には持ってこいの重要曲チョイスで、自身カセットでしか持ってない曲ばっかだったので重宝しました。
 中身はズバリのタイトル「New Jack Swing」のWrecks-E-Effectでスタート。テディ・ライリー師匠が手掛けたド真ん中サウンドは弟Markellがメンバーってのもあってか「これぞニュージャック」てな跳ね具合でゴキゲンさんです。続いてニュー・エディションの残りモンといったら失礼なくらいカッコええBell Biv DeVoeは「Poison」、「Do Me! (East Coast Mental Mix)」と収録。またNE組ではJohnny Gillの「Rub You The Right Way」も収録ですが、コチラはかなり迫力の歌いこみです。そしてテディ同様新型Funkを提示してくれたFoster/McElroyは「Dr.Soul」が収録でMC Lyteも軽快にラップを決めるCoolな逸品。この二人の手掛けたEn Vogueの傑作デビュー作より「Lies」、SamuelleSo You Like What You See」なんかも歌心&スゥイングが両立していて実に素晴らしいです。男性ヴォーカル・グループも多数収録ですが中でも最高なのがColor Me Badd All 4 Love」。このPop感にテンプスも感じさせる踊り・コーラスはたまりませんでした。またテディがゴスペルまで手掛けたThe Winans「It's Time」、キッズな甘さが美味しいThe Boys「Crazy」、チャッキー・ブッカーの傑作Troop「Spread My Wings」と実にナイスなチョイスです。最後はブラック・ストリートで歌ってたデイヴがいたForce One Network「Spirit」で爽快な締め。
「今やちょっと古めかしい感じですが、この底辺からウナるグルーヴは最高です。テディよ、また前線帰還望む!」
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2007.09
16
Category : East Coast
Theme : HIPHOP,R&B,REGGAE
Genre : 音楽
kanyekanyer.jpg



 「 蟹江の旦那、お待ちしておりやした。」てな感じで現ヒップホップ界の要人が待望の新作ドロップです。近々のBMR誌によるとかなりの日本びいきということで今回ジャケも村上隆氏が手掛けてます。村上氏というとヴィトンに新風を巻き起こしたあのモノグラム・マルチカラーシリーズが有名ですが熊ちゃんの発射台もマルチカラーが配色。キャラ・デザインを多用するアニメチックな最近の村上氏は好みやないですが、進化しカラフルさを増した蟹江氏のサウンドにはジャストフィットなのかもしれません。今回のアルバムタイトルは“卒業”。1stの“大学中退”からしっかり繋がってます。3部作最終作と思いきや「次は“Good As Job”や」とまだ続くことを宣言し、プリンス並みの創作意欲も頼もしい限りです。グラミーまで獲ったる!と意気込む蟹江氏。前作に増して幅広い層のウケを狙った意欲作です。
 一聴して感じたのがシンセ・サウンドの比重の高さです。シングル曲となった「Stronger」が象徴的でテクノのダフト・パンクを取り上げた2007年型カニエ・サウンドが炸裂です。80年代に横行したエレクトリック・サウンドをアップ・デイトさせたような攻撃性に進化し続ける逞しさを感じます。アルバム中まず耳を惹きつけたのが、大作の予感バリバリのオープニング「Good Morning」、小気味よくビートが転がる「Champion」、大人気のT-Pain登場の「Good Life」、Lil Wayneをフィーチャーした比較的まともなHip Hopサウンドの「Barry Bonds」あたりで流石の音作りに鼻も膨らみます。ロック畑とのコラポも積極的でコールド・プレイのクリス・マーティンが歌う「Homecoming」とか個人的にあまり興味は沸きませんが、ボートラ収録のJohn Mayer参加の「Bittersweet Poetry」は傑作です。前作の収録漏れとはいえ、インヴィタクスの人気グループチェアメン・オブ・ザ・ボードからの引用を用いた哀愁トラックの収録には思わずガッツポーズです。でも順応性が低くなったオッサンな私などはまだ従来の感覚に近い「Everything I Am」あたりがすぐに体に馴染みます。中盤にDJ Premiereの職人スクラッチ技が爆裂するのも嬉しいところ。また18番早回しも大胆に使用のJohn Legendも参加の「The Grory」も同様で安定感抜群の従来型サウンドに心ときめいちゃいます。
「さらに視野が広くなった蟹江の旦那。ついていける範囲で頼んまっせ」
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2007.09
14
Category : Soul Compilation
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
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 日本のHip Hopも素晴らしいと教えてくれたブッダ・ブランドやライムスター、ネイキッド・アーツらの'90年代に出てきた連中。そのライムスターのDJ JINが雑誌FRONT(現在廃刊)と組んでコンパイルした激ファンク盤。古い素材や知られざる音源をクールなビートで再構築したHip Hopの面々は、ホント気持ちエエ音が何かをよ~く知ってます。MURO氏が組んだメロウ編もグレイトでしたがコチラはプ~ンと臭ってきそうなアーシーなグルーヴ満載で、レアなジャズ・ファンクから大御所ソウルマンまで実に上手いこと選曲してあります。
 アルバムはThe OriginalsFantasy Interlude」からハードボイルドな雰囲気で幕開け。前半はB級の雰囲気がまたゴキゲンさんなクール&ザ・ギャング「Kool Is Back」のカヴァーを演奏するFunk,Inc.、綿密なグルーヴにテナー・サックスが炸裂する「Soulution」をかますJoe Henderson、ビートルズ・ジョージの名曲「Something」をクールなオルガン・インストに仕立て上げたCharles Kynardと黒いジャズ・ファンクが連なります。そして仁鶴ばりに“大発見や~”と叫んだのがDanny Hathaway & June Conquestの「I Thank You」。カーティス・メイフィールドのカートムでのシングル曲だそうで、ち~っとも知りませんでしたがノーザン・スタイルであのカッコよい声が決まりまくりで何回でも抜けます。また最高のパーティ・ファンクBaby Huey & The BabysittersMighty Mighty Children」、ぶりぶりベースも光るSweet ThunderEverybody's Singin' Love Song」、ファルセットが渋すぎるThe Notationsのシングル曲「Superpeople」とファンク曲も大充実です。カーティス抜きでも立派に活動したThe Impressionsの傑作メロウ「Soon Or Later」、古典と言ってもよいCurtis MayfieldMove On Up」、Leroy HutsonLucky Fellow」、Average White BandPerson To Person」なんかもキッチリ押さえてます。最後はブラック・ムーヴィー「Dynamite Brothers」のサントラから無茶苦茶カッコええドラムが鳴り続けるCharles EarlandIncense Of Essence」。ここでのシンバル&ハイハットワークは絶品で、途中からのオルガンもクール極まりない名演です。
「ナイスなブラック・ムーヴィーでも見たような統一感。ライムスターのビートが渋いのも納得!」
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2007.09
13
Category : Soul Compilation
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
563main strrm

 急がばまわれって言い回しがありますが、必死こいて探し回らんでも出てきますな。古いエエ音源は。チェスのローラ・リーにしても、フェイムのキャンディ・ステイトンにしても、モータウンのボビー・テイラーにしても何やかんやいうてちゃんと普通に買えるようになりました。90年代にアリス・クラークのアルバム再人気で知った「メインストリーム」なるレーベル。ジャズ系のレーベルながらグレイトなソウル&ファンクの録音があるとその時何かの雑誌で知ったのですが、やっぱP-Vineが見事組んでくれました。しかも一部マスターテープ消失音源まで盛り込んで。P-Vineがよくする手法でCDやのに原盤レコードから音録るってのは解せんこともありましたが、よく考えるとそこまでして後世に良き音を残そうとする姿勢は涙モンです。英Kentや米Rhino、Hip-oも気合入った仕事連発ですが我が国P-Vineも80年代後半並みに最近はエエ仕事連発です。70年代半ば、N.Y.の片隅から発信されたソウルフルなサウンドが手軽に楽しめるのはマジ感謝です。
 さて本盤は今回3種組まれたコンピの第1弾で、ファンク~ダンサー中心に選曲されており真っ黒けのグルーヴが渦巻いてます。私など知ってるアーティストが殆どおらず実に新鮮に聴けちゃいました。1曲目のタイトルにもなってる「Gonna Have A Good Time」はCrystal Imageってヴォーカル・グループで70年代テンプスにも通づる迫力ファンクでいきなり大満足です。制作はなんとモデュレーションズを手掛けた人等ってことで納得の高品質。続いて南部録音のビル・ウィザーズなんかのグルーヴに相通づるミッド・ファンクCalvin ArnoldFriendly Neighborhood Freak」。実に男前な音です。一発屋も含め多数収録される中、一際光り輝くのがSteptonesの「Let The People Talk」。ドラマティックスやオリジナルズと遜色ない素晴らしきコーラス・ワークに乗っかる塩辛テナーのリードがたまらん出色の出来。これやから掘り出し物コンピはたまりまへん。またレア・グルーヴ・ファンクってな趣きのSpectrumIf You Wanna Party」なんかは、激クールなグルーヴに酔いしれること間違いなしです。そして圧巻はラスト2曲の女性シンガーお二人さん。70年代特有のニューソウル的ゆったりグルーヴが実に心地良いAlmeta LattimoreThese Memories」、最後を飾るに相応しい絶品スロウを歌うNia JohnsonYou Are The Spite Of My Life」。特に後者はストリングスにコーラスが絡み、伸びのよいニア嬢の声が泳ぎまくるという好ナンバーです。
「生音をフルに活用した良き時代の音の数々。ほんまシビれまっせ」
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2007.09
11
Category : Atlantic, Stax
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
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 驚きの復興を果たし、アンジー・ストーンの新作まで出すメンフィスの名門「スタックス」。同じブラック系レーベルでも北部のモータウンやらブランズウィックあたりとは違ったアーシーなサウンドが売りです。もう何ぼ出てんのか分からん日本が誇る名コンピ「フリー・ソウル・シリーズ」にも勿論スタックス編はございます。60年代オーティス・レディングを中心に一時代を築き上げたディープ極まりない第1期ではなく、アトランティック傘下から外れニューソウル的な一面も見せた第2期の70年代中心に組まれています。この時期のクリーンナップを打っていたのが残党組のルーファス&カーラ親子、ウィリアム・ベルに加え、新加入組ドラマティックス、ステイプル・シンガーズ、アイザック・ヘイズ、ソウル・チルドレンってなところ。オシム・ジャパンのように渋くも実力派が揃ってます。モータウン編同様、毎度のことながら有名曲・無名曲をバランス良く配した選曲の妙には感心させられます。
 まず登場するのが南部版ジャクソン5・I Want You BackみたいなThe NewcomersPin The Tail On The Donkey」。グルーヴィー命の本シリーズの主旨に合致した楽しさ満点アップです。続いて大御所The Staple Singers「Heavy Makes You Happy (Sha-Na-Boom Boom)」でどす黒いメイヴィスのVoにノックアウトされます。彼女等は名曲中の名曲「I'll Take You There」もしっかり収録。またHeavy Dのサンプリングでヒップホップ世代にも一躍有名になったJean Knight「Mr. Big Stuff」、まだアースとの活動以前で泥臭さがたまらんThe Emotionsは「Blind Alley」、「From Toys To Boys」など4曲も収録で何れもレベル高し。このへんのアルバムも出してたアーティストならまだ以前から聴けたんですがシングルしか出せんかった人等の優秀曲もさりげに入っていてコレがまたエエ感じです。The Leaders「Which Way」、Ilana「Where Would You Be Today」なんか知らんかったらエラい損したと思った名トラックですし、アン・ヴォーグで有名になった「What A Man」のLinda Lyndellオリジナル版、フレデリック・ナイト作のキャッチー・レディソウルAnnette ThomasYou Need A Friend Like Mine」もバシッと収録。そしてファンクにバラードに傑作量産だったThe Dramaticsは「Whatcha See Is Whatcha Get」収録でもう言うこと無し。緊張感満載の貫禄ファンクは世紀の傑作です。シャフトでお馴染みのツルッパゲ大王Isaac Hayesはジャクソン5「Never Can Say Goodbye」をまったりカヴァー。ベテランLittle Miltonは力強いタイロン・デイヴィス・カヴァー「Let Me Back In」、Barbara Lewisも「That's The Way I Like It」を華麗に歌い上げます。屋台骨を支えたミュージシャン軍団Booker T. & The MG'sも「Soul Limbo」、「Time Is Tight」と素朴な演奏が光ります。さすが名門レーベルの泥臭くもグルーヴィーで心地良いスタックス・サウンドにどっぷり浸かれます。
「第2期スタックス・サウンドへの入口としても機能する好盤。どんだけ~って感じの名録音の数々ですわ」
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2007.09
10
Category : Soul Compilation
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
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 最初は「なんじゃい、薄めの曲ばっか集めやがって」と思ってたフリーソウルシリーズ。とんだ思い違いでした。毎回、有名無名を問わず“今の視点”で気持ちいい曲を実に上手くコンパイルしてくれます。その人気シリーズのレーベル編として組まれたシカゴ・ブランズウィック版です。正直、ジャッキー・ウィルソンとチャイ・ライツ聴いときゃオールOKと思ってたレーベルです。なんのこっちゃない、激素晴らしい楽曲の数々を目の前にして「あ~筋金入りのソウルファンの前でしょうもないこと言わんで良かった~」と心底思いました。うるさ型のイギリス人に人気なのも頷けるアレンジの渋さやグルーヴィーな曲構成は、今の耳にも心地良さ抜群です。同じシカゴでもチェスやオーケイとかよりもダンサブルで適度に洗練されたPopさがあり、微妙にジャジーかつ泥臭い味加減がほんまに絶妙です。
 1曲目から名刺代わりの名曲Barbara AcklinAs I The Same Girl」です。恥ずかしながらスゥイング・アウト・シスターの曲やと思っていた無敵オリジナル版です。(その更に元となったYoung-Holt Unlimitedのインスト「Soulful Strut」まで本盤に収録)冒頭から「おいでませ、ブランズウィックへ~」と女将が軽快にお出迎えです。続いてファルセットが軽快に決まるThe DirectionsWe Need Love」、グルーヴィーな演奏に乗せて男気あるVoが光るThe Lost GenerationLove Land」と素晴らしさ満開です。大御所The Chi-Litesは安定感抜群のダンサー「When Temptation Comes」、ポップなファンキー「Too Good To Be Forgotten」、秀逸マーヴィン・ゲイ・カヴァー「Inner City Blues」と渋いところ3曲収録。またポール・ウェラーも演りまくってた「Stoned Out Of My Mind」はシャイ・ライツではなくMaryann Farra & Satin Soulで収録。御大Jackie Wilsonは晩年の傑作ダンサー「Let's Love Again」、迫力のバリトンヴォイスがしびれるThe Eliminatorsは「Loving Explosion」、疾走感バリバリのファンクExit 9の「Fly」にStruttFunky Sign」と70年代の美味しいところをしっかりチョイス。そして大興奮の1曲、Tyrone DavisCome And Get This Ring」の登場です。スィングするこれ以上ないという演奏に抑揚バッチリのディープ・ヴォイスが冴え渡る絶妙の逸品です。2万回聴いても飽きることなど決して無い大傑作で、シカゴ・ソウルの醍醐味がこのタイロンの曲に集約されているといっても過言ではありません。最後はアレサの妹、Erma Franklinのドアーズ・シカゴ流儀カヴァー「Light My Fire」で激ソウルフルに締め。
「こんなの聴いてしもたせいで、シカゴ・ソウル音源が我が家に激増。罪な盤でっせ」
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2007.09
09
Category : James Brown
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
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 おそらく今でも天上界にてハードワーキングマンの異名をとった如く精力的にライブ活動を続けているであろうゴッドファーザー・オブ・ソウルの初期シングル・コンプリート集。デビューの1956年から発売順に忠実に並べられたシングルAB面ですが、勿論ファンク云々以前の時期ですのでゴスペルシャウターとしての御大が存分に堪能できる素晴らしき録音の数々です。ルイ・ジョーダン直系のジャンプ・ブルース・スタイルから、リトル・リチャードばりの迫力R&B、ドゥーワップ風、ゴスペル風と模索しつつも確実に前進している様が手に取るように分かる時系列収録です。切れ味抜群の剃刀ヴォーカル・スタイルはこの頃既に確立されていて、熱きソウル魂は後のファンク全盛時と何ら変わりありません。しかし編者ハリー・ウェインガーのきめ細かい仕事っぷりも天晴れです。クリフ・ホワイト同様、詳細データを掲載したり、丹念なリマスターなど、愛ある編者が組んだこういったコンピはほんと大歓迎です。
 もちろん頭はファーストヒットでありマントショーでもお馴染みの代表曲「Please, Please, Please」。フェィマス・フレイムスを従えた熱きプリーチング・ゴスペル・スタイルで迫ります。このヒットによりデビュー直後は「I Don't Know」、「Just Won't Do Right」などスロウ中心にアーシーなスタイルが目立ちます。また「I Feel That Old Feeling Coming On」、「Chonnie-On-Chon」など軽快にシャウトするジャンプもスロウ同様全力投球で汗が飛び散ってきそうな迫力です。次に大ヒットとなった名バラード「Try Me」は正規テイクと共にデモ・ヴァージョンまで収録とたまらん内容です。そして「I've Got To Change」などサックスを被せた後出しヴァージョンまで2種収録の芸の細かさ。また「Doodle Bee」やアルバム未収録だった「Buck Head」とダンス重視のJBらしいスイング・インスト・ナンバーも収録。でもやっぱり最高なのはファンキーな風味も漂ってきた強烈R&B「Good Good Lovin'」、名作ライブでもオープニングを飾った「I'll Go Crazy」、ファイブロイヤルズのカヴァーとなる緊張感抜群のアップ「Think」、実にダンサブルな「This Old Heart」あたり。なんじゃかんじゃで御大のルーツを垣間見れる41曲は圧巻の2枚組。
「爆発寸前のマグマのような熱き名録音。アーシーに迫る御大が黒光りしまくりでっせ。」
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2007.09
07
Category : 60's Soul
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
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 J.Bは天国へ行ってしまいましたが、コチラは現役ソウル界の首領として君臨するR.Isley親分。1950年代から第1線で活躍する化けモンみたいなおやっさんですが、近年のボスキャラぶりとは違ったデビューから10年くらいを追った初々しい姿のアイズレー3兄弟時代を追ったナイスな編集盤です。ゴスペル影響下のダンスR&Bを売りにしていた時代で、元気溌剌のジャンプ・ナンバーからモータウン在籍時の流儀に従ったデトロイト・ソウルまでが存分に楽しめます。考えたら、それ以降もファンク、ブラコン、今のスロウを売りにしたR&Bと時代のトレンドに合わせた柔軟性も凄いですが、それぞれの時代にキラーチューンを持ってるっていうのも特筆に値します。さすがの嗅覚を持ったR.アイズレー。伊達に派手な杖持ってません。
 さて中身はライノ得意の荒技で、RCA,Atlantic,Wand,UA,Motownとレーベル変遷した時代にもかかわらずお構い無しに1枚にブチ込んでくれてます。今のしっとりまったり系で押しまくるR,アイズレーも良いですが、この時期の若さにまかせたシャウトも多用した荒削りな唱法もドえらい男前です。まずファーストヒットとなったジャッキー・ウィルソンばりに迫る「Shout」、ヤードバーズもやってた「Respectable」など50年代RCA録音は殆どゴスペルみたいなジャンプがたまりません。ラテン風味も面白いAtlantic録音「Your Old Lady」を経て、ビートルズも演ってあまりにも有名になったトップノーツ・カヴァー「Twist And Shout」を生んだWand時代。ここでは「Twistin' With Linda」など軽快で少し垢抜けたR&Bがまたええ感じです。United Artistsに移ってからはソフトな曲調も登場ですが注目はファンク期にヒットさせた名曲「Who's That Lady」のオリジナルまったりヴァージョンが収録ってとこ。自らのレーベルを立ち上げて再び戻ったAtlanticでは何と何との下積み期のジミヘンを従えた録音があり爆裂ロッキンR&B「Testify」なんかジミ活躍しまくりです。自作R&B中心に活躍してきた3兄弟は60年代後半のタムラ・モータウン入り以降はH-D-H作品なんかをバシッとキメてくれます。ヒットした「This Old Heart Of Mine」や「I Guess I'll Always Love You」、後にドゥービーBrosもカヴァーした「Take Me In Your Arms」など洗練されたモータウン・サウンドに乗ったPop感も見事です。
「やはり肝はR.アイズレーの熱き心。曲調こそ違えど今とハートは一緒です」
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2007.09
06
Category : 60's UK Beat
Theme : 洋楽CDレビュー
Genre : 音楽
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 天下無敵、バリバリのロックンロールバンドであったビートルズ。元々、ルースターズ、クールス、横浜銀蝿(あ~恥ずかしい)なんかから入ったので、ロケンロールなビートルズはスンナリ受け入れることができ、2ndなんかいっときアホほど聴き狂ってました。先に洋楽にかぶれたの兄貴のオカゲで1銭の金も払わず殆ど全てのビートルズ音源を聴けましたが、ロケンロールなビートルズはなぜかシングル盤が多かったもんです。何年かしてビートルズCD化!となった際、UK仕様のオリジナル・アルバムに準拠したため、ほりだされたシングル曲を単純にまとめたのが本作。実に無愛想なアルバム・カヴァーですが中身は濃いです。個人的には「アルバム曲よりよう聴いてたんちゃうか」って記憶するくらいのロケンローなビートルズが満載で、"R&R Greats"って副題でもつけたいくらいの熱き初期の名演が楽しめます。
 もちろん'62年デビューシングル「Love Me Do」のリンゴ・ドラム・ヴァージョンでスタート。以降甘酸っぱくキャッチーなオリジナルR&Rが連発で「From Me To You」、「Thank You Girl」、「I'll Get You」と秀曲が連なりますが、オリジナル・アルバムには入らなかった世界的大ヒット「She Loves You」、「I Want To Hold Your Hand」もビシ~っと収録です。永ちゃん&ジョニーのキャロルが何処を目指してたかがよーく分かります。ビートルズはR&RオリジネイターやR&Bの優れたカヴァーも有名ですが後半はリトル・リチャード「Long Tall Sally」、ラリー・ウィリアムス「Slow Down」、カール・パーキンス「Muchbox」とセンス良すぎの名カヴァーが堪能できます。特にジョンが敬愛していたラリー・ウィリアムスの「Bad Boy」なんか荒々しいヴォーカル&サウンドが最高で、今聴いても初めて聴いたときと同じくらい興奮できます。また「I Feel Fine」、「She's A Woman」と武道館公演でお馴染み曲も収録。そして最後はポールの絶叫Voもシビれる「I'm Down」。殆どリトル・リチャードの曲といっていいくらいの影響が伺える秀逸オリジナルです。初期3年間の凄まじい破壊力で迫るロックンロールはたまりませんが、こんなんばっか演ってたら決してあそこまでのモンスターバンドにはなってなかったかもしれません。でも、これらがあってこそ後の名作も生まれたと思えます。
「やっぱ基本中の基本。Rock'n Rollがカッコよく決めれんとぱっちもんです!」
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2007.09
04
Category : 50's Pioneers
Theme : 本日のCD・レコード
Genre : 音楽
rittle rcharrr



 スピーカーの前で傘でもさしとかんと、唾でビチョビチョになりそうなド迫力のリトル・リチャード。ロックン・ロールの創成期の一人としてあまりにも有名ですが、アップテンポ主体のド迫力R&Bといった感じです。初期のジェームス・ブラウンやオーティス・レディングに多大なる影響を与えた人物としても知られますが、凄まじい声の迫力に呼応するニューオリンズスタイルの演奏も実にカッコよろしいです。初期のヒット曲がメジャーすぎて様々なアルバムが再録含めて乱発されてまして、正直どれを買ったらいいのかワケわかりませんが押さえとくべきものは明らかです。それは50年代のスペシャリティ録音に限ります。この時期3枚のアルバムが出てまして、どれも格別の仕上がりですが最も熱いのがセカンドとなるこの1枚。この3枚は昔、しょっちゅう見かけたのに今ではオリジナル・スタイルで売ってないのは驚きです。ちゃんと出せよ~って感じですが、編集盤でもスペシャルティ印があれば安心です。何せどれも金太郎飴的に迫力R&Bが展開されてますのでハズレくじを引くことはまずありません。
 そんなわけで最も好きなこの2nd。何が好きかっていうとシンプルな顔写真のジャケに、オープニングを飾る「Keep A Knockin'」。老若男女の誰もがハイテンション間違いなしのこのアゲアゲナンバーは安もんのラウドロックなどコールド負けしてしまうであろう激エキサイティングなオープニングです。サックスのリー・アレンやドラムスのアール・パーマー(←この人、センス良すぎです)などバックを固めるニューオリンズ勢の名演奏も聴きものです。他にも「Heeby-Jeebies」、「Good Golly, Miss Molly」、「Ooh! My Soul」、「Lucille」と破壊的R&Rスタイルが目白押し。シャウトするリチャード→ブロウしまくるサックスってな典型的R&Rスタイルは気持ち良すぎです。また名作スロウ「Send Me Some Lovin'」も収録で、テンポが落ちても力一杯熱唱するリチャードがまた魅力的です。ブギウギ調の「All Around The World」、スタンダード「Baby Face」、ビートルズのフォーセールでお馴染み「Hey-Hey-Hey-Hey」、映画でも有名でバックコーラスも絶妙な「The Girl Can't Help It」と全編ノリノリで迫ります。
「ポール・マッカートニーもベタ惚れだったこのシャウト。大声ヴォーカリストとしてもNo.1です!」
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2007.09
03
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 天使「おいおい、そこに入ってる曲は殆ど持っとるやないか」、悪魔「いやいや、この切り口は新鮮でええぞっ」、天使「何ゆうとんねん。PCで並び替えたら、何ぼでもその並びで聴けるぞ」、悪魔「でもジャケが激渋やし、音もアップグレードしとるやないか。かまへん、いっとけ」、天使「ええか、ええのんか、最高か」と我が体内で小競り合いがありつつ結局レジに差し出した1枚。没後25周記念として出された、過去の名編集の2002年音質アップグレード盤ですが、50年も前の音が劇的に変化するわけないと分かっていつつも色んな理由をつけて自分を納得させて買う有様です。しかしそれだけの魔力を兼ね備えたこの編集盤。素晴らしいジャケ写真に企画力の勝利です。タイトルにある'56年のエルヴィスといえば、メンフィス・サンレコードから全国区大手のRCAに移籍しRCA所有のスタジオでレコーディングし始めた年。いわば欽ちゃんチームからヤンキースへ電撃移籍を果たした直後の、研磨したてのビカビカのダイヤモンドみたいな時期です。ドーナツ食ってラスベガスでショーをしてた晩年のエルヴィスとはワケが違います。しかもロックンローラーであるエルヴィスに焦点を絞った硬派な編集がたまりません。収録バラードも熱きロッカ・バラードのみという潔さ。そんなナイスな視点で括られた熱き1枚なんです。
 勿論1曲目は移籍後初打席が大ホームランとなった「Heartbreak Hotel」。嬉しい未発表別テイクも共に収録です。そしてサン時代の勢いそのままの「My Baby Left Me」、「Blue Suede Shoes」あたりの豪速球は荒々しさも最高です。エルヴィス版R&Bともいえる「Hound Dog」、レイ・チャールズの「I Got A Woman」、ロイド・プライスの「Lawdy, Miss Clawdy」、ジョー・ターナーの「Shake, Rattle And Roll」、ドリフターズの「Money Honey」と黒人音楽も自らのスタイルで巧みに消化。もちろんR&B・ポップ・カントリーのどのチャートでも首位獲得となった特大ヒット「Don't Be Cruel」も収録。また素晴らしいのが初期の3大スロウやと思ってた「Any Way You Want Me」、「I Want You, I Need You, I Love You」、「Love Me」がバシッと収録ってことです。この辺りの抑揚のつけ方、色っぽさは誰も真似できないキングならではの歌唱でグイグイ引きこまれます。阿吽の呼吸で支えるスコッティ・ムーア(g),ビル・ブラッグ(b),D.J.フォンタナ(Dr)の鉄壁バックもエルヴィスの歌唱を盛り立てます。
「歴史的偉業を成し遂げた1956年にスポットを当てた見事な編集。サン録音と共に必携!」
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2007.09
01
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 クラスで言うと学級委員って雰囲気の優等生ロックンローラーなイメージのバディ・ホリー。もしロックンローラーの学校があったならクラスでスポーツも勉強もできて一番モテモテなのがエルヴィス、遅刻常習で後ろの席に座って前の奴に消しゴムのカスとか投げてくるのがジェリー・リー・ルイスってな感じですが、50年代後半は本当に役者揃いでそれぞれ皆エエ味出してます。バディはビートルズやストーンズがカヴァーしてたので皆様同様そっから辿り着くわけですが、最初思ってた以上にワイルドでソリッドなロックンロールでちょっと驚いた記憶があります。たった3年余りの活動期間だけで飛行機事故で逝ってしまわはるんですが、その影響力は絶大で数々の名カヴァーが証明済みです。初期のビートルズあたりバディが存在しなければ少し違った感じやったかもと思える程です。何といっても独特のヒーカップ唱法とか言われるシャックリしたようなスリルを醸し出す歌い方が目茶苦茶カッコ良くて、残された音源を聴いてると惚れ惚れします。昔買ったCDも音圧がしょぼいので何とかしてくれと思ってたら、グッと厚みを増したリマスター仕様が出てたのでまたアホみたいに買い直しです。
 肝心の中身はグレイトなバディ自身が奏でるストラト・サウンドも有効に使ったテキサス仕込みの甘辛ロッキン・スタイルでほぼ年代順に26曲ブチ込まれてます。まず目を惹くのが「Midnight Shift」や「Rock Around With Ollie Vee」といった強力ロカビリー。そしてその名を広めた「Peggy Sue」、「Maybe Baby」、「Oh, Boy」などのヒット曲。誰もが口ずさみたくなる普遍性を持ったPop&Cute感もピカイチです。またあまりにも有名なストーンズがカヴァーした「Not Fade Away」、ビートルズの「Words Of Love」に70年代にバディ・ホリー振興会の広報部長的存在の役割を果たしたリンダ・ロンシュタットでもおなじみの「That'll Be The Day」に「It's So Easy」、ストレイ・キャッツが愛情たっぷりに再演した「I'm Looking For Someone To Love」、映画カクテルでのジョン・クーガー・メレンキャンプの熱演が忘れられん「Rave On」など後に名カヴァーを残した傑作も漏れなく収録。僅かの活動期間でこれだけのクオリティの楽曲を世に送り込んでいたとは驚愕です。しかも二十歳そこそこでですわ。たいしたもんです。
「伝説のRock'n Rollerの看板に偽り無し。一家に一枚、養命酒みたいな傑作集」
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