

おったんです。同級生のおかんにこの顔が。鬼瓦みたいな顔で自分ちの子供以外も悪いことはちゃんと叱りつけられる気立ての良いええおばはんでした。ディオンヌはブラコン全盛期に「愛のハーモニー」や「ラブ・パワー」などのヒット曲で知ったのですが、当時MTVで見てその“おばはん”を真っ先に連想。個人的にどうしてもそのおばはんとかぶって勝手に良いイメージ先行だったディオンヌですが、イメージ通り胸にささる名曲がいっぱいでした。その鬼瓦みたいな顔(失礼)で説得力・包容力たっぷりの表現は何とも素晴らしく、バート・バカラックの美メロを最も華麗に歌ってきたおばちゃんであると思ってます。このオールタイムベストは輝かしい軌跡を端的にまとめた優れモノで、正に一家に1枚の名曲集となっています。
アルバムは前半がバカラック作品期の'60年代セプター録音で、途中ワーナーでのヒット曲も入れつつ後半はアリスタでの秀作も網羅という離れ業を実現した絶妙の構成となってます。まずは初々しい初のトップ10ヒット「
Anyone Who Had A Heart」が目を惹きます。この哀愁メロディに上品な歌唱、アレンジはバカラック期ならではで何とも魅力的です。他にもストラングラーズによるドアーズ的秀逸カヴァーも見逃せない名曲「
Walk On By」や、数々の録音があるスタンダード的美メロ名曲の決定版「
Alfie」、アレサでもお馴染み「
I Say A Little Prayer」などソフトな傑作多し。またフィーリーの雄トム・ベルが手掛けた'74年の
The Spinners共演作「
Then Came You」も溌剌歌唱が光る秀作。個人的に最も親しみのある'79年以降アリスタ期は何とコパカバーナのバリー・マニロウがプロデュースする壮大バラード「
I'll Never Fall In Love Again」でスタート。アイザック・ヘイズ作「
Deja Vu」、ビージーズ作の大ヒット「
Heartbreaker」、自らラブ・コールを送って実現した
Luther Vandross共演「
How Many Times Can We Say Goodbye」とブラコン的秀作連発ですが再びバカラック作を歌った2曲「
Love Power」、「
That's What Friends Are For」がビカビカに光ります。前者はLTDの
Jeffrey Osborneがデュエットし間奏でKenny Gがブロウする傑作ミディアム。また後者はグラミーにも輝いた感動大作でロッド・スチュワートがサントラで歌った作品を
Stevie Wonder、Gradys Knight、Elton Johnを招いて豪華な面子で録音したもの。もうマジックが起こったとしか言い様のない素晴らしい出来で、各々が最高の見せ場を作った奇跡的感動傑作となってます。そして旧友
The Shirellesが再結集しコラボしたキャロル・キング・クラシック「
Will You Still Love Me Tomorrow」も見逃せないところです。
「諭されるようなこの感覚。憔悴したときも結構癒せます!」