
出た時、マジで衝撃的だった一連のオリジナル・アルバムとは別枠の未発表テイク集。といっても、一連の名作と同列に位置する凄まじき録音の数々です。大学の時、2〜3作で分かったような気になってたボブ・マーリィですが、学部のパチンコ仲間の家で浴びるように聴かされ「真のソウル・マンや」と思うようになりました。ソウルフルでリアルなメッセージと画期的なリズムは代替の利かない貴重なものです。そんなボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズでもピーター・トッシュ在籍時の最も熱い初期ウェイラーズが好みの人なら1000%ノックアウトされたのが本作です。鬼気迫るボブの歌声と、生々しすぎるウェイラーズの演奏がびんびんに迫る鳥肌もんの録音が見事に収録です。ちょっと珍しいのは曲間に75年のインタビューが挿入されていて、音楽観や脱退した仲間バニー&ピーターの事など興味深い内容も語られてます。
さて内容ですが一番の注目はわずか数人の前で録られたというFM録音用の非公開スタジオ・ライブです。コレが凄すぎる演奏でまずブッ飛びます。73年の初全米ツアーで、ツアーに嫌気がさした盟友バニーはすでに不在ですが、前座を務めたスライ&ファミリー・ストーンを食ってしまって途中降板させられた後の貴重な録音です。バレット兄弟の革命的なアフリカンなリズム構築が浮き彫りとなる中、「権利のために立ち上がろう」と痛烈なメッセージを送る名曲「
Get Up, Stand Up」。ボブ・マーリィとピーター・トッシュのダブル・ヴォーカルで生々しく迫ります。どんなハードと言われるへヴィ・メタルが束でかかってきても軽金属にしか聴こえないこの激しさは何なんでしょう。ティンバランドのルーツさえ見える腰ぬかす録音で、マジでコレ1曲で元がとれます。また悲痛な叫びがリアルに響きまくる「
Burnin' & Lootin'」、ピーターの相の手も嬉しい「
Kinky Reggae」など初期アイランド2枚からの曲も明らかに違った雰囲気です。またコーラスグループ時代からの傑作「
Lively Up Yourself」や「
Bend Down Low」などそのどれもがオーバーダブ無しでエゲツなく迫ります。ピーターのリード・ヴォーカル曲も秀逸で、ぶっとい声も光る「
You Can't Blame The Youth」や現行版で嬉しい追加曲となった「
Stop The Train」もたまりません。バニー作でソロでも演ってる名曲「
Walk The Proud Land」も必聴。他も驚愕の録音収録で、名作「Live!」の一日違い録音の「
I Shot The Sheriff」に、74年作「Natty Dread」の別テイクの3曲。タイトル曲「
Talkin' Blues」や甘美な魅力も出てきた未発表曲「
Am-A-Do」、素朴な「
Bend Down Low」とウェイラーズ・ファン必携の内容。
「清涼剤としてのレゲエとは全然違います。汗だくで昇天したい人は迷わずコレ」