
リアルタイムでは最も敬遠していた'80年代中盤〜後半のブラック・ミュージック。あまりに急速に進歩したエレクトリック化に体がついていけなかったというのもありましたが、アナログでは成し得ないグルーヴや新鮮なメロウ感もしっかり醸成されとったわけです。'90年代以降は上手に過去の手法もミックスされグッと安定感を増し'80s再評価ともなりますが、そんな'80年代の打ち込み黎明期から新たな夜明けとなったNew Jack Swingくらいまでのナイスな楽曲をうまいことまとめたのがJuicyと題された本シリーズ。古いビニ本のええページだけ抜き取ったような好編集で新鮮に聴かせてくれます。
1曲目は名前さえ知らんかった
Janice McClain「
Passion And Pain」でハリのある声でメロウ・ワールドを体現。当時は「なんじゃい」と思ったローランド808(リズム・マシン)の音もバッド・ボーイ勢によるエムトゥーメイの再評価の後で聴くと新しささえ感じます。続くはこの頃から徐々に始まりつつあったIsleys再評価の一翼を担った
Bodyによる「
Footsteps In The Dark」。当時、蜜月だったR.Isley&Angelaも一枚かんだ秀逸カヴァーです。そして「こんなエエのん、あったんかいな」と思わせてくれた文句無しの強力スロウ
Robert Brookins feat. Stephanie Mills 「
Where Is The Love」、
Babyfaceも爽やかに絡む
Pebbles「
Love Makes Things Happen」とええ流れです。後半もしっとり感がたまらんタワサ参加のエムトゥーメイ印
Sue Ann「
Love Dies Hard」に
Tyron Brunson「
Tender Touch」と「誰やねん、それ」的な人等もええ感じで収録。ベテラン組もアンジェラ・ウィンブッシュのナイス・アシストが光る
Stephanie Mills「
Something In The Way」や、MCA参戦後に一気に垢抜けハッシュのクールな音作りに見事応えた
Controllers「
Stay」を収録。もちろんMCA系の編集ですので
Jodeciや
New Edition(ソロ曲含)、
Jody Watley、
Guyなんかの秀作も収録で手落ち無しです。最後は珠玉の名曲「
La La Means I Love You」の
The Jetsによる'85年カヴァー。キッズ・グループの青臭さがたまらん極上の出来栄えで最高の締めです。
「やはり気持ちエエ音を知ってる人が選んだ編集盤は最高です!」