Empyrean Isles / Herbie Hancock * 1964 Blue Note

ブルーノート時代のハービーで最もポピュラリティを持った曲といえる「Cantalope Island」。実際コノ曲が好きでコノ盤を聴くに至ったワケですが、ここで演奏される初演は実にCoolで後の演奏や他のカヴァーの追随を許さない名演です。JAZZ的にいうとFunkyの範疇になるんでしょうが、静けさの中に熱さを秘めた絶妙の展開が何ともいえません。一旦耳にすると離れないカッコ良すぎるテーマ部分、フレディ・ハバードの奏でる緊張感溢れるコルネットソロ、そしてハービーによる絶妙の音使いによるピアノソロと完璧な構成です。なんといいますか休符の使い方が各々最高なんですわ。そしてHip Hopサンプリングでも有名になったようにCoolながらじつにFunkなんです。
アルバム全体を見渡すとコノ「Cantalope~」は実は異色の存在で、スケール奏法バリバリのアドリブで、いわゆる新主流派的展開がメインとなってます。ハードバップからの流れを汲んだような「One Finger Snap」から火花散る演奏でフレディのコルネット、トニー・ウィリアムスの斬新なドラムも大爆発です。トニー、ハービーと共にマイルスの下で鍛えられたロン・カーターがグイグイ引っ張る「Oliloqui Valley」もたまらん出来。ただラストに収められた「The Egg」はフリージャズ的な難解な展開で私にとっては少々退屈です。
「肝はワンホーンのフレディ・ハバード。マイルスとは違った部分でしびれます」
Cantaloupe Island
Booty☆KETSU oh! ダンス
過去記事に失礼します