

横串式豪華ベストが大手レーベルから何年かおきにジャンルに関係なく主要アーティストで組まれますが、ユニヴァーサル系列は最近この「GOLD」シリーズです。結構味気ないジャケで発売され残念な場合が多いですが、デヴィッド・ラフィン擁する黄金期のカッコいいフォト使用のテンプスは最新リマスターにつられ購入です。'60年代前半のデトロイト・モータウンから激動の時代を乗り越えいまだ現役のバケもんグループです。とはいえ現存オリジナル・メンバーはオーティス・ウィリアムスだけでジャケのメンバーでも4人はあの世で活躍中です。現在は'70年代の中核メンバーのデニス・エドワーズ等の分派グループなんかもあり餃子の王将状態ですが、40年以上の本家音源を2枚組に無理矢理詰め込んだ本作はO.ウィリアムスが脇役ながら暖簾をしっかり守った証しが編纂されてます。
前半はデトロイト・モータウン時代中心で一般的なテンプスのイメージはやはりこの時代です。'62年のドゥーワップっぽい初ヒット「
Dream Come True」から不朽の名作の連打で圧倒されます。魅惑のファルセットを駆使するエディ・ケンドリックスの「
The Way You Do The Things You Do」、「
Get Ready」にハスキーテナー炸裂の伊達男デヴィッド・ラフィンの「
My Girl」、「
It's Growing」、「
Since I Lost My Baby」、「
Ain't Too Proud To Beg」、「
All I Need」、「
I Wish It Would Rain」等の無敵の2枚看板に加えポール・ウィリアムスの歌唱も光る傑作「
Don't Look Back」など国宝級名曲が連なります。中盤からは鬼瓦顔が頼もしいデニス・エドワーズの強力バリトン・ヴォイスを活かしたファンク路線がたまらん展開で「
Cloud Nine」、「
I Can't Get Next You」や、映画“天使にラブソングを”でも印象的だった「
Ball Of Confusion」、スリリングな緊張感が絶妙な「
Papa Was A Rollin' Stone」、「
Shakey Ground」など'70年代も超強力。メロウなところもエディの最後のヒット「
Just My Imagination」、リチャード・ストリートが優しく唄う「
Hey Girl」としっかり収録。'80年代は初期メンバー勢揃いの興奮ファンク「
Standing On The Top」に、新加入したこれまた塩辛ハスキーヴォイスがカッコいいアリー・オリー・ウッドソンをフィーチャーした「
Treat Her Like A Lady」と洗練されたサウンドにも対応。'90年代になり低音ヴォイスでグループを支えた戦友メルヴィン・フランクリンも亡くなったものの名録音連発で、新世紀になっての「
Lady」なんかビックリするほど素晴らしいスロウで嬉しくなります。
「それぞれの時代にカッコええ曲があるのが凄いところ。オーティスさん、死ぬまで頼んまっせ」