
夏といえばレゲエ、とはもう誰も言わないくらい定着したジャマイカのオール・タイム・ミュージック。私の息子もめっぽう“湘南乃風”(←殆どレゲエじゃない)ファンです。今週は強引に休みとって、3日間程家族とべったり。皆が去り、急に一人になるとな〜んか寂しいもんです。そこを紛らわすのは♪ひとぉり酒、手酌酒、演歌を聴きぃながら〜と吉幾三の「酒よ」あたりがよいのですが、ここはレゲエで「Try Jah Love」です。冷や麦系のラヴァーズ・ロックでもエエのかもしれませんが、そんな生ぬるいモン聴いてられるかと。ココは熱きあんかけうどんのようなサード・ワールドです。
なんせベストヒットUSAを必死こいて見てた40代の我々にしたら、このバンドはかなりメジャーな存在。やたら日本でウケまくってたのが80年代前半で、その時の大ヒットが“
ラヴ・アイランド
”。当時はジャケも写真にあるメンバー・ショットではなく、日本では旅行会社のパンフレットみたいな南国アイランドのジャケに変えられてて、現在あのジャケ・イメージで“ラブ・アイランド”って探してもなかなか見つけられません。ホントは髭モジャでドレッドの熱き男達が演る原題曲「
Try Jah Love」のことですから。トレンドでお洒落なイメージで売ろうとしてたんですな。でも、半分その戦略は正解で、このヒット曲、スティーヴィー・ワンダーがプロデュースしたムチャクチャかっこええディスコ・ソウル。レゲエの感じじゃ全然ないけど、この洗練された灼熱感(←意味不明)がなんともたまりまへん。まぁとにかく、この曲のイメージが強くて、ホントはトゥーツ&メイタルズやウェイラーズみたいなルーツ・レゲエに準拠した人等なのに、クロス・オーバーしたアプローチも絶妙だったがゆえに洗練されたイメージも持ち合わせてます。スティーヴィーは「
You're Playing Us Too Close」でも曲提供で、こちらは傑作“
Master Blaster (Jammin')”に通ずる純レゲエ・テイストで楽しませてくれます。ニュー・ソウルみたいな「
Before You Make Your Move」、チャック・ジャクソンのカヴァーでバート・バカラック作品「
I Wake Up Cryin'」や「
Jah, Jah Children Moving Up」はポップ・レゲエとして素晴らしい出来。でもオーラスにはどっしりしたルーツ・レゲエ調「
Low Key-Jammin'」を持ってくるあたり憎い〆。
「バニー・ラグスのスムージー&ソウルフルなVoも聴きモノ。蒸し暑い夜にもエエ感じでっせ」
Try Jah Love
土佐のオヤジ
懐かしいぞ!