
「涼しい格好したはりまんな」とお声掛けしたい佇まいのシモーン嬢のデビュー作。かなりの本格派シンガーでチャラけた気分で接すると、張りのある声とソウルフルな歌いまわしの連続にぶっ飛ばされます。'70〜'80年代の実力派シンガーと堂々と肩を並べられる風格で、アリソン・ウィリアムスばりのDeepさで最後までかましてくれます。Skipでもしようもんなら、どつかれそうな頼もしさです。
1stシングルがロドニー・ジャーキンスが手掛けた「
Yeah! Yeah! Yeah!」ってことでトニ・ブラクストン風のスムーズなスロウですがしっかり腰を据えた歌いっぷりで、かなり好感触です。しかしえげつないのは中盤に陣取った「
Only Fools Fool Around」、「
Every Little Thing」や「
Richest Woman In The World」で、グラディス・ナイトあたりが歌ってもおかしくないこれらのスロウはメリハリをつけた歌唱がギンギンに黒光りする傑作。伸びのある声はマジで聴き惚れます。全体的にはシモーン嬢の声質を活かしたスロウ中心でコレは大正解!その合間に放り込まれたミディアム・アップがええ塩梅でスパイスにもなってます。最もキャッチーなエモーションズのクラシック「
Best Of My Love」は流れからいうとむしろ異色ですがナラダ・マイケル・ウォルデンの手堅いつくりで心鷲づかみです。シンプルなバックながらバシっとビートの効いた「
Call Me Up」はシモーン嬢のコクのある声を浮き彫りにする佳作。何せあまりにも上手い歌にグングン引き込まれること必至です。
「そんなことで、軽く声かけたらしばかれそうな強力なお姉ちゃんでした」