Foundations Of Funk (A Brrand New Bag 1964-1969) / James Brown * 1996 polydor
2005-06-17 Fri 00:53
731453116528s.jpg

Foundations of Funk

 この御大に関しては「しょーもない事」をゴチャゴチャ言っても陳腐な物になるだけなのは承知でゴチャゴチャいきます。学生時代の当時少しばかりは黒人(プリンス、ライオネルリッチーとかマイケル)を愛聴する中、JBはLiving In Americaのおっさんぐらいの知識でした。ある日TVでジョー山中氏がMens Worldを熱唱してるのに単純にシビれ借りてきたのが「CD of JB」という今や役目を終えたベスト盤(でも構成は絶妙!)。正直マンションのベランダまでぶっ飛びました。「イカツすぎるやんけ!」と。映画ロッキー主題歌のアメリカ賛歌なんかただのお遊びという事が分かり、以来この偉大なおっさんを買い漁り、現在聴き続けても未だにアドレナリン噴火状態で聞き込む有様です。ただ、この御大、いっぱい盤が出すぎていて「良い物を効率よく聞き込む」という事には、ちょいと一工夫必要です。
 そこで御大のマスト盤をチョコチョコご紹介ってな事でコレです。題の通りファンクの誕生期を2枚にリマスターで時系列収録という素晴らしい企画です。しかも殆どが完全テイクという垂涎の構成。どうです、興奮しまっしゃろ?もちろん1発目から1964年の金字塔「Out Of Sight」という憎さ。(余談ですがTAMI Showでのコノ曲もスリムなJBがキメまくる必見映像!) 1枚目は「Bring It Up」の貴重ライブ含む「Papa's Got A Brand New Bag」、「Cold Sweat」、「I Got The Feelin'」等の歴史的傑作が惜しみなく収録。前半締めは「Cold Sweat (Alt. Take)」の7分ヴァージョンで隙間無しの展開。そしてファンクとしてますます充実期となる2枚目には、ド迫力ライブ「Licking Stick」からまず度肝を抜く仕組み。後は「Give It Up Or Turnit A Loose」、「I Don't Want Nobody To Give Me Nothing」、「It's A New Day」らの神懸り的傑作が金太郎飴状態で詰まってます。この異様ともいえる緊張感は何事にも代え難いもので、これだけ束になって聴くと圧倒的です。トロンボーン・ソロも冴えまくる「Let A Man Come In And Do The Popcorn」なんてところの激渋どころもバッチリです。最後は嬉しい未発表ライブ「Mother Popcorn」の9分にわたる熱演が収録!
「損させまへん、絶対にもっときなはれ」
別窓 | James Brown | コメント:2 | トラックバック:0 |
Funk Power (1970 A Brand New Thang) / James Brown * 1996 polydor
2005-06-17 Fri 03:20
B000002G81.01sss.jpg

Funk Power 1970 - A Brand New Thang

ん〜素晴らしいコンセプト。「Foundations〜」の続編といえるオリジナルJB's、つまりBootsy & Cayfish兄弟在籍時の1970年のみにスポットを当てた、ある意味絶頂期の熱演集。短い期間で消滅したこの初期JB'sですが残された音源は正に宝の山。ファンク好きの人ならば避けて通れないクラシック的名演が敷き詰められてます。
 中身は、ソリッドで剃刀状態のバンドも最高の「Sex Machine」シングルヴァージョンでつかみからKOされます。いきなりwatch me! と怒鳴られる「Super Bad」も嬉しい完全版収録。「Since You Been Gone」、「There Was A Time」でも、こんがらがった糸が有機的に機能したファンク進化形を最高の形で昇華。いつもポケモンの如く強力な進化形を提示してくれるJ.B.ですが、ココではBootsyの疾走感溢れるベースとコンガによって劇的にパワーアップした「Give It Up Or Turnit A Loose ('70 Version)」が登場。「Soul Power」に至っては今までも「7、8分では足らんわい」と感じていたもどかしさを吹き飛ばす12分のComplete収録。ほぼ全編に渡って繰り広げられるボビーバードとの壮絶しゃべくり漫才は正に芸術で、永遠に続くかと思われるワンコード強力グルーヴは私にとって麻薬です。また「Get Up, Get Into It, Get Involved」でもそのコンビ芸は絶好調でボビーの鋭いツッコミでJ.B.も輝きまくりです。締めは、またもや登場の「Sex Machine」が疑似ライブの元となる、冒頭とは別演奏版が10分に渡って収録。アルバム「Sex Machine」の観客音オーバーダブが邪魔だと感じていた方も必携の極上火傷盤です。
「盤を持つときは鍋つかみで持ってください」
別窓 | James Brown | コメント:0 | トラックバック:1 |
Make It Funky (The Big Payback 1971-1975) / James Brown * 1996 Polydor
2005-06-18 Sat 02:48
731453305229s.jpg

Make It Funky - The Big Payback (1971-1975)

並のアーティストならエエ曲とされるようなトラックでもJBの場合、超ド級傑作がワンサカある為にショボイ曲に感じてしまう。そんな失礼な事さえ考えてしまうファンク期時系列リマスターシリーズ第3弾。でも1枚目の70年代前半の歴史的傑作の山は、凡庸のファンク・バンドが束になってかかってきても秒殺できるハイ・クオリティなファンクでマストな作品で溢れかえっています。よってブーツィー等が去った後、バンマスFred Wesleyがしっかりファンクネスをハイレベルで保った70年代前半好調期の作品集といえます。
 まず1枚目は威勢よく「Escape-Ism」からスタート。強力ワン・グルーヴとラップ的な展開はオリジナル・ヒップホップともいえる魅力に満ち溢れています。続いてカウントから始まるヴァージョンの「Hot Pants」、待ってましたの完全12分版「Make It Funky」、緊張感溢れる大傑作「There It Is」(御大本人によるエレピソロも秀逸!)、更に黒光りした「Think」リメイクなどが収録。JB'sの演奏もCool極まりない名演で聴き所満載です。他にも長年ライブでも演奏され続けたヒット・ナンバー「Get On The Good Foot」や、スピード感満載の「I Got A Bag Of My Own」、「Make It Good To Yourself」なども名作ファンクといって差し支え無し。2枚目は'74年以降の曲群となり、さすがに失速感は否めないが侮ること無かれ。特大ヒットとなったサンプリングされまくりの「The Payback」はじめ、クールダウンした展開も最高にカッコええファンク「Papa Don't Take No Mess」の14分完全版や、誰もが昇天必至の'71アポロ未発表ライブ「Hot Pants Final」等が収録。この辺りは、本時期ならではの味わいがあり格別です。ただ他の諸作はJBにしては並のファンクが並ぶのは惜しいトコロです。
「おっさんのタダでは転ばん生き様を証明ですわ」
別窓 | James Brown | コメント:0 | トラックバック:0 |
Live At The Apollo 1962 / James Brown * 1962 Polydor
2005-08-29 Mon 02:38
602498613702.jpg

Live at the Apollo, 1962

数あるJBのライブ盤で最初に放たれた名作。本人にとっても勝負作であったらしくバラードヒットを多く放っていた初期においてライブでの熱狂を伝えて支持層を広げるべく制作にあたったようですが、当時ライブ盤という概念があまり無い時代性もあって、なかなかレコード会社(King)とは商業性に乏しいという理由で発売まで大モメやったようです。結果的には大成功を収め狂熱シャウターJBとしての認知度もグンと上ったようでファンク期前のJBが最高の形で収められております。
 御大のライブに行かれた方はご存知のように、今も繰り広げられている完成されたエンターテインメイントが既にココで確立されております。「Introduction」と題されて収録されている冒頭でのMCによる“煽り”Are You Ready For Star Time!!とうなった後、ヒット曲紹介で観客も既に爆裂ハイテンション状態へ。コレが凄く重要な場面でコレがないとJBライブは始まりません。間髪入れないタイミングでThe Scratchへなだれ込む様は正に興奮のるつぼです。(我がのバンドでもコノ手法をよく真似しました) 先生登場の瞬間も観客の熱狂ですぐに分かります。そしてR&B時代の大傑作「I'll Go Crazy」で幕開けしBobby Byrd中心としたバックコーラス隊The Famous Flamesとも絶妙のコンビネーションを見せつけます。当時最大ヒット「Try Me」、最速熱狂スペシャルヴァージョンの「Think」と一瞬たりとも予断を許さない状況が続きます。「I Don't Mind」、「Lost Someone」とスローでもスクリーミング&ヒートアップ状態で最高です。特に“アイロ〜スト”と言っただけで観客絶叫状態の後者はでDonny HathawayのLive「You've Got A Friends」のイントロ開始時の絶叫に負けません。てな感じでバラード中心ではありますが最後まで無駄な時間一切無しに進む大傑作でございます。
 今、流通しているExpanded Editionが決定版で、Harry Weingerが手掛けたRemasterにボーナストラック付仕様となっています。ボーナスは収録曲のシングルMix4曲で、汚い音ながら客席にいるような臨場感に満ちたものとなっておりコチラも必聴。(LPから2回買い直しましたが、納得の仕様です!)
「Sam Cookeのハーレムスクエアライブと双璧を成すライブ盤のお手本!」
別窓 | James Brown | コメント:0 | トラックバック:0 |
In The Jungle Groove / James Brown * 2003 Polydor
2005-10-23 Sun 23:59
jungle.jpg

In the Jungle Groove

編者クリフ・ホワイトのJBへの愛に満ちたグレイトな編集盤をリマスターで再登場させたモノ。(元々86年にDJユースとしてLPで出た物)数え切れないくらいあるJB編集盤の中でも1,2を争う内容でソリッドなFUNKがみっちり詰まってます。90年前後いつも車の中はコレを発展させたオリジナルテープでしたね〜。何やいうても69〜72年頃の脂がのりきっていた時期の、更に強力グルーヴ抽出盤ですから悪いワケありません。
 Topを飾るメジャー調のGカッティングが素晴らしい「It's A New Day」から怒涛のFunk攻撃開始で後半にかけてヴォルテージがグイグイ上る御大の剃刀Voも切れ味抜群です。ブレイクビーツ用も収録の「Funky Drummer」はMaceo ParkerのSaxもクールに決まります。そしてココからはBootsy Collins等擁するオリジナルJB's中心の曲群でタイトに編集された「Give It Up Or Turnit A Loose (Remix)」はもう奇跡に近いというかFunkの神様が降りてきたとしか思えない天晴れな演奏です。Clyde のドラムやコンガが劇的にグルーヴィーな上に疾走間溢れるBootyのBass,必要以上弾かなくとも重要なフレーズを刻むCatfishのGuitar,これ以上無いタイミングで入るホーンセクションと褒め言葉以外出ません。他も全編この調子で、Bobby Byrdの相の手無しでは考えられない「Get Up,Get Into It And Get Involved」「Soul Power (Re-Edit)」も要所を締めます。もともと最後に収録されていたのは新生JB'sによる名作「Hot Pants」でしたが、今回のUp Gradeで音質向上に加えサントラBlack Caesarに入っていた「Blibd Man Can See It」の長尺版が嬉しい追加収録!
「Funkってどんなん?って訊かれたら迷わず「コレですわ」というのが本作です。」
別窓 | James Brown | コメント:3 | トラックバック:0 |
Motherlode / James Brown * 2003 Polyor
2005-10-24 Mon 01:01
mother.jpg

James Brown

クリフ・ホワイト氏が'88年組んだ入魂コンピの新装版。いわば名コンピ「In The Jungle Groove」の続編にあたるものでjungleとは甲乙つけ難いモンスター級の名演がワンサカ入ってます。本来こういった後付再編集やお蔵入り曲をリリースするのは議論となるところですが、クリフ氏はライナーでこう書いてます。「ジェームスは'60年代後半〜'70年代中盤にかけてあまりにも多作であった上に、音楽・制作・A&Rすべてに於いて組織の反対が無い状況であった為(あまりにビッグネームになってしまった為)どうでもいい作品をリリースしたり発表すべき作品をし忘れたりしてしまった」という事。そりゃなんてったってHardest Working Manですからしょうがおまへん。てな事で御大本人も了承の下、素晴らしい編集盤が正しい形で組まれたってコトです。
 内容はド頭から失神寸前の壮絶ファンク傑作「There It Is」のアポロ劇場未発表ライブです。コレがお蔵入りのままだったら全世界100億人のJB信者は聴けないままだったと思うと恐ろしくて眠ることすらできません。本当に感謝です!ジェームスとJB'Sに一度火がついたら現代のどのDJがいかなる最先端のイカサマ機材でMixするよりもタイトで勢いある演奏になるとコメントがあり納得。続くHank Ballardの曲をFunk的解釈した「She's The One」、あのSuper Badと同セッションで録られた鳥肌グルーヴ「Since You Been Gone」と書いたらきりが無い粒揃いのGreat Funkの連発。奇跡の発見ともいえる「Can I Get Some Help」(今回の再発で嬉しい長尺版に!)「Baby Here I Come」も唯一無二のクールさです。リマスターに加え追加された2曲の内Clydeのドラムも熱い「You've Changed」はなかなかの聴きものですが、時期もチョッと違う「Bodyheat (Alternate Mix)」は緊張感にも欠ける蛇足。それでもMust盤であることには変わりありません!
「当時発表された爆弾級名作群と併せ持って聴いとくんなはれ」
別窓 | James Brown | コメント:0 | トラックバック:0 |
Love Power Peace - Live At The Olympia, Paris 1971 / James Brown * 1992 PolyGram
2006-04-25 Tue 01:18
22123.jpg

James Brown & The JB's - Love Power Peace - Live At the Olympia (Paris 1971)

 賛否両論は承知ですがKing Of Soul 「James Brown」の数あるライブ盤の中の最高峰が本作。'71年というとファンク史上に残る傑作をマシンガンのように連発していた真っ只中で悪いわけありません。この時のバックはレギュラーバンドが金銭(ギャラ)問題でもめて多数解雇となった後、当時の新進敏腕ファンカーが召集されて結成されたオリジナルJB's。今から思えば奇跡的な組み合わせとなったBootsy Collins(b),Catfish Collins(g)兄弟にBobby Byrd(Vo),Fred Wesley(Tro),Jabo Starks(Dr)擁する最強ファンク集団の記録です。
 JBのライブは殆どそうですが冒頭1分程の「Intro」で既にゾクゾクするくらいの緊張感が味わえます。Bobbyの熱いMCとクールなファンクからブレイク一転、「Brother Rapp」に流れるカッコよさといったら言葉になりません。そして間髪いれずに突入する「Ain't It Funky Now」は寿司でいったら極上のウニを味わうような最高のグルーヴで、全てのパートが有機的に作用しこの上ないファンクを体感できます。特筆すべきはFredのトロンボーン・ソロ、JBのオルガン・ソロ、全編を支配するBootsyのグルーヴしまくりのベースで5万回程聴きましたが未だに飽きません。勿論、おなじみの名曲群も「Bewildered」やためてためてスタートする劇的な「It's Man's Man's Man's World」のスロウも最高の出来ですし、ファンク系はこのメンバーで演るのが一番と思わせる「Give It Up Or Turnit A Loose」、「Super Bad」、「Soul Power」、「Get Up, Get Into It, Get Involved」等相方ボビーバードの好演も手伝ってヒートアップしまくりで完全降伏必至です。まぁこれ程までに熱く興奮できるライブは殆ど無いですわ。
「コレを車で爆音聴きしたらエライ目に遭います。私は実際スピード違反免停くらいました。」
別窓 | James Brown | コメント:8 | トラックバック:1 |
The Funky Good Time / The J.B.'S * 1995 Polydor
2006-05-30 Tue 01:29
731452709424.jpg

The JB's & James Brown - Funky Good Time - The Anthology

 「俺は自分の音楽に多くのミュージシャンを使うだろうが、録音してしまえば、全て俺の音楽だ」と豪語されるJames Brown大先生ですが全く同感。インストといえども指揮者としてもオルガンプレイヤーとしても御大がビシッと統率してますので本人名義のグレイトファンクナンバーと何ら遜色なく楽しめます。それはなぜか?っていうと緊張感が御大の下を離れた録音とは全然違います。ステージを見ても明らかなようにバンドメンバー全員が半ばビクビクしながらJ.B.の視線やアクションによる指示の下プレイしており、それが素晴らしい緊張感あるスリリングな演奏を生み出しています。色んなフォロワーが存在するJ.B.テイストファンクですが本家本元総本山の名演の数々・・悪いわけありません。様々な名義で数多くの録音がある'70年代前半のJ.B.'s関連の演奏を過去最高の形で収めた垂涎コンピレーション。
 まず頭はコレしかない!といえるDanny Rayの名物MCから始まる最強Cool Funk「Doing It To Death」の悶絶12分完全バージョン。御大の御呼びから突入するFred のトロンボーンソロやMaceoのアルトサックスソロ、指示の中の転調など鳥肌が避けられない展開で文句無しの大傑作。そしてBootsy兄弟擁するオリジナルメンバーでの迫力ファンク「The Grunt」、定番中の定番である「Pass The Peas」や「Hot Pants Road」、「Damn Right I Am Somebody」と名演ビシバシ収録。中でも最高なのが完成形といえる「Givin' Up Food For Funk」や13分殆どワンコードで押し通すの完全版「More Peas」などで、もうたまりまへん。そして「You Can Have Watergate Just Gimme Some Bucks And I'll Be Straight」や「Everybody Wanna Get Funky One More Time」など本人名義で発表しても差し支えない御大目立ちまくりの歌入りファンクも最高です。メンバーが殆ど同じながらThe Last WordThe First Family名義で発表した珍品も収録ですが、極めつけはアポロ劇場'72年ライブの「Gimme Some More」。熱さ満点の快心の出来でコノ時期の好調さがしっかりうかがえます。やはり本人名義と同じく70年代前半に名演が固まります。
「MaceoやFredを引き連れた来日ライブを、もう一度だけでいいから見たい!」
別窓 | James Brown | コメント:0 | トラックバック:0 |
I'm Real / James Brown * 1988 Scotti Bros
2006-10-13 Fri 02:33
20061013015734.jpg

それにしても最高のアルバムタイトルです。サンプリング文化が定着しつつあった頃、正に色んな形でおっしょさんの過去の音源が切り貼りなされる中、声高らかに「わしがホンマもんや」と宣言したアルバム。初期のHip Hopは今と違って、無法地帯の中で過去のおいしい音源を無断でループしていたので本人も腹立つやら嬉しいやら複雑やったんやないでしょうか。確かにJB音源のHip Hopはカッコええのが満載ですが「すんまへん。ちょっと借りまっせ」の一言が無いと礼儀に欠け気分もええことないですわな。しかしHip HopがJBの格を上げ若年層まで知らしめたのは紛れも無い事実で、Hip Hop初期の功労者Full Forceとがっぷり四つで作ったこのアルバムは打ち込み時代以降のJB作品としては未だに最高峰と確信しております。近年は色んな先鋭のクリエイターとコラボはするものの、自身の作品での中途半端さは否めないのが多いですがコレは別。時代とJBがビシーッとシンクロした興奮のアルバムで、Full ForceのJBに対する「愛」もRealであったということやと理解してます。
 中身は自らのサンプリングやスクラッチを取り入れた痛快なもので、前作のGravityなんか屁みたいに感じる素晴らしいものです。Full Forceのアカペラ「Tribute」から、“偽者は消えうせろ”と睨みをきかす御大が頼もしい大傑作「I'm Real」で全盛期同様の緊張感が張り詰めます。そしてレコード針ノイズもスリリングな「Static」、名作Soul Powerのベースラインを用いた「She Looks All Types A' Good」、Maceoのアルトも炸裂する「Keep Keepin'」と興奮の連続間違いなしです。なぜか従来スタイルの「It's Your Money $」が1曲浮いてますがご愛嬌。
「この緊張感こそJB。また旬のプロデューサーと気合の1枚を望む!」
別窓 | James Brown | コメント:2 | トラックバック:0 |
Ballads / James Brown * 2000 Polydor
2006-12-26 Tue 01:03
4988005260826.jpg

James Brown - Ballads

 キリスト様のお誕生日にGODがお亡くなりになられました。今世紀最大の喪失感です。男の中の男であり、Godfather Of Soulの異名も持った黒人音楽の最重要人物James Brown。人間いつかは死ぬ時が来るとわかっていながら、このお方だけは何となく不死身のような気がしてたので御大にしてはあまりに早すぎる逝去と感じざるを得ません。昨年もBlack Eyed Peasの新作で熱きFunk魂を見せつけ、最近までバリバリでステージをこなしてたそうですからホンマに残念でなりません。口と行動が伴わないハッタリ系の人が多いこの世の中で何を豪語しても許される実績と存在感を持った稀有な人で、取材等でも相手が平伏すまで驚異的な過去の栄光をまくしたてる様は何とも頼もしく、自身のスポークスマンとしても最高でした。何せ米寿くらいまで現役と思っていた、私にとって絶対的な存在であった人の突然の死は、なかなか信じ難いものでゆっくりと受け入れるしかありません。
 さて本盤は革命的ファンクを数多く送り出したJ.B.のバラディアーとしての側面を上手に捉えたリマスター好編集盤。'60年代の脂ののった時代の録音中心にバラードでもしっかり我がの世界へ引き込みます。劇的な歌唱が印象的なスタンダード的ポピュラーヒット「Prisoner Of Love」、常にライブでもハイライトとなった「It's Man's Man's Man's World」、初ヒットともなった美しいスロウ「Try Me」等亡くなった今聴くとヤケに染みてきます。ゴスペルチックな名スロウ「Bewildered」、「Lost Someone」あたりはサミー・ロウによるwith Strings ヴァージョンで収録。またMarvin Gayeとのデュエットで有名なタミ・テレルがJ.B.一座に在籍してた時に彼女に書いた「I Cried」でのタミの死の1ヶ月前に録音した自身のヴァージョンの偶然の産物とは思えない感動的名唱や、'70年代初期に次々に名アレンジを施したデイヴ・マシューズの手腕も光る「A Man Has To Go Back To The Crossroad」等も惜しみなく収録。立て続けにバラードを聴くと改めてシンガーとしての偉大さが浮き彫りになります。あの自信に満ち溢れたライヴがもう見れないとは寂しい限りです。
「もともと伝説だった人。星になっても皆を圧倒し続けてください。合掌。」
別窓 | James Brown | コメント:8 | トラックバック:1 |
Live At The Garden / James Brown * 1967 King
2007-08-02 Thu 21:18
20070802023814.jpg

 JBが旅立ってはや半年以上が過ぎましたが、熱い録音の数々は今もって我々をトランス状態にしてくれます。秀作の多いライブアルバムでも割と無視されてきた'67年のライブがこの度めでたく再発。Coolとは言い難いジャケが災いしたのか、有名なアポロ劇場盤の2枚に押されたのか、どうも分が悪い本作の扱いではありましたが熱さは他の名ライブと何ら変わらない味わい深い1枚です。学生時代にこのレコードがアホみたいな値段で売ってまして、店でかけてもらって即気に入りましたが遊ぶ金が必要だったので泣く泣く断念した思い出があります。全体の雰囲気は本格的ゴリゴリ・ファンク期突入前のいわばファンキーソウル全開ステージってな趣きで、観客のヒートアップする様も手に取るようにわかる素晴らしいエンターテイメントが僅か40分間にブチ込まれています。
 中身は、例によって熱いMCの曲紹介を盛り込んだイントロから「Out Of Sight」、当時最新シングル「Bring It Up」へとなだれ込む激ファンキーなオープニングが最高です。御大の雄叫びも既にここから絶好調で凄まじくドライブするバックバンドと共にいきなり絶頂を迎えるかの如く盛り上がります。泣きのバラード「Try Me」の後は「Let Yourself Go」の擬似ライブのハッタリも入りますが流れを止めることはありません。ライブ盤Sex Machineでもこの手のハッタリはありましたが、当時よくあった手法ってことでここはご愛嬌。そしてその後の「Hip Bag '67」がまた凄いことで、激しく刻むファンキーなビートに御大がシャウトしまくる逸品。その後も、イントロでのじらしがたまらんバラード・ヒット「Prisoner Of Love」、ゴスペルも感じさせる「It May Be The Last Time」、問答無用の大ヒット「I Got You」、ストレートなジャンプ・ブルースを彷彿させる「Ain't That A Groove」と時の経つのを忘れさせる全力投球。最後は定番「Please,Please,Please」から再び爆裂ファンキー「Bring It Up」で締めた粋な展開。
「少しばかり音が悪かろうが、気にしてはいけません。神様の恩恵をしっかり享受しましょう!」
別窓 | James Brown | コメント:2 | トラックバック:0 |
| 音系戯言 | NEXT