
ジュークボックスってのは何とも魅力的なもんです。子供の頃、親父に連れられ何故か毎月通ってたスナックでもドカーンと君臨してまして、酒を飲むわけでもない年齢の私と兄貴はコインを入れてジュークボックスを聴くのが楽しみでした。巷で噂の有名曲をその場限りやと思い一音たりとも聴き逃すまいという姿勢で必死こいて耳を傾けたもんです。そんなジュークボックスの主役はやはりヒットチャート常連曲。ベストヒットUSA世代な私は当時盲目的にチャートに登場する曲が一番偉いとあほみたいに信じていましたが、'80年代前半のフォリナーは正に常連組。非常に聴きやすいハードロックバンドだったフォリナーは産業ロックとか言われ当時よく叩かれてましたが、高水準の楽曲の数々は他のバンドが真似しようにもできないプロ根性の賜物で賞賛すべきもんです。当時マジでレインボーと聴き分けできないくらいのクリソツぶりでしたが、コチラが雛形やったとは後で知りました。“記録”と題されたこのベスト盤はなかなかカッコええ曲ばっかで、私にとってハード・ロックの見本みたいなレコードです。ジューク・ボックス風のくり抜きジャケも気分高揚のお気に入り盤でした。
中身はヒット曲オンパレードで1曲目のドラマティックな「
Cold As Ice」からルー・グラムのかっちょエエ歌唱が冴えまくりです。そしてハード・ロックの真髄みたいな「
Double Vision」、「
Head Games」とヒートアップ間違いなしの傑作が続きます。切ないAOR的大ヒット「
Waiting For A Girl Like You」、正に衝撃的だった「
Feels Like The First Time」も親しみやすいメロが光ります。また後半も最高で、フォリナーでは一番好きな「
Urgent」はルー・グラムの緊張感溢れる歌唱がこれまた素晴らしく、途中のサックス・ソロも絶品です。後で知った事でしたがココでのサックスはMotown黄金期を支えたあの
Jr.Walkerだと分かって更に感動でした。他にも「
Dirty White Boy」、「
Juke Box Hero」とキャッチーなハード・ロックの名作が続きます。「
Long, Long Way From Home」なんか結構ソリッドな良曲ですがソロがサックスってのが純粋ハード・ロックファンに受けいれられない所以でしょうか。しかし最後の「
Hot Blooded」は必殺の脳天直撃ライヴ・ヴァージョンで血の逆流も止められない傑作となってます!
「そらぁリッチー・ブラックモアも真似するわって感じのハイ・クオリティーさ。売れて当然!」