4:21...The Day After / Method Man * 2006 Def Jam

ウータン軍団のキャラ立ちNo.1の象徴的存在であり、ODB亡き今Ghostfaceと共にますますクリーンナップを打つ主軸として期待も高まるメスのソロ名義4作目。本作はナショナル・ウィード・スモーキング・デイ(国際的なマリファナの日)である4月20日の“翌日”がアルバム・タイトル。とうとう禁マリファナに取り組むのか、翌日のシラフでの制作をアピールしてるのかよう分かりませんが気合の入った一撃である事は間違いありません。メスというとどうしても最高のK点超えを見せた充実の1stソロ作「Tical」の幻影を追い求めてしまう私ですが、本作は原点回帰のようなつくり込みでWu総帥RZAや盟友レッドマンで御馴染みのEric Sermonが制作に名を連ねた力作です。
やはり注目は総帥RZA絡みのトラックで、本体からの援軍Raekwon&The Rza本人も加わった「Predential」はイントロからカンフー映画のサンプリングも入るWu初期を彷彿させる興奮の逸品。またRZA以上にRZAらしい変態ビートのざらつき感も素晴らしい弟子アラー・マセマティックス制作の「Everything」も軍団からInspectah Dec & Streetlifeも参戦する超強力作。一方、Eric Sermon関連ではCoolなビートにのって故O.D.B.との共演が嬉しい「Dirty Mef」、スカルナップスのネタがドシっと安定感を生む「Problem」、Isleysの早回しが新鮮な「Got To Have It」、ローリン・ヒルのサンプリングが擬似デュエットのようにバシッと決まる「Say」など要所を押さえる高品質トラック連発です。他にもハヴォックが手掛けた「Somebody Done Fucked Up」なんかも緊張感溢れる鳥肌的展開で最高です。ゲスト陣もGinuwine、Fat Joe、Red Man等など華を添えますがメスの存在感が強烈ゆえに主役を食うことは決してありません。まあ久々の秀作登場って感じで大満足です。
「役目は終わったなど言ってはいけません。N.Y.勢の逆襲はこれからです!」
Everything ft. Inspectah Deck, Streetlife
akiko
あけましておめでとうございます。