

80年代前半、彗星の如く登場し世界中をネオ・ロカビリー旋風を巻き起こした3人組。ジーン・ヴィンセントやサン・ロカビリーのエッセンスを忠実に再現しつつ、新しさも持ったそのスタイルは数多のロックンローラーを虜にしました。当時の私の廻りは、金銭的余裕のある奴は皆無だったので友達間で分担して買うアルバムを決めて回し聴きするっつうのがルールみたいな感じでありまして、モッズやらルースターズ、ARB、クラッシュ、ストーンズなんかを「これはお前が買えっ」とか言って当番で誰かが入手してました。アホ丸出しの我々でしたがストレイ・キャッツの1stはグレイトすぎるやんけと誰もが思ってましたので、セカンド・サードなんか「買うのは俺や」と喧嘩までした記憶もあります。そうこうするうちすぐに解散しましたが、ブライアン・セッツァーのソロをその後も輝かしい幻影を追い求め未練たらしく聴いてましたが大学に入った頃、突如再結集して出され狂喜乱舞したのがこのアルバム。ファッションも演奏形態もそのままでハイクオリティーのオリジナル集ときたもんですから、「よっしゃいける」と興奮しまくりでした。
そんなわけで中身はデビュー時からのカッコええ音わかりまくりのR&R親分デイヴ・エドモンズがプロデュースってことでお墨付きの内容です。ど頭に配されたタイトル曲「
Blast Off」はパンクに通じるスリルさえ感じる疾走感バリバリのドライヴィング・ナンバー。ブライアンのグレッチ・ホロウボディに、リー・ロッカーのスラップしまくるウッド・ベースが鳴り響いた瞬間思わずガッツポーズです。続いてバディ・ホリーへのリスペクトも感じる「
Gina」、王道シャッフルナンバー「
Everybody Needs Rock'n' Roll」、天国の偉大なロカビリアン2人への愛情を注いだ名曲フレーズばんばん登場の「
Gene And Eddie」と再会を無邪気に喜ぶ様子がうかがえる快調な展開。そして最大のハイライトは何といっても「
Bring It Back Again」。ヒルビリー調の能天気な曲調に軽快な2ビート、マイナーコードを巧みに使ったBメロと完璧な逸品です。まさにエクセレント!後半もブライアンの簡単そうで実は神技なギターも冴えまくる「
Slip,Slip, Slippin' In」に「
Rockabilly World」、妖しげな雰囲気がたまらん「
Nine Lives」と締めまでダルビッシュ並みの安定感。全編、ツボを押さえた心地良いリヴァーヴ感も◎です。
「バンドメンバーを〈この人等でないとアカンねん)と言ったのは上田正樹ですが、この人等もまさにそう。またプチ再結集待ってます」