Born To Sing / En Vogue * 1990 Atlantic
2008-05-11 Sun 23:40
born to sing

En Vogue - The Very Best of en Vogue

 現行R&Bの夜明けの頃、彗星のように現れたアン・ヴォーグ。彼女らが私の女性グループ好きに拍車をかけたのは紛れもない事実で、全ての条件が重なったタイミングで出たマイルストーン的アルバム。まずプリンスやロジャー、フルフォースの尽力で打ち込みの音やHip Hop的手法もこなれてきて耳触りの良いものが増えた。T.ライリーのニュージャックスイング登場でビートが格段にカッコよくなった。そしてコレが出るちょっと前くらいからバイ・オール・ミーンズやらもレトロ・ヌーヴォ的秀作を出していて、先進性とオールド・スクールの熱い魂の両面を持った現在進行形のR&Bを聴きたいって欲求が我がの中で一気に高まってきたってことです。たまたまオールド・ソウルにのめり込みつつあった私は、大好きだったミラクルズのWho's Loving Youをアカペラで唄い、J.B.のThe Paybackをサンプリングしたアン・ヴォーグの音に一気に惹かれました。何より歌が上手いってことに加えスタイル抜群の美人グループであったことが、私含む万人にアピール。しかもプロデューサーであるフォスター&マッケルロイのサウンドがまた素晴らしく、NJS通過後のCoolな音構築には完全虜になり彼等の関係するものは全て聴きたいとまで思った程、惚れこみました。正直、今聴くとちょっと古さも感じますが、その後のSWV、TLCやデスチャまで影響を与えたと思われる現代ガール・グループR&Bのお手本になったというべき記念すべき1stです。オールドソウルの香りも加えたF&Mの手法は称賛すべきグッジョブで、老若男女すべてを味方にした感がありました。
 イントロ・スキット「Party」から続く冒頭の「Strange」はアカペラ・ハーモニーから始まりHip Hop的にラップも盛り込んだグループの本質を見事に提示した象徴的作品。しかし本領発揮となるのはNJ以降のR&B黄金時代のド真ん中をいく傑作「Lies」で、最高としか言いようのない激素晴らしいリズム・ナンバー。1930年代から活躍したガール・グループ元祖アンドリュース・シスターズの「Boogie Woogie Bugle Boy」を敬意を持ってアップデイト・カヴァーした後は、前述のスモーキーの名曲を再利用したHip Hop的楽曲「Hold On」で彼女達の1stヒットともなった記念すべきナンバー。他にも、オケヒットなど今ではうるさく感じるアレンジながら曲は今もカッコええ「You Don't Have To Waorry」、聴き惚れること間違いなしのナタリー・コールの名カヴァー「Just Can't Stay Away」、どっしりとしたビートで華麗に決める「Don't Go」、クワイエット・ストームの残り香みたいなラストの「Watin' On You」など後半も聴かせどころバッチリ。武器となるポインター・シスターズを彷彿させる美しくJazzyなコーラスワークは「ココでハモるか〜?」みたいな難所でもバシバシとハーモニー多用で彼女等のテクも抜群であることを随所で確認できます。この後の2ndはさらに素晴らしくえらいこっちゃ的展開に。
「上手い・熱い・美人と吉野家なみに3拍子揃った逸材。今も美形歌手ローナ加入で現役ですぅ!」
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The Best Of Nolans * 2004 Sony
2008-05-08 Thu 00:16
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  一時期、こんなもん好きやったって口が裂けても言えんくらい思ってたノーランズ。実はダンシング・シスターのシングル盤など「擦り切れるほど聴いたってのはコノ事を言うんやろな」って感じるくらい聴きまくり口ずさんだ人等です。ロックやへちまやと言いだしてからはツレにも封印したくらいファンやった事が恥ずかしく思ったりしましたが、なかなかどうして。優秀なポップ・ソウルやったんやなぁと今更ながらこの美人姉妹に敬服です。やはり長年の個人的嗜好もありますが、キュートな女性達が踊りながらナイスな歌を聴かせてくれる構図にはたいがいヤラレてしまいます。でもこのシスターズの魅力はなんといっても次女バーニーのパンチの効いたヴォーカルでした。セクシー&キュートなダンスにキャピキャピ感満載のコーラスは「オレ、洋楽聴いてんねん」と背伸びしたかった時期とも重なり、当時日本で大ブレイクしたように私も簡単にノックアウトされました。大人気の80年当時よく来日もしアイドルとしてTVにも頻繁に出てましたが、ビジュアルだけやない音楽的にも本格派グループである事は何ぼアホな私でもすぐに分かりました。安もんのアイドル・グループとちょっと違い、充分に今でも音楽として成立する秀作を残してくれてます。
 やはり聴きものはダンシング・シスターって邦題のほうが馴染みが深い大傑作「I'm In The Mood For Dancing」。コレこそノーランズの名を轟かした大ヒットで、今でもイントロを聴くだけでドーパミンやらアドレナリンやら体中から溢れ出す名曲です。シャウト系のバーニーのVoがこのダンス・クラシックにピシャリはまっていて実に心地良い展開。カラオケでも今や熟女になった人等が唄ったりしますが、バーニーくらいの巧さがないと簡単にはビビっときません。また続いてヒットした“恋のハッピーデート”として石野真子も歌ってった「Gotta Pull Myself Together」や後年Winkも歌った「Sexy Music」あたりも耳に馴染んだシングル曲。そこそこエエ曲ですがダンシング・シスターの強靭さには敵いません。他にも今も新鮮な秀作が収録されていて「Attetion To Me」や「Don't Make Waves」などバーニーの歌力でソウルを感じさせるハッピー・ポップスな仕上がりがたまりません。また本国イギリスでのEpic第1弾として出された'79年の「Spirit, Body And Soul」や、ビリー・オーシャン作のCoolなダンサー「Who's Gonna Rock You」も熱いバーニーの歌が光る逸品。カヴァーもパティ・オースティンの「Every Home Should Have One」とかありますが、ノーランズ経由で知ってずっと彼女らの曲やと思ってたダイアナ・ロスの名曲「Touch Me In The Morning」はほんとグレイトな出来でこっちのほうがエエんちゃうかと思っちゃいます。
「万人が口ずさめる曲が少なくなったと嘆きたくなる昨今。誰もが認める王道ポップスは偉大でした。」
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Anthology / Jackson 5 * 2000 Motown
2008-05-05 Mon 01:47
jackson 5

Jackson 5 - Jackson 5: Anthology

 GWっていっても仕事してるような会社に勤務しとりますが、取引先も大半が休みってことで安堵の日々です。もう憲法でも子供でもみどりでも黄色でも何でもええし、もっと祭日つくってくれって感じです。少子化社会が会社の労務構成にも悪影響を及ぼし色んな場面で閉塞感に満ち溢れた世の中を形成しておりますが、子供の日や敬老の日のように各世代を敬うような休日があるならば、疲弊した今の時代。オッサンの日、おばはんの日や団塊の日とかあってもええんちゃうの?とかアホな事も考えちゃいます。でも子供は天使。橋本知事やないですが子どもがイキイキした世の中ってのがやっぱ平和で一番よろしいです。イヤっちゅうほど毎日聞いてても癒されるのが子供の声であったりします。キッズソウルも然りでやっぱ何かしら惹かれる魔力があります。変態的天才マイケル君もモータウン時代は子供特有のピュアな輝きを放っており、曲の良さも手伝ってガキの頃から才能爆裂です。クインシーと組んだ青年マイケルは正にモンスターですが、変声期前のソウルフルなマイケルも実に魅力的です。
 さてジャクソン一家のモータウン期集大成のこの2枚組。リマスターされたヒット曲の数々は圧巻で、アルバム未収録曲なんかも収録のお得盤です。デビュー時では「I Want You Back」に代表される可愛く、ダンサブルってのが最高ですが、ノーティ・バイ・ネイチャーにサンプリングもされたりTVCMでも頻繁に流れる「ABC」も双璧で伸びのあるハイトーンがたまらん大傑作。同趣向では「The Love You Save」、「Mama's Peal」、「Sugar Daddy」、フリー・ソウルでも注目された「It's Great To Be Here」などは何時聴いても胸キュンもんでキッズソウルの手本みたいな楽しさを与えてくれます。スロウでは何といっても「I'll Be There」。マライアでのリバイバルヒットも秀逸でしたが子供声で切なくソウルフルに迫るマイケルがまた何ともいえん出来。甘酸っぱさと背伸びしたソウル感が絶妙のバランスで何ともええ塩梅です。アン・ヴォーグも手本にしたミラクルズ・カヴァー「Who's Loving You」や、数多のカヴァーが存在するNo.1ヒット「Never Can Say Goodbye」も良質スロウでこちらも必聴。レア・トラックではスライ〜デルフォニックスのメドレー・カヴァー「Sing A Simple Song / Can You Remember」やシングルB面曲の「I'm So Happy」や「Love Song」など単なるオマケで済ませられん良曲が収録。 また見逃せないのが兄貴ジャーメインがリードを取るスゥイート・ソウル然とした趣きの名曲で「I Found That Girl」や大阪厚生年金会館でのライブとなるドゥーワップクラシック「Daddy's Home」も聴きもの。しかし彼等も人間。段々、大人っぽい声になっていくマイケルですが、それにつれてファンキーな秀曲が。「Get It Together」、「Dancing Machine」やディスコティックな「Forever Come Today」あたりは無視できん佳曲です。またこの時期のバックを彩るジョー・サンプル(key)やジェイムス・ギャドソン(Dr)のプレイも聴きもの。そうして心も成長し自主性を求めてフィリー・ソウルの門をたたいてモータウンを飛び立った5人。輝かしい歴史は不変ですな。
「また兄弟で集まって共同作業も始めたというマイケル。いつまでも家族の絆を大事にね!」
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Dave Godin's Deep Soul Treasures / Variousu Artists * 1997 KENT
2008-05-02 Fri 00:56
deep soul 1

 久々に仕事が早く終了し、飲みに行くでもなしってな時はついつい職場近辺のタワレコにふら〜っと立ち寄っちゃいます。そこで見た「楽SOUL」なるイカツいソウル本。自分の愛聴盤が数多く紹介されてたので読みふけった挙句、とうとう買っちゃいました。一度、聴き出すと「やめられない、止まらない」状態に突入してしまう何とも魅力的なDeep Soulの世界。その本ではシングルを聴かなければ話にならんという持論を展開されてましたが妙に納得。ソウルに限らず全米ヒットもんやら、歌謡曲など殆どシングル盤やらラジオ・TVで1曲単位で最初は楽しんでましたからね〜。ヒット曲は凄く良かったけど、アルバム通しやったらちょっとしんどいって人も沢山いてますし・・。1曲入魂で色んな歌手の音を神経を傾けて聴くってのが、いまだに一番楽しかったりします。そんなシングル全盛時代のアルバムさえ出せなかったアーティストの選りすぐりコンピはホンマに真のソウルが濃縮されていてごっつい楽しめるのが多いです。シングル至上主義には共感しつつシングル盤は今更コレクションする気はないので、他力本願ながら近年惜しくも亡くなった最高のナビゲーターDave Godin氏みたいな存在は欠かせません。そのDaveさん入魂の濃ゆいコンピがこちらです。
 中身は重厚なThe Night Brothers 「I'm Never Gonna Live It Down」でスタートですが、まずブッ飛んだのはTimmy Willis って人の70年ジュビリーからのの「Easy As Saying 1-2-3」。イントロのオルガンからハチロクのリズムで入ってくるギターのいなたさ、塩辛ディープ具合がたまらんTimmyの歌にサビで被さる重厚なホーンとはっきり言って最高です。ニューオリンズの歌姫Irma Thomasはやや都会的な「Anyone Who knows What Love Is」が収録。レディソウルではルイジアナのDori Graysonが包容力たっぷりに歌い上げる「Try Love」、モータウンBrenda HollowayがBrendetta Davis名義でリバティからバリー・ホワイト制作で出した「I Can't Make It Without Him」など「ホンマ教えてくれてありがとう」と言いたくなる必聴の傑作。中盤の聴きどころは、本作ジャケにも写る力強い歌唱がたまらんJean Stanback 「I Still Love You」、成熟したサザンソウル王道バラードが聴けるRaw Spitt 「Songs To Sing」、エゲツないダミ声に一瞬ひるむLee Moses 「How Much Longer」、オーティス・レディング制作という完璧なスタックス録音のスロウBilly Young 「Nothing's Too Much」あたりハンカチ無しには聴けない涙腺めった打ちの傑作の連打です。男性デュオものも大充実で、途中の語り調もええ感じのVan & Titus 「Cry Baby Cry」、泣きの必殺バラードSam & Bill 「I Feel Like Cryin'」、James Carrが名盤1stでも取り上げたEddie & Ernie 「I'm Goin' For Myself」、ダンディな歌声にシビれる再び登場The Night Brothers 「Tried So Hard To Please Her」ともう堪忍してくれと言いたくなるほどの怒涛の名作攻めでへとへとになります。
「仕事でも自分が知った有益な知識は後輩にちゃんと教えたらなイカンてなことを考えさせられた名作集。Daveさん・・Thanks!!」
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Soul The Hits / The Ikettes * 1965 Modern
2008-05-01 Thu 00:41
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The Ikettes - Soul the Hits

  「切れものアイク・ターナーのイイ仕事 俺のおかげ編」と「俺が主役編」と称賛に値するタイトル名が付けられた追悼盤も出て再評価の機運も高まるアイク・ターナー。存在感抜群の強引なザクザク・ギターでのブルースもいいですが、アイク&ティナ・ターナー・レヴューでのソウル・エンターテインメントがアイクのイイ仕事でも最高峰。そのレヴューでもティナのバックで踊り狂い、可愛いコーラスを奏でていたガールグループ、アイケッツです。アイケッツ単体でレコードも出していて、メンバー変遷は激しかったようですが力量も内容的にも最良の時期だったと言われるのが60年代中盤だそうです。アイク関連でもひと際ポップで最もキラキラした当時のモータウン等にも感化されたポップス寄りのアプローチは個人的に大好物で、アイクのベタで泥臭いスパイスも絶妙に塗されたR&Bスタイルは実にエエ感じです。レコーディング・メンバーにはデラニー&ボニーのボニーやP.P.アーノルドもいたというアイケッツで、実際誰が何時おったってのはサッパリ分かりませんが、こんなもんまで(←失礼)24bit デジタル・リマスターで迫力あるクリアな音源となって聴ける今の再発天国はほんと良い時代です。
 さて本作は元々12曲収録LPがオリジナルですが当時の音源が+17曲で29曲ブチ込まれた大盤振る舞いのアイケッツ初期の集大成的決定版。やはり魅力的なのはガール・グループらしさを前面に押し出した曲で、フィル・スペクターの懐刀クリスタルズの「Da Doo Ron Ron」やモータウン・ライターの作品「I'm So Thankful」、アイクのペンによる元気溌剌「Lonely For You」、当時のヒット曲焼き直しながら最大ヒットとなった「Peaches 'n Cream」、ハーモニーもビシッと決まる「Fine, Fine, Fine」あたりはグレイト極まりない出来で胸躍る快心の出来。また当時のJBが取り組んでいたファンキーさに通じる激烈ダンス・ナンバー「Camel Walk」やアイク&ティナで演ってたようなブッといグルーヴが五臓六腑に染みわたる「Don't Feel Sorry For Me」なんかも見逃せん強烈ナンバー。追加曲もアイクの「何でもカッコええもんは演ったれ」的精神が貫かれたイナたい好曲がズラリ。アイク先生と思しき低音コーラスも楽しい「The Biggest Players」や定番ポップス・アイケッツ版「The Loco-Motion」、アイク&ティナ・スタイル丸出しの「You Can't Have Your Cake And Eat It Too」などプ〜ンと臭ってきそうなトコも最高な曲も満載ですが、ゴスペル的歌唱がえらいカッコいいVanetta Fieldsをフィーチャーした曲が白眉。サザンソウル的世界が炸裂する「You're Still My Baby」、熱すぎる熱唱に腰がガクガクになる「Give Me A Chance」などアイクも大満足だったに違いない迫力で圧倒します。
「アイクの俺って凄いやろ編と名付けたい名演集。ポップスファンからブルースファンまで聴けるごった煮感もよろしおまっせ」
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Otis Blue / Otis Redding * 1965 Volt
2008-04-28 Mon 00:20
Otis Blue

Otis Redding - Otis Blue: Otis Redding Sings Soul [Collector's Edition]

 Mr.Pitifulことオーティス・レディングの名作がデラックス・リマスター版となって再発されました。3枚目となる本作は、あちこちで名盤やと言われてる有名作ですが、正直オーティスっていえば2rd〜4thあたりまでどれも甲乙つけ難い名作オンパレードでどれも必聴の傑作揃い踏みでどれ買っても外れ無しと断言できます。でも一番の有名曲収録となるとやはり本作。以前から代表作リズム・ナンバー「Respect」などオムニバス盤とLPと歌い方が違うのがあるなぁと思ってましたが、この再発で疑問解消です。本作からメンフィスのインディ・スタックスにも技術革新の波が押し寄せステレオ録音が導入されることとなり、曲によってはモノ(シングル)&ステレオの2ヴァージョンが録られたってことでした。しょーもない事かも知れませんがエエ曲ほど色んなテイクを聴きたいって思うのがファン心理でございまして、晴れて本作関連の曲がライブ含め集大成となって発売され思わず万歳三唱です。細かいことは抜きにしても、驚くべきはこの貫禄充分の歌声が収録されたのが24歳であったってこと。もうベテランのオーラでガッタガッタ迫る様は圧巻です。
 本編は名作の嵐ですがオーティスのアルバムでいっつもヤラれるのは、1曲目にメガトン級の激名スロウが配置されてることです。ここでは必殺の「Ole Man Trouble」がどーんっと鎮座。その後、派手に「Respect」が登場する仕組み。何回聴いてもシビれる展開ですが、素朴で力強いブッカーT&The MG'sの演奏も実によくマッチしてます。いらんことせえへんバッキングの見本みたいな伴奏で、素晴らしく歌を引き立ててます。そして本作用に用意されたオリジナルではサザンソウルの金字塔的バラード「I've Been Loving You Too Long」も収録と本作の価値をグッと高めます。また毎回登場するカヴァーでは敬愛するサム・クックで「Change Gonna Come」、「Shake」、「Wonderful World」、テンプスの「My Girl」、ソロモン・バークの「Down In The Valley」、ストーンズの「Satisfacion」、そしてスタックスの先輩ウィリアム・ベルの「You Don't Miss Your Water」とどれもオーティスのオリジナルとして聴ける独自の解釈でオリジナル比較して云々する必要まったくなしの素晴らしさ。ちょっと異色ですがB.B. Kingのブルース「Rock Me Baby」もありますがアルバム中は良いアクセントになってます。全曲アル・ジャクソンのタイトなドラムを軸にソウルかくあるべしみたいな名演が津波のように押し寄せます。通常版でも充分、楽しめますがDX版ではテイク違い含むモノ&ステレオ全曲収録に加え、ライブアルバム「Whisky A Go Go」と「Live In Europe」の本作収録曲や本作同時期セッションの「I'm Depending On You」、「Any Ole Way」、1967年版超高速「Respect」収録など凝りまくりの内容。独特の譜割りと声質で新境地を開いたオーティスの凄さが堪能できます。
「凡庸の歌手と格の違いをまざまざと見せつける、ビッグO。太く短く生きた男の生き様がココにあり」
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Stax Of Funk. / Various Artists * 2000 BGP
2008-04-25 Fri 22:13
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Jean Knight - Mr. Big Stuff

 メンフィスの名門スタックス。近年のレーベル復興は嬉しいニュースでしたが、最盛期はオーティス・レディングからカーラ&ルーファス・トーマスなどを擁した南部最大勢力を形成した一大レーベルです。アトランティック傘下を離れた第2期には70年代突入ってこともあって良質ファンクも大量に量産です。そのスタックス・ファンクを集めた企画モンですが、一般的な有名ヒット中心やないのと、カッコええジャケがミソのBGP編集はこだわりの1枚です。Hip Hop時代になってサンプリングネタとしても大人気で、そのグルーヴは脈々と受け継がれてます。アイザック・ヘイズのシャフトなんかのスタックス有名ファンクを一通り押さえた人も、「なんじゃこりゃ?」って曲も収録の本盤はなかなか楽しめます。
 まずはメジャー組から。冒頭を飾るMr. Big Stuffでお馴染みのJean Knightはゆったり調にアコギ・カッティングが心地よい「Do Me」が収録。レディソウル系は他にも充実で、モータウンにも在籍していたKim Westonの豪快ファンク 「Brothers And Sisters」、同じくブルージーな持ち味のMable John 「Running Out」が選出。野球で言うとセ・パ両リーグで活躍したようなもんで、なかなかの経歴です。またホイットニーのおかんシシー・ヒューストン在籍で有名なThe Sweet Inspirations 「Slipped And Tripped」、切れ味抜群の歌唱がたまらんInez Foxx 「Watch The Dog That Brings The Bone」あたりも見逃せん秀作でナイスグルーヴ炸裂です。男子では永遠のティーンエイジャーRufus Thomasは渋いところで「Turn Your Damper Down」に加え楽しさ満載のナイスファンク「Funky Hot Grits」、何でも吸収の姿勢が素晴らしいベテランThe Bar Kays 「Sock Soul」、ブラック・ムーヴィーの巨匠Melvin Van Peeblesは「Hoppin' John」、第2期スタックスを支えた名グループSoul Childrenはなんとビル・ウィザーズの激渋名ファンク「Who Is She (And What Is She To You)」とつわもの達のファンク魂が十分に堪能できます。超メジャーやないですが、ブルース・ハープの名手Little Sonny 「Eli's Pork Chop」やサンプリングでもよく取り上げられるBlack Nasty 「Getting Funky Round Here」あたりの泥臭い感覚はめちゃめちゃカッコええです。知らんかった人等の秀作もじゃんじゃん収録でコレがまた聴き逃せん熱さですねん。塩辛ヴォイスもグッとくるLee Sain 「She's My Old Lady Too」、激昂型シャウターHarvey Scales 「Broadway Freeze」、男臭プンプンのRound Robin Monopoly 「Life Is Funky」あたりは最高のグルーヴを放ってくれていて、ちょっとその気がある人ならDeepなファンク・ワールドに引きずり込まれること間違いなし。
「かっこええレーベル・ロゴ同様、フィンガースナップしちゃう名ファンクがごろごろ。さすが名門ですわ」
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Super Funk2. / Various Artists * 2001 BGP
2008-04-23 Wed 11:53
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 底なし沼の世界のレア・グルーヴ・ファンク。ジェイムス・ブラウンを頂点として枝葉が広がったファンク・ミュージックは最盛期(60年代後半〜70年代)本国アメリカでは数多の名演が残されてます。かといってリサーチして収集すると、とんでもない労力ですので信頼おけるコンピに頼るのが一番です。しかしながらコノ手の音楽同様、深いその世界です。権利関係むちゃくちゃでのドサクサ海賊盤や愛情全くナッシングのブーム便乗盤など適当に買っちゃうとロクでもない目にあいます。未発表を含む選りすぐりの録音をコンパイルしたBGPレーベル発の本シリーズは、その点大推薦の好編集で無名であっても「コレは良いっ」てな名ファンクがぎっしり。JB系の熱いファンクが聴きたい人にはもってこいです。どの曲もどこかしら何かの有名曲に似てたりするのもご愛敬ですが、このイナタイ感覚はこの時代ならではのモノ。何にも代え難いええ塩梅の肌触りは、その筋の人が血眼になって掘り出すのも何となくわかります。
 収録アーティストはおおかた知らん人ばっかなんで恐縮ですが、のっけからJB流儀の熱すぎるファンクで思わずのけぞります。Billy Garnerの「Brand New Girl」はシャウトなどそのまんまでJBフリークは必聴。ちょっと垢ぬけてないトコがまた良かったりです。Bass & Drumsの荒々しいグルーヴに熱くブロウするJerry Roll 「Granby Street Devel Opement」、タイトゥン・アップを更にヒートアップさせたようなJackie Harris & The Exciters 「Do It, Do It」、テキサスのブルースマンPee Wee Craytonがいなたくキメる「Put It Where You Want It」と終始イケイケで迫ります。またアレサのヒット曲で知られる「The House That Jack Built」のオリジナルとなるThelma Jones版も聴きもの。中盤にはJB直系曲がまたエエ感じです。シャウトもまんまのFreddy Wilson 「Promised Land」や雄叫びもたまらんBilly Garner 「You're Wasting My Time (Pt 1)」が再登場など私のハートを着火してくれます。また気持ち悪いリズム構築が病みつきになるPieces Of Peace 「Pass It On」はハイにも名唱を残したシル・ジョンソンが手がけた逸品。ソウルマンまんまのカッティングも微笑ましいレディ・ファンクRuth Davis 「I Need Money」やコーネル・デュプレーが渋いプレイを披露するMelvin Lastie & Harold Battiste 「Ignant」あたりも要チェックです。他では余裕しゃくしゃくな感じのJohnny Otis Show 「Comin' At Ya Baby」、名ファンクであるコールド・スウェットのリズムを流用したJoe Houston 「Mr Big H」、ボンゴの応酬が実に楽しいノベルティタッチのPreston Epps 「Funky Bongo」あたりたまらん仕上がりとなってます。最後は迫力あるレディソウルっぷりが満喫できるブルース・ファンクIrene Reid 「Dirty Ole Man」でまた頭から聴きたいと思わせる憎い締め。
「アメリカ合衆国の底力をまざまざ見せつけてくれるファンク集。ただ単にでっかい国やおへん」
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