Complete / The Checkers * 2004 Pony Canyon

'80年代半ば~後半ビカビカに輝いてたチェッカーズ。タレント性とルックスの良さもあってミーハーアイドル的人気大爆発でしたが、オールディーズをルーツしたスタイルは音楽的にも素晴らしかったと思います。一時期はThe Modsなんかに通ずる北九州R&Rスタイルでお茶の間を席捲しました。やはりフミヤは高杢や鶴久の真ん中に立って歌う姿が最も輝いていたと感じます。そんなチェッカーズの殆どが大ヒットの輝かしい全曲集です。
初期は芹澤廣明氏が手掛ける歌謡シャナナスタイルで、全部歌えますが今やしょーもない有名曲が続きます。ただ自分もバンドでも取り上げた「神様ヘルプ!」や「Song For U.S.A.」等は一皮剥けた感がありフミヤの熱唱も光る佳作。オリジナルスタイルを確立すべく反乱を起こし自らソングライティングを手掛けるようになった「Nana」から真のアーティストとしてアレンジ含め劇的にカッコよく変身します。以降、Bass大土井祐二が作曲したドラマチックな名作「I Love You,SAYONARA」、サイドVo鶴久政治作でジョー・ストラマーばりのフミヤの雄叫びや藤井尚之のSaxもグレイトな大傑作「Woderer」等、一皮剥けた男の貫禄ばっちりです。その頃、パントマイムに影響を受けたフミヤのパフォーマンスもえらくカッコ良いものでした。その後も哀愁佳作「Jim&Jeneの伝説」、これまた鶴久が放ったチェッカーズ流シティ・ファンクの傑作「ミセス・マーメイド」など自作の名曲を次々に投入。92年の解散前には、ロックン・ローラーの意地を見せたロッカ・バラード「今夜の涙は最高」、シティ・ソウルの完成形「Blue Moon Stone」、ラストシングルで紅白での最後の勇姿も印象的だった「Present For You」等、もう集う事は無いであろう男達の素晴らしい記録が刻まれてます。
「脱皮後の後期は只のアイドルじゃなかったってよう分かります」
I Love You,SAYONARA
ミセス マーメイド
まー