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音系戯言

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Mr. Excitement! / Jackie Wilson * 1992 Brunswick・Rhino

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 ドラえもんの世界であったような便利さが現実になってきて、スマホに毎月何千円も払う現在、ダウンロード文化が進んだ音楽も昔ほど商売にならんみたいです。全てはネットで事が済んじゃいますもんね。でも便利なようでいらん事が増えたような気も。TwitterやらLineやらの言葉の暴力で人が殺される時代。言葉って顔が見えないと鋭角化しますもんね。あ〜こわ〜 また情報も紙媒体からすっかりネットになり雑誌も休刊の嵐。しっかりした情報は商売にして、クオリティを維持してほしいもんです。CD屋も淘汰される中、以前に大型店の閉店セールでこのBOXも1000円でGet。50年以上前となる初期音源は著作権フリーとなり結構な乱発状態でLP盤起こしまで出てるみたいですが、コチラは再発のスペシャリストRhinoが手掛けたグレイトな3枚組集大成企画。マジ最高です。
 そんなことでシカゴ・ブランズウィックの看板スター、ジャッキー。熱いソウルから、しっとりしたスタンダード系まで絶妙の上手さで聴かせてくれます。縦横無尽のレンジが広い歌声に、巻き舌とシャウトで盛り上げるその唱法はまさに唯一無二の格別ソウル。まず登場するのがBilly Ward & The Dominoesのシンガーとして頭角を現した若き日のジャッキー。「St. Louis Blues」なんか極上のスウィングR&Bをキメてます。ノリノリ状態の57年ソロ初ヒット「Reet Petite」もごきげんさんですが、ビッグ・バンドと共に決める雄大なバラードの出来は格別。「To Be Loved」なんか2万回聴いても色褪せる事の無い傑作。シビれる〜。そして若き日のベリー・ゴーディが手掛けた58年大ヒット「Lonely Teardrops」は正にモータウンの源流。マイケル・マクドナルドも後に熱くライヴでキメてます。リズムの効いた「You Better Know It」や「Talk That Talk」、「That's Why」などR&Bヒット連発時代の熱い歌唱は聴きもの。サム・クックと双璧だったと言われてたのにも激しく同意。No.1ヒット「Doggin' Around」、「A Woman, a Lover, a Friend」なんかのスロウと2本立てで魅せます。Linda Hopkinsとの熱いデュエットも聴きモノで、品のある熱いエンターテインメントが何ともカッコよろしい。63年「Baby, Work Out」以降は徐々にソウルっぽくサウンドも変化しますが、ハイヒール・スニーカー・ビートの「Squeeze Her-Tease Her」や、ディープ・バラード「I've Got Back To Get Back」や「She's All Right」等はマジたまらん出来。そして強烈ダンス・ナンバー「Shake! Shake! Shake!」やLaVerne Bakerとの「Think Twice」の後に登場するのが、シカゴ・ノーザンの金字塔「Whispers」に、Dellsのオリジナルを簡単に凌駕してしまった名曲「Higher And Higher」。モータウン・ミュージシャンも参加したサウンドにジャッキーの熱い歌、もう黙って聴くしかないノーザン・ソウルの最高傑作です。また68年のCount Basieとの共演ではサム・クックの名作「Chain Gang」も演ってくれてます。晩年の70年代からはニュー・ソウルっぽい「Just Call My Name」やThe Chi-Litesとの共演「Don't Burn No Bridges」まで嬉しい収録。
「今より音楽に値打ちがあった時代の大スター、Mr.エキサイトメント。絶対押さえるべき大師匠!」

To Be Loved


Higher And Higher




Comments 2

goldenblue

ezeeさん、毎度です。
うぇぇぇーっ!ジャッキー・ウィルソン大師匠のBoxが1000円とは、、、えげつなーっ!
僕もこのところシカゴ/ノーザン系ソウルがきてます。
Higher&Higher、最高です。

2014-02-06 (Thu) 23:55 | EDIT | REPLY |   

ezee

No title

★goldenblueさん
 まいど、おいど!
 やっぱジャッキー、エエ声してますね。音楽の値打ちが分かってないCD屋だと、こういうラッキーがありますねん

2014-02-07 (Fri) 23:23 | EDIT | REPLY |   

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